【週7日でゲーム制作する大学生!?】ホッケー+ハンドル操作ゲーム「スピナー」でGCG EXPO初代王者に輝いた現役大学生チームにインタビュー!【GCG EXPO2019】

2019 年11月30日(土)に開催されたゲームクリエイターズギルドEXPO2019。
このイベント内の学生クリエイター作品展示ブースにおいて、約40作品の中から最多の票を獲得し、見事最優秀賞に輝き、GCG EXPO初代王者に君臨したのはホッケーとハンドル操作を組み合わせたゲーム「スピナー」でした!
この「スピナー」を制作した東京電機大学 学生チーム「スーパースターマイン」のインタビューを本メディアが独占でお届けします。
EXPO2019での作品展示の様子はこちらから!

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東京電機大学のソフトウェア研究部に所属する飯田悠暉くん、菊地歩夢くん、待永康佑くんの3人にお話を聞いていきたいと思います。

とっても緊張しているようでしたので、楽しいインタビューになれればと思いボドゲインタビューを実施!

ボドゲインタビューって?
インタビュイー(取材の受け手)の緊張をほぐし、話しやすい場作りのため、ボードゲームを一緒にプレイしながらインタビューを行うという本メディアが編み出した画期的な手法

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「数字を口にしたらアウト!」という制限の中、数字をイメージで表現していき、意思疎通を図るカードゲーム。
伝わりそうで伝わらないのがもどかしくも楽しい、価値観のズレに大笑いするパーティーゲームです。



―GCG EXPO2019ではお疲れさまでした! 今日はいろんなお話を聞ければと思います。

菊地よろしくお願いします、緊張しています。

―チャンピオンベルトはどうですか?

菊地家に飾らせてもらっています。やたら光の反射がすごくてまぶしいですが、疲れて家に帰ってチャンピオンベルトを見ると、なんかいい気分になりますよね。

―では、ゲームをやっていきましょう!このゲームは協力ゲームです。1~100まで数字が書いてあり、自分に配られた数字は言わずに、数字の度合いをお題に合わせて表現して小さい数字の人からカードを表に出していくゲームです。

#0 それぞれの経歴

―最初のテーマは「ほしい特殊能力」、ちょっと縛って”ゲーム制作”だったらどういう能力が欲しいですか? 手持ちのカードに書かれた数字を元に自身の価値観でお話ください。

菊地プランナー(待永)、デザイナー(菊地)、プログラマー(飯田)の役割分担です。それぞれが、ね。普段の作業具合から見て察してもらおう。

飯田この数字が微妙だな……(持っている数字は52)

待永僕もちょっと微妙ですね。(ちょっとどころか持っている数字は2)

―100点満点だと出すもの全てがヒットするとか、ファンがつくとかになるんでしょうか。

待永僕の能力は…運営している公式Twitterのフォロワーが1日で2人増える!

菊地微妙だ(笑)!!俺の能力はエフェクトの光り物を作ったときにいい感じに発光する!(持っている数字は44)

―結構工数が下がりますね(笑)

飯田プログラムをしたときに、コマンドを打たずに整えてくれる。特殊能力というか機能になっている(笑)

―もし高い能力だったら何がほしいですか?

飯田それはもう思った通りのコードが出来上がる。

菊地いつも思った通りにならないから、思った通りのことが出来ればって思います。

待永そら~10分で企画書1本!

飯田それ特殊能力? 才能だよね(笑)

 

―みんなは子どもの頃はどういったゲームで遊んできましたか?

待永子どもの頃は、ポケモンだとダイヤモンド/パール。ゲームクリエイターを目指したきっかけは中学生の頃にプレイしたゼノブレイドです。主人公やモンスターがあの世界で生きているっていうのに感動して、人に感動を与えられたらすごくいいなっていうのがきっかけです。

菊地幼稚園の頃に初めてゲーム&ウォッチで遊びました。親の影響でレトロゲームが多かったです。ディグダグやパックマン、好きなのは…ワンダースワンです。

『ワンダースワン』
1999年3月に発売されたバンダイのケータイゲーム機。
2000年12月にはワンダースワンカラーが登場、初のFF1やFF2などのリメイクや移植ソフトが発売される。

―周りの子と話が合わないとか…?

菊地そうですね。「お前だけゲーム機違うくね?」って(笑)
   ゲーセンにも連れて行ってもらってアーケードにハマりました。どうですか?

