フランスのクリエイターにインタビュー!『放浪者 フランケンシュタインの創りしモノ』インディーゲームインタビューシリーズ#1

インディーゲームインタビューとは?

様々なインディーゲームクリエイターに開発したゲームについてインタビューする本企画。今回はパブリッシャー賈船を通じて、フランスのインディーゲームクリエイターに質問をしました。5月20日にニンテンドースイッチでリリース予定の『放浪者 フランケンシュタインの創りしモノ』のインタビューをご覧ください。

PVもあるよ!

■開発について

●開発のきっかけについて教えてください。
開発元であるLa Belle Gamesは、メアリー・シェリーの古典小説『Frankenstein: The Modern
Prometheus(邦題:フランケンシュタイン)』を謙虚に芸術的な視点で表現したいと考えました。
特に怪物の視点で、ポップカルチャーでは今まで行われてこなかった小説本来のコンセプトを尊重して挑みたいと考え取り組みました。

●開発チームは何人くらいでしたか
コアメンバーとして7名が参加し、各分野のスペシャリストが最大15名開発に関わり制作されました。
また、NintendoSwitchの日本アジア版では、ゲーム本編のプロデュース、ディレクション、翻案、デバッグだけでなくオーディオドラマやその主題歌の制作、各種印刷物及び特装版や特典のグッズのデザインなど様々な分野で日本及びアジア地域のスタッフが参加しました。

●開発で苦労されたところは?
苦労したのは「幻想的で印象主義的な感覚」を保つ2.5Dの表現です。特殊で独創性あふれる絵画的グラフィック表現ができたと自負しています。
またゲームの根幹をなす、怪物と「本当の創りしモノ」そしてプレイヤーとの関係性を考慮したナラティブデザインに心を砕きました。
NintendoSwitchの日本アジア版の開発に当たり、ナラティブデザインを優先し、ユーザービリティを犠牲にした部分について、日本側のスタッフが再点検し、日欧のスタッフが議論してバランスを再度見直しました。
また翻訳についてもパソコン版の内容を見直しを行い、新たに翻案を行いました。既にパソコン版で日本語があるタイトルにも関わらず、開発全体に多くの時間を費やしました。

■ゲームについて

●おすすめのポイントを教えてください
難しい質問ですね。アートとサウンドトラックはスタッフみんな気に入っているところです。
非常に挑戦的な仕様ですし、旅路の過程はもちろん、いずれのエンディングも救いがないのが確定している物語ですから、爽快感を得るのが難しいといえます。これらのことから楽しめるユーザーをかなり絞った作品だと理解しています。
この作品は私たちの提案であり、その提案を受けて新しい世界を開きたいと考えている方にプレイしてもらえると嬉しいです。

●開発チームお気に入りのポイントを教えて下さい
私たちは、メアリー・シェリーの偉大で、今なお色褪せない小説に触発され、強く尊重し、ゲームというメディアを通じた新しい提案を構築しました。私たちは、こうした事実自体が好ましい点だと考えております。それは日欧のスタッフ共通しているはずです。

■会社(チーム)について

●会社の紹介をお願いします。
本作は主に次の3社を中心にプロジェクトが進められました。
La Belle Games(開発)
エンターテインメントだけではないゲームを目指、作品を送り出しています。代表作は、ARTE
Franceと共同で開発した、本作になります。開発者がアーティストやジャーナリストと力を合わせ創作した独創的なゲームを生み出していきます。
ARTE France(開発・欧米版発売元)
フランスとドイツを中心に展開しているテレビ局が母体。ゲームの開発、パブリッシングを行っている。Vectronom、Californiumなど意欲的なゲームが多く、VRやAR、AIを使ったゲーム開発に取り組んでいる。
COSEN(NintendoSwitch日本アジア版制作・発売元)
狐が僕を待っている、僕の彼女は人魚姫、PantyPartyなど美少女ゲームを中心にすこし外れた作品を世に送り出している。自社製作以外に欧米デベロッパーによる作品の日本版ローカライズやパブリッシングを数多く担当している。介をお願いします。

●次回のリリース予定などについて教えてください
La Belle Gamesとしては近日新作を発表する予定ですが、ここではまだお伝え出来ません。
COSENとしては、6月にゲームを作るゲーム『スーパーマッシュ』をスイッチとPS4で発売します。また漢詩と現代音楽が融合したリズムゲーム『陽春白雪
Lyrica』のアップデートと続編に関する情報を近々発表する予定です。

●この記事をご覧の開発者や学生の皆さんに一言お願いします
インディーデベロッパーとして、生き続けるのは難しい事ですが、様々な種類のゲーム体験を自由に提案できるというのは素晴らしい事だと思います。
そして、私たちにとって、ビデオゲームは、音楽、小説、漫画/マンガ、映画などと同様に間違いなく文化的および芸術的な作品です。
このように、この素晴らしい媒体を活かし、皆さんが自己表現できることを願っています。

●ありがとうございました。


今回は『放浪者 フランケンシュタインの創りしモノ』開発者インタビューをお送りしました。遠く海外のクリエイターからのコメントが読者の皆さんの参考になれば何よりです。これからもインディーゲームクリエイターインタビューをお楽しみに!

 

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