東京ゲームショウで出会ったスペインのインディーValhalla Catsにインタビュー!手描きアニメとネコへの愛にあふれたアクションゲーム

『Stars In The Trash』インタビュー

東京ゲームショウで出会ったスペインのインディーゲームクリエイターValhalla Catsのインタビューをお届けします。

手描きアニメとネコへの愛があふれた作風と、Valhalla Cats設立に貯金を投げうった話など、様々な話が盛りだくさんです。

『Stars In The Trash』について

家に閉じ込められることにウンザリした猫のモカは、冒険の旅に出ます。彼の旅は、街を脅かす野良動物捕獲人によって思わぬ展開に。モカは、親友や持っていたものをすべて失う前に、生き抜く方法を学び、残してきたものに感謝しなければならないのです。

特徴
・手描きの美しい水彩画の世界を探索しましょう。
・古典的なアニメーション映画の持つ魔法を感じましょう。
・友情の力を発見しましょう。
・感動の旅を体験しましょう。
・猫になった気分を味わいましょう。

■東京ゲームショウについて

●東京ゲームショウに参加するのは初めてですか?

イエス!

●東京ゲームショウをご覧になった感想をお聞かせください。

とても大きかったです。私たちのような控えめなチームにとって、素晴らしい経験でした。大きなパブリッシャーのサポートがない限り、東京ゲームショウに参加できるなんて夢にも思っていませんでした。しかもインディーのブースに招待されたのでとてもうれしかったです。

幕張メッセに入場できる人数に制限を設けなかったこともすごいことだとおもいました。コロナパンデミックの最中は考えられないことでした。

■開発について

●『Stars In The Trash』の開発経緯について教えてください。

『Stars In The Trash』は、昔のアニメのようなアニメーション技術で開発しています。ほぼすべてが紙に描かれ、背景には大きな水彩画のキャンバスを使用しています。

私たちは昔のアニメの精神を取り戻したいと考えており、当時の技術を長所と短所も含めて使うことがベストな方法だと考えていました。

私たちは、愛する家族やペットに囲まれながら自宅で快適に仕事をしています。パンデミックに見舞われるずっと前から、これが私たちの望む働き方だと決めていたのです。

●開発チームの人数は何人ですか?

コアチームは3人ですが、バックアップとして2人のフリーランスのアニメーターが常時おり、特定の分野で他のプロフェッショナルに手伝ってもらうこともあります。

●どのような経緯で集まったのですか。

勤めていた会社(スーパーコンピューターセンター)が閉鎖したので、子供の頃からの夢だったゲーム制作に取り組むことにしました。Valhalla Catsの設立と、このエキサイティングな旅の仲間を探しに貯金をすべてつぎ込みました。

苦労しましたが、現在のメンバーと出会うことができました。アニメーションの責任者は、スペインで非常に人気のある求人ポータルで見つけ、その他の仲間は知人の紹介で見つけることができました。もう1人のメンバーは、数年前に私がビデオゲームデザインについて教えた講座の生徒でした。

●開発で苦労された点は?

自主制作のゲームなので、一番苦労したのは資金面です。資金の問題はプロジェクトに余計なストレスを与え、対応に苦労することもありました。

幸いなことに、私たちの前作のゲームの収入が少し残っていますが、それでもサードパーティーの仕事をフリーランスで引き受けなければならないことがよくあります。

●ゲームエンジンを使用されたのでしょうか。

はい、汎用性、パワー、使いやすさから、Unityを使用しています。

■『Stars In The Trash』について

●『Stars In The Trash』の好きなところを教えてください。

プロットレベルでは、とても気に入っているシーンが1つあるのですが、ストーリーのネタバレはしたくありませんので秘密です。

全体的には、懐かしさを感じることができ、とても満足しています。

体験版をプレイした方からは、「子供の頃に見た大好きな映画がよみがえってきた」という感想をいただいており、まさに私たちが目指していたものなので、とてもうれしく思っています。
私が最も興奮した言葉をいくつか紹介します。

“古典的なアニメーション映画へのラブレター”、”ディズニー映画を再生しているような感覚”

●猫の動きが本物みたいでおもしろかったです。猫を飼っているんですか?

たくさんいますよ、ハハ。チーム全体で何匹か飼っていて、特に猫が多いですね。アニメーションディレクターは4匹の猫を飼っているので、猫の行動やボディランゲージをとてもよく理解しています。実家の猫をモチーフにしたキャラクターもいます。あるアニメーションを作るために、猫の参考映像を録画するのはよくあることです。

●スタート地点のソファがボロボロになっています。これは誰がやったのでしょうか。

おそらく主人公のモカでしょう。猫は高価なソファだとなおさら、その上で爪を研ぐのが大好きなのです。

写真は、うちのソファと一緒に誇らしげにポーズをとる飼い猫のティカです。

●この作品はいつ頃発表する予定ですか?

2023年末には完成させたいのですが、まだあえて日にちは決めていません。日付を決めるということは、ゲームを待ってくれている多くの人たちにコミットすることであり、彼らを失望させたくはないのです。

急ぐことは決して良いことではありませんし、ゲームのポテンシャルを発揮するための時間は必要だと考えています。AからBに進むのではなく、制作過程で訪れるデザインのチャンスに対してオープンであることが重要なのです。この点については、ここ数週間で、多くの人が体験版をテストし、ゲームをよりよくするのに役立つ貴重なフィードバックをくれました。

■開発チームについて

●チームの紹介をお願いします。

アートディレクター(アニメーション、背景)担当のハビエル・グラナドス、音楽担当のイェヴェニ・クツェンコ、プログラミングとゲームデザイン担当の私(ホセ・ピコン)がチームの中核を成しています。
アニメーションの作業が非常に多いプロジェクトなので、通常、2人のアニメーターを追加しています。

また、PRやゲームデザインでは、ホセ・マリア・カノなど、他のプロフェッショナルともコラボレーションしています。ホセ・マリアは、東京ゲームショウでブースを担当した帽子の男です。

●この記事を読んでいる開発者や学生の皆さんに一言お願いします。

ゲームに限らず、他の分野の知識にも常にハングリーでいてください。ゲームのインスピレーションはどこから来るかわかりません。

小さなアイデアから始めること。どんなにシンプルなゲームでも、良いものに仕上げようと思えば、多くの作業が必要になります。

ペースを乱さずに開発を続けましょう。特に長期の開発では、モチベーションを維持するのは難しいことがあります。あきらめたくなるときもあると思いますが、そんな日は過ぎ去るもので、うまくいったときの喜びや感動のような見返りは苦労に見合うものでだと思います。
●ありがとうございました。

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