- 1 2022年の「ペラコン」で良好な結果を残した大阪アミューズメントメディア専門学校にインタビュー 学生からは自分の自信になったなどの声も
- 2 入賞学生インタビュー
- 2.1 10位入賞『破れ!ポイポイ!!』山口賞受賞 審査員得点:52点 一般投票数:4点 エントリーナンバー231 2022-08-14 22:03:48
- 2.2 17位入賞『COWBOY ROYAL』時田賞受賞 審査員得点:42点 一般投票数:4点 エントリーナンバー74 2022-08-08 18:04:12
- 2.3 20位入賞『パワー調整!半身さん』片野賞受賞 審査員得点:40点 一般投票数:7点 エントリーナンバー19 2022-08-01 14:53:29
- 2.4 36位入賞『飛石マスター!』片野賞受賞 審査員得点:24点 一般投票数:5点 エントリーナンバー190 2022-08-13 23:14:57
- 2.5 64位入賞『SUPER UNIONMAN』審査員得点:16点 一般投票数:3点 エントリーナンバー263 2022-08-15 01:27:27
- 2.6 今回のインタビューについて
2022年の「ペラコン」で良好な結果を残した大阪アミューズメントメディア専門学校にインタビュー 学生からは自分の自信になったなどの声も
読者の皆さんはペラコンをご存知でしょうか?また、実際にチャレンジしている方もおられるのではないでしょうか?
今回は、ペラコンで優秀な成績を修めた大阪アミューズメントメディア専門学校の皆さんにインタビューに伺いました。
学生の皆さんは2022年のテーマ「突破!」をどのように形に納めていったのでしょうか?
来年チャレンジする際の参考にしてください。
また、参加した学生の皆さんは様々な気づきを得たようで、とても良い経験になったようです。インタビューに答えていただいた皆さんは全員就職しており、今後のゲーム業界での活躍も楽しみです。
ペラコンとは?(公式サイトから)
PERACONこと「ペラ企画コンテスト」は、事前に設定されたテーマに沿った企画コンセプトをA4用紙1枚(相当サイズの画像)にまとめて競う、誰でも参加できる「コンセプトシートコンテスト」です。15秒ほどで内容が理解できるものであれば表現は自由。作品は審査員によって評価され、優秀作品は最終日の結果発表セッションで表彰されます。
本年度より企画人材の育成のために、投稿規定や審査方式、結果発表形式、コメントを含めた審査結果の公開形式を変更。2021年に、これまでのPERACONの良さを維持しつつ、現代のコンプライアンスにあわせた新時代の「ペラ企画コンテスト」としてリニューアルしました。
専門学校講師インタビュー
講師はサムライプランの小笠原一磨さんがされています。小笠原さんはゲーム会社に8年勤務し、モバイルディレクターなどを歴任し現在は独立されています。まずは、先生に授業での取り組みについてお聞きしました。
――大阪アミューズメントメディア専門学校ではどういうことを教えているのでしょう?
プランナー志望の学生に、共同制作などの指導をしている。
共同制作は横山先生がDで、ゲームクリエイター学科の指導をしている。
――ペラコンには参加されていますか?
2017年から参加して、今年で5年になります。今年は学生が自分より上位に入賞しました。指導者としては嬉しいのですが、自分自身もアップデートする必要を感じる出来事でしたね。
――嬉しくもあり、というところですね。これまでの入賞や取り組む際に注意していることについてもお聞きしていいでしょうか?
最初は4位に入賞しました。企画書は通常5~6枚のものが多いのですが、ペラコンでは1枚にまとめる技術が必要になるので、取捨選択が必要になります。
私はどちらかというと、文字を詰めて書き込みたい派なのですが、1枚になると文字を入れるのにも技術がいりますね。そのうえでフォントのデザインも考えていかないといけないのでここが腕の見せ所ですね。
――1枚に詰め込む技術がいるのですね。授業ではどのように作り方を教えているのでしょう?
