『ピノゲー』インタビュー
今回のインタビューは、昨年に人気を博した『ピノゲー』の新作について森永乳業様にお聞きしました。
取材のため「ピノ」をいくつも買って食べながら暖かい部屋で『ピノゲー』を楽しんだ、そんなインタビューをご覧ください。
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■ゲーム開発について
●『ピノゲー』 開発のきっかけについておしえてください。
昨年、「ピノ」がゲームになる「ピノゲー」キャンペーンを展開し、ご好評をいただきました。今年はみんなと分け合える「ピノ」だからこそ、みんなと一緒に楽しい気持ちをもっとシェアしたい。 コロナ前のあのときのように、みんなで直接盛り上がれる時間をもっとつくりたい。
そんな思いから2023年は、テーマを「みんなでピノゲー」にアップデートし、さまざまな「ピノゲー」を展開することにいたしました。
●開発チームはどのように決まり、進んでいったのでしょう?
昨年ゲーム開発を共にした代理店様・制作会社様と再びタッグを組み、社内外を巻き込んだ開発チームを編成しました。「今度はどんな事をやってくるんだろう」というピノらしいワクワクを提供するためには、1年目の実績に対してどんな進化をしていく必要があるのだろうかという事を真剣に議論しました。
●今回は、株式会社コナミデジタルエンタテインメントとのコラボ作品がありますね
「みんなでピノゲー」のテーマのふさわしく、みんなで楽しく遊べるゲームの代表として「ボンバーマン」「桃太郎電鉄」とのコラボを申しこみ、実現することができました。ゲームオリジナルの楽しさを忠実に再現しつつ、ピノらしい楽しさもコラボさせています。例えば「ボンバーピノ(BOMBERPino)」では、ピノ型のキャラクターやボム、ピノにちなんだアイテムなどが出現します。また「ピノ太郎電鉄」では、マップ上にピノっぽい形のモノが出現したりします。ディテールまでしっかりと作りこみました。
●開発で苦労されたところは?
①昨年はコロナ禍という事もあり、ゲームで遊んで楽しくなった気持ちを主にSNSなどを通じてみんなにシェアしていただく事を想定した内容でしたが、今年はコロナ禍も明けつつあったので、直接顔を合わせたいニーズも高まるのではと考えました。そこで、みんなで実際に直接集まってその場で複数人プレイが楽しめるゲームに進化する事にしました。まず、ジャンル決めにとても苦労しました。昨年実施したジャンル(「パズル」「リズム」「レーシング」「恋愛シミュレーション」「格闘」「トーク」)となるべくバッティングせず、かつ複数人プレイにふさわしいジャンルを検討した結果、「ボードゲーム」「バトルロワイヤル」「恋愛サバイバル」「トークRPG」「ボイスアクション」「スポーツ」というジャンルに行き着きました。ちなみに昨年同様6ジャンル展開となっており、6粒にちなんで6ジャンルとしております。
②次に苦労したのがゲームの機能面です。昨年のピノゲーのARを活用したスマホゲームのプラットフォームをベースに、みんなで遊べる仕様にアップデートしました。ルームを設定しみんなで入れば、リアルタイムで複数人プレイが楽しめます。例えば「ボンバーピノ(BOMBERPino)」では「ボンバーマン」でおなじみの「みそボン」機能まで搭載しています。一方で複数人プレイ機能を組み込むと動作が重たくなるので、このあたりの調整がとても苦労しました。
③また、「今度はどんな事をやってくるんだろう」というピノらしいワクワクを提供するため、ゲームをさらに進化させる事にも苦労しました。「複数人プレイ」自体が進化ポイントですが、それだけに留まらず、最近何かと話題のAI機能まで組み込みました。AI機能によってゲームの楽しさやストーリーが変化するようになっています。さらに、昨年はメジャータイトルとのコラボが1つ(ぷよぷよ)でしたが、今年は2つに増量させています。
■ゲームについて
●森永乳業の皆さんが気に入っているピノゲーを教えてください。
どれも完成度には自信があり、全部気にいっていますが、「ピノRPG」「ピノピノ言うゲーム」「ピノつるりんゴルフ大会」も人気です。
「ピノRPG」は、暑い夏の日、机の上に取り残されてしまった勇者ピノたちが、この世界のどこかにあるという伝説の楽園“レイトーコ”を目指すというアイスならではのストーリーです。
「ピノピノ言うゲーム」は、声でピノを上手にあやつりゴールを目指すゲームで、隣の人との距離が近いと隣の声が拾われてしまう/拾わせてしまうというハプニングが起こったりします。
「ピノつるりんゴルフ大会」はコースをAIが考える設定になっており、どんなコースが出てくるか分からないワクワクを感じてもらえます。
メジャータイトルとのコラボゲームだけではなく、オリジナルゲームも楽しんでもらえたらと思っています。
なお、アソートタイプのマルチパックではパッケージを2箱使って作れるパッケージクラフト「ピノひげ危機一発」が楽しめる数量限定パッケージを展開中です。こちらも「みんなでピノゲー」コンセプトのもと、みんなで楽しく遊べる企画となっており、あの名作ゲーム「黒ひげ危機一発」とコラボさせて頂きました。ピノゲーパッケージがスマホでデジタルゲームが遊べるのに対し、ピノひげ危機一発では実際のパッケージを活用したアナログゲームをお楽しみ頂けます。
●「ピノ恋2」では今回も個性豊かなピノたちが登場しますね。アイデアはどこから生まれたのでしょうか?