飯田僕は対人戦が好きなので、スマブラとかカードゲーム。兄の影響ですね。最初に遊んだのはマリオカート。6歳上の兄とスマブラやっても絶対に勝てないんですよ(笑)

いまの大学へ入ったきっかけって?

待永中学生の頃からずっとゲームを作りたいと思っていて、それができるのは東京に行くしかないんだ、と思って。

飯田意識高い(ボソッ)

-意識高いね(ボソッ)

待永大学名というよりサークルで選びました。毎年コミケに出しているサークルがあるとか。探していたら東京電機大学にたどり着きました。

菊地輝かしいことを全部、彼が言ってくれる(笑)
   僕もゲームを遊んでいるうちに作る側になりたいと思って、高校でもゲームを作る部に入ってコンテストに出場したり。大学でもゲームを作っていたかったのとお世話になった先生の出身が東京電機大学だったので。

飯田僕はゲーム自体は小学校4年生の頃に身近な人でUnityを使える人がいて、その人とボードゲームを作ったりしていました。その頃からゲームを作りたいな、って。プログラムやゲームを作るのは好きだけど勉強はあんまり好きじゃない(笑)でも大学なら視野が広げられるだろうと思って大学へ進学しました。

-早いタイミングからゲーム制作を各々されていたんですね。

 

#1 チーム結成!

3人は大学で出会ったんですね。

待永:同じ学科、同じサークルです。サークルはソフトウェア研究部というプログラミング・CG・イラスト・音楽などを主軸としたサークル。自分でエンジンを作っている方など強い先輩方がいます。

東京電機大学ソフトウェア研究部のホームページです。当部活では、プログラム班、サウンド班、2DCG班、3DCG班、デザイン…

菊地ゲーム制作が活発になったのは俺らの代からじゃないかな?

―どんなきっかけがありましたか。

待永部長が「力を合わせれば何か面白いものができるんじゃないか」ということでチーム制作をやってみよう!と招集をかけられました。僕はこういう企画があるんだけどって企画書を見せて、人を集めました。

菊地別の1年生チームでゲームを作っているチームからプログラマーを借りてきて(笑)

待永「こういうストーリーでこういう世界観なんだ!」って彼に見せたら「面白いね」って言ってくれて。

飯田“れーぞく”というシステムをみて、「自分で作れるわ」と言ったんです。

菊地そしたらいつの間にかここまで来てしまった。

待永奇跡的に揃ったメンバーなのかなって思います。

 

#2 一緒に遊んだことがない!? 各々の好きなゲーム

―共通で遊んだゲームって?

菊地普段あんまりお互いのことは話さなくて(笑)

―えぇ!? そんなもん!?

菊地いつもゲーム制作に追われていてそれ以外でこうやって話す場を設けなかったよね。

待永8月の終わりくらいにチーム結成して、飯田くんが入ったのが9月くらいです。「一緒に持ち込んでゲームしたいね」って言うんですけど……そこから2ヶ月くらいここまでにするのに本当にストイックにゲーム制作に打ち込みました。

菊地冷蔵庫に栄養ドリンクが入ってて。

待永休みの日も構わず大学が閉まるまで制作をしています。

菊地週7日勤務。

 

#3 スピナーの今後の展開

菊地いまは2人対戦しかないので1人でも遊べるようにコンピューターを作ったり、本当にできればですけどオンライン対戦がしたい…んですよね。
   あとはスピナーはパーティー用なのでイベントに出展して面白いなって言ってもらいたいです。

―持ち運び型にしたら色んなイベントに持って行けますね

菊地今回はハンドルを使ったという新しさも評価対象になったかなと思いますが、いまの時代だとニンテンドースイッチで出来れば持ち運びもしやすく遊びやすいですね。

―1回あのハンドルでもどかしい感じを(笑)

菊地あれは本当に操作性が悪いんです。GCG EXPOの展示で「これコントローラーとかキーボードの方が楽ですよね」って、6~7回くらい言われました(笑)
「ハンドルよりキーボード操作の方が楽です。でもハンドルで遊んでください!」って勧めていました。

―両方ハンドルだったらね

菊地そうなんです、フェアなんです。でも用意できなかったので操作性の悪いハンドルとキーボード操作になりました。

―でも出張スピナーはいいと思います

菊地ゲーム自体もスルメゲーと言いますか、何回も繰り返して遊んでもらえるように「悔しいからもう1回やらない?」という風にしています。身内でも1時間くらいとか普通にやっているんで。

待永本当に遊んでいるんですよ。3人で作業をしていて、「この素材がないから上げてくれる?」って聞いたら、遊んでいるんですよ。

菊地「いや、これデバッグ、デバッグ!」って(笑)

待永それで言ったらこの3人の共通言語はスピナーですね。

―仲間内でも熱中できるゲームってすごいですね

 

#4 次に作りたいゲーム

―この後作ってみたいゲームって?

