『ムーンダンサー』インタビュー
シューティングゲームというと、最近はFPSを指すことが多いですが以前はシューティングゲームと言うとSTGを指しました。敵から放たれる弾丸を華麗に避けて敵を倒していくこのジャンルには根強い人気とファンがいます。今回は、STGを愛するクリエイターが作った『ムーンダンサー』を見ていきましょう。
『ムーンダンサー』について
ロックオンレーザーで爽快シューティング!
ムーンダンサーは爽快なロックオンレーザーが特徴の縦スクロールシューティングです。
◆爽快なロックオンレーザーシューティング◆
ショットとロックオンレーザーを装備した戦闘機「ムーンダンサー」を操作して敵を倒します。
本作は次々に現れる敵をすばやく倒すことが求められます。
弾を避けることよりも、敵を攻撃することを優先したゲームバランスが本作の特徴です。
◆ポップでクールなアートスタイル◆
Nintendo Switch™版ではグラフィックをアップデート!
天丸氏による美しいグラフィックが本作を彩ります。
◆「アーケードモード」と「キャラバン(スコアアタック)モード」◆
アーケードモードは、8つのステージで構成されています。
難易度は三段階から選べ、全てのステージを突破するとゲームクリアとなります。
キャラバンモードは、3分間限定のステージで構成されたハイスコアの獲得を競うモードです。
全てのモードにおいて、ローカルランキングとオンラインランキングが対応しています。
◆本作を盛り上げる楽曲たち◆
HIROKKEY氏によるオリジナル版と、
椎葉たく氏によるチップチューンアレンジ版の2種類を収録。
オプションメニューで切替可能です。
■開発について
● 『ムーンダンサー』開発のきっかけについておしえてください。
私はSTGが好きで、これまでに複数のSTGを作っています。前作のレイジングブラスターズはスタンダードなSTGだったので、それとは違った少し個性的な作品を作ろうと考えました。これまでの制作経験を踏まえて、ロックオンレーザーの特徴を活かした新作を作りたいと思い、ムーンダンサーを開発しました。
●開発チームは何人くらいでしたか。
開発は合計4名です。企画とプログラムとオリジナル版グラフィックを私が担当しました。音楽をHIROKKEYさん、チップチューンアレンジを椎葉たくさん、スイッチ版のグラフィック刷新を天丸さんが担当しています。
●また、どのようにして集まったのでしょうか。
HIROKKEYさんと椎葉さんは、Twitterで知り合いました。天丸さんは、パブリッシャーのレジスタさんに紹介頂いて知り合いました。
●開発で苦労されたところは?
過去作品を気に入ってくれた方々にも満足して頂きながら、過去の作品と差別化するにはどうしたら良いのかを考えるのに苦労しました。シンプルで分かりやすいゲームシステムと快適な操作性は、過去作品から共通する部分です。ロックオンレーザーの特徴を活かした、少し尖ったゲームシステムになっていて、ゲーム攻略に手ごたえがあるのが本作の特徴になっています。
●スイッチでのリリースを決めたきっかけも教えてください
私はSteam向けのゲーム開発とセルフパブリッシングを行っています。パブリッシャーのレジスタさんと4年前に知り合ったのがきっかけで、これらのゲームをアップデートしてレジスタさんからスイッチ向けにリリースしています。これまでに、ジェミニアームズ、ミサイルダンサー、レイジングブラスターズの3作品をスイッチでリリースしています。ムーンダンサーは4作目です。
●ゲームエンジンは使っていますか?
2Dのゲーム制作に特化した GameMaker という開発ツールを使っています。
■ゲームについて
●本作のおすすめのポイントを教えてください。
シンプルにロックオンレーザーを撃つのが爽快なのが、おすすめのポイントです。それに加えて、ゲームとしての手ごたえがある点についても、着目して欲しいと思います。
最近のSTGはその場復活が主流になっていますが、その場復活システムは、残機でゴリ押しができてしまうのが課題です。攻略なしで突破できてしまうのは避けたいと考え、今回チェックポイントシステム(戻り復活)を導入しました。このシステムの良いところは、学習した内容をすぐに実践できる点だと思っています。そういう意味では、親切なシステムとも言えます。チェックポイントシステムを前提としたバランス調整をしていますので、復活が難しいということもありません。チェックポイントからの復活も容易にできますので、ぜひゲームを攻略する楽しさを味わっていただければと思います。
●音楽もいいですね
音楽は前作レイジングブラスターズに引き続き、HIROKKEYさんに作成頂きました。私が各ステージのイメージを提示し、それに合わせて曲を作成して頂いていますので、ゲームにマッチしていると思います。また、ファミコン音源に準拠したチップチューンアレンジを椎葉たくさんに作成頂きました。オプションメニューで切り替え可能です。
●本作を開発した中で自身が気に入っている箇所を教えてください。
第一に、操作がシンプルで直感的に分かりやすいこと。第二に、アイテム取得により、場面に応じて3種類のロックオンレーザーを切り替えて攻略していく楽しさがあること。第三に、連続してロックオンレーザーを敵に当てるとで発生するチェインシステムが気持ち良いことです。
●本作の今後について教えてください。(セールやアップデートなどがあれば)
以下の通り、発売記念セールを行っています。
2022/7/21(木)予約販売開始
2022/7/28(木)配信開始
通常価格:2,480円
発売記念セール期間:2022/7/21(木)~8/16(火)(セール価格:1,480円)
■会社(開発チーム)について
●チームの紹介をお願いします。
TERARIN GAMESは、主に2DSTGを制作しています。STGは80年代、90年代に人気のあったジャンルですが、現在は難しくてとっつきにくいという印象があります。しかし、STGはシステムがシンプルで奥深く熱中できますので、時代を超えて楽しめるものだと思います。大手のゲームメーカーはSTGの新作を作らなくなってしまったので、個人で新作を作ることの意義があると考えています。過去のSTGの良い部分を活かしつつ、現在のゲームファンに楽しんで頂けるように、徹底的に親切なシステムを組み込んで、新しいSTGを作り続けています。
●好きなSTGを教えてください。
全てのSTGをリスペクトしていますが、特に好きなのは、ザナック、武者アレスタ、サンダーフォースⅣ、R-TYPE、イメージファイト、エスカトスです。
●この記事をご覧の開発者や学生の皆さんに一言お願いします。
ゲーム開発には色々なスタイルがあると思います。私の場合は、自分の好きなSTGというジャンルに絞って開発をすることで、作品をリリースする度にノウハウを蓄積し、次の作品に活かすという方法を取っています。それによって、品質の向上、開発効率の向上ができていると思います。ゲームを作り続けるためには、自分に合ったスタイルを確立するのが重要なのではと思います。
●ありがとうございました。
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