昨年も「ピノ恋」は非常に人気があり、盛り上がったゲームの1つです。大きな話題になったので、お客様が喜んでくださると思い今年も再登板させようという話になりました。ただそのままでは変化がありませんし、1対1の「恋愛シミュレーションゲーム」なので、「みんなでピノゲー」のコンセプトともちょっとズレるのでは?という議論になりました。そこで出てきたアイデアが「合コン」です。「合コン」をコアアイデアにして、昨年の1対1の「恋愛シミュレーションゲーム」から、複数対複数の「恋愛サバイバルゲーム」に進化させる事にしました。6人の個性豊かな「ピノくん」たちとドキッとしながらもどこか笑えるストーリー展開が待っています。
●プレイ期間はいつまでですか?
2024年10月8日までです。
■ピノについて
●ピノは昔からあるアイスですが、どのように誕生したのか教えてください。
ピノは1976年に誕生しました。当時はカップやバータイプのアイスが多く、新しい食べ方を提供したいとの思いから開発したと聞いています。当時、アイスクリームの技術が発達していたアメリカを視察したとき、一口タイプのアイスが存在していたそうで、その技術を取り入れた工場の製造ラインを新たに作って、日本で製造を開始したのが、このピノなんです。発売から47年間、ピノはひとくちで食べやすいあの台形のようなカタチをずっと変えずに販売してきました。
●ピノのおいしさはアイス8:チョコ2の黄金比でできているのですね。
そうです。ピノは「なめらかで濃厚なバニラアイス」と「くちどけの良いチョコ」が口の中で絶妙なバランスでとけ合う完成された一粒が魅力です。この絶妙なバランスは、長年の研究の末にたどり着いた、アイス8:チョコ2という黄金比率によるものなんです。
●ピノゲーのシーズンには「カフェラテ味」や「蜜芋ブリュレ味」 が登場しましたね。
ピノは毎年、さまざまなフレーバーの商品を発売しています。いつもどういうフレーバーが喜んでもらえるか、ピノらしいワクワクを表現できるかを考え、開発しているので、ぜひ試してみてください。
●今後のキャンペーンなどあれば教えてください。
具体的なものは決まっておりませんが、今後も皆さんに喜んでいただけるようなキャンペーンや取り組みを考えてまいります。
■会社について
●「マーケティング担当の業務」について教えてください。
新商品や新企画といった開発業務、ブランド戦略の立案や実践といったブランディング業務、またコミュニケーション領域の業務までカバーする幅広い業務内容となっております。
●この記事をご覧の学生の皆さんに一言お願いします。
ピノはチョコとアイスの美味しさが気軽に楽しめて、さらにみんなでシェアできるアイスクリームとなっております。これからもピノらしいワクワクできる新商品や企画を通して、みなさまに笑顔になって頂ける活動を続けて参りますので、友達や家族と「ピノゲー」で一緒に遊んで、楽しい時間を過ごしてもらえたら嬉しいです。
●ありがとうございました。
ゲームクリエイターをはじめとしたゲームに関わる/関わりたい人たちが、プロ・アマチュア/学生・社会人/企業間など、あらゆる垣根を越え「学び合い」「語り合い」「教え合う」ゲームクリエイターのための拠点(ギルド)です。
※現役ゲームクリエイターやゲーム企業を目指す学生が約7600人参加(2023年12月現在)
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