飯田カードゲームを作りたくて、形だけはあります。あとはスピナーが面白かったので次はピンボールでも作ってみたいですね。

待永僕はスマホ向けに作ってみたいなと思っています。次は収益を生めるシステムとかを構築してみたいです。あとはチーム制作を見越して仕様書やデータの管理に力を入れてプランナーとしての経験を積めるようにしていきたいです。

菊地アーケードゲームを作りたいです。アーケード筐体を作る前提ですが、みんなでワイワイ遊べるようなゲームをこれから作れたらな、って。スピナーのように新しさを感じる要素を入れて。
   高校のときはアーケード筐体を作りました。ちょっと存在がグレーだけど(笑)

―すげえ!!

菊地設計して、ホームセンターで木を買って、切って、組み立てて。スピーカーもあります。ちゃんとタッチパネルになっていて遊べるんです!

―どんなゲームでもできるんですか??

菊地実は中にパソコンが入っています。アーケード筐体がある生活っていいよねって。アーケード筐体というモノ自体が好きで、本能的にデザインが好き!

待永いつか部室にアーケード筐体を置きたいって言っているんですけど。

菊地デザインして終わります。スピナーもデザインしたんですけど、置くところも予算もない。本当はアーケード化できたらなって思っています。

 

#5 なりたいクリエイター像

飯田なりたいクリエイター像か…。プランナーから言われる実装を5分以内に。

―すごい

菊地しかもめちゃくちゃ融通が利くプログラマー。

待永いい感じにしておいたよ、って。

飯田そう、いい感じに。
   あとは普通になんでもかじっている。絵も描けて、音も作れて、企画出来て、プログラムできる。

菊地なりたいクリエイター像としては、演出・エフェクト、分かりやすいUIとか抽象的だけど、そういうのを汲み取って自分なりのアレンジを加えて、いい魅せ方をしたい。

待永僕は将来的にはプロデューサーやディレクターになりたいです。ゲーム全体を統括できる立場に。他にも、ゲームをやっていない人に向けても広げていけるような施策だったり。どちらかと言うとマネジメント寄りです。創作もしていきたいですが、そういう感じがしています。

―どれもとてもいいクリエイター像ですね!

#5.5 ネクロマンスちゃん♪

GCG EXPO2019ではスピナーの隣でブースを出展していた「れーぞく! ネクロマンスちゃん」も彼らが制作をしています。

待永れーぞくネクロマンスちゃんは、実は先にキャラクターが出来ました。
   【キャラクター】と【隷属】というワードを組み合わせて、ゲームデザインを書いて作ってという試行錯誤があったんです。

待永デザイナーの彼は「このビームは画面が揺れなきゃだめだ。これはもっとこうしなきゃダメ」っていうので実際にゲームに落とし込むと、プレイヤーからしたら派手過ぎると目が痛いなって。「そこをちょっと押さえてくれ」っていうとバトルが起こるんです。

飯田そのバトルにたまに加勢したりしなかったり。

待永「ゲーム性だ」とか、「ゲーム性より演出」だ、って。

菊地絶対に削りたくないエフェクトと、削りたいエフェクトでね。

飯田そこでバトルが起きるとどんどん納期がずれて…早くしてくれ…って(笑)

待永バトルしても実装するのは彼なので。

飯田ノリで「よしやろう!」って言っても。「あ、俺がやるんだった」って感じですね。

12月31日にはコミックマーケット97にて「れーぞく! ネクロマンスちゃん」を出展されるそうです!

ボードゲームを挟みながらのインタビュースタイルで、楽しく時間が過ぎていきました。
飯田くん、菊地くん、待永くん ありがとうございました!
GCG EXPO2020までの1年間、ゲームクリエイターズギルドが彼らのゲーム制作を全面パックアップします!
これからの3人の活躍。そしてスピナーの今後の展開を追っていきます!

 

ゲームクリエーターズギルド EXPOの学生クリエイター作品展示にて、全作品から最多票を獲得した作品に授与される最優秀賞
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どなたでも展示可能で、多くの方に遊んでもらえるチャンスです。

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