授業で使うフレームワークの中でアイデア出しを行ってきました。学生から出たアイデアの中で見栄えも良さそうなものをゲーム概要書に落とし込んでいきます。概要書は9つのポイントがあって、そこを押さえて作っていきました。
学生でノウハウがある子はそのノウハウを活かしますが、どう取り組んでいいかわからない場合は、フレームワークの中で進めていきました。テーマに対してわかりやすさ、(見た人に)共感を得てもらうことが大事なのかなと思っています。
――今回のテーマは突破でしたが、共感についてはどのように考えたのでしょう
10位のアイデアは時期も合わせて夏っぽいものにしたり、レイアウトは学校の別の先生に手伝ってもらって、ぱっと見たときにすぐわかるものにしていきました。
――ありがとうございます。それでは、ここからは学生の皆さんにもお聞きしていきたいと思います。
入賞学生インタビュー
ここからは、入賞した学生の皆さんにインタビューをお届けします。企画の考え方だけでなく、デザインや、完成させるまでのスピードなど企画そのもの以外にも考えを巡らせていることや、後で考えたらこうすれば良かったという後悔など、苦労と奮戦の姿をご覧ください。
10位入賞『破れ!ポイポイ!!』山口賞受賞 審査員得点:52点 一般投票数:4点 エントリーナンバー231 2022-08-14 22:03:48
――自己紹介をお願いします
AMGプランナー学科の2年生「堂本 琉」です。主に企画、映像の授業を受けていてUnityを使ってゲームの製作をしています。
――『破れ!ポイポイ』を作ったきっかけはどういうものだったのでしょう?
思いついたのは、ペラコンの2週間前でした。夏休みに実家に戻ったら花火大会があったんです。露店が出ていて、その時はまだペラコンのテーマも決めていなかったので、金魚すくいをテーマにしました。
他にも、メダルゲームで金魚すくいをテーマにしたゲームを遊んだことがあるんですけど、逆に網を破るのはどうだろう?って思いました。
――どういう風に企画を作っていったのでしょう?
一目見てわかるようにしよう考えて、スマホの画面にしておけば伝わりやすいのでは?と思って、ゲーム画面を作ってペラコンにしました。先にペラコンに出していた人の資料を参照にして、文字の量を調整しました。
時間はなかったのでモックなどは作らなかったんですけど、自分の考えを反映させていきました。
――実際に進めてみてどうでしたか?
先生にフィードバックをもらったので、あまり詰まることなく進みました。イラストは素材を活用して、時間もない中で進めることができたと思います。
――ちなみにボツにしたアイデアもありますか?
マネキンが人に見つからずに逃げるみたいなのを考えていたんですけど、友達に話をしたら「突破じゃないよね」って言われたことがありました。そこからアイデアが出てこない時期もありました。
――一度出てこなくなると、なかなか浮かばないこともありますよね。提出してからどうでしたか?
CEDECで審査員が審査する票と、一般からの投票があります。リアルタイムに票が入っていく形式で、早く出した方が投票も多かったなと思いました。
――ほかの企画を見てどうでしたか?
他の学校を見ていて、7位の『マッスルクラッシュ』、15位の『神の槍』がいいなと思いました。結果発表は生配信があるのですが、10位に自分が入って、教室も沸きました。
――山口賞を受賞されていますね。
受賞のコメントを見て、うれしいコメントも多かったですね。追加要素があった方がいいというコメントもありました。
17位入賞『COWBOY ROYAL』時田賞受賞 審査員得点:42点 一般投票数:4点 エントリーナンバー74 2022-08-08 18:04:12
――自己紹介をお願いします。
大阪アミューズメントメディア専門学校 ゲームプランナー学科 2年の甲斐 斗真です。
――作ったきっかけをおしえてください
昔、ラウンドワンで遊んだ経験を思い出してロデオをテーマにしました。楽しかったし、突破のテーマにつながっていくのではと思いました。
――ロデオはあまり突破要素が無いように思いましたが、どうやって突破要素を盛り込んだのでしょう?
敵の包囲網を突破するということにしました。この企画では、ジレンマを大事にしました。速度を早くすることで、突破もしやすくなるけど、体力が減っていくという風にしました。
――ジレンマが大事と思った理由はどういうものなのでしょう
過去の事例や審査員のTwitterや記事を調べてわかりました。それから、1枚の中で何を載せるかを考えてジレンマを書くことと、テーマに沿うようにしました。
――制作の期間は?
1週間から10日でした。エントリーも40番台なので早めに出すことができたと思います。他にも50個くらい考えたけど、あまり形にならずもどかしくなりました。
――VRにしたのはどうしてでしょう?
遊んでいて新鮮だと思ってほしいと考えていて、VRを取り入れました。企画が出るまでは深夜まで先生にも付き合ってもらいました。
――ほかの企画などを見て感じたことを教えてください
上位の企画は見た目もこだわっていて、何百もの企画の中で目立つのは大事だと思いました。審査員の所感を見ると、時間的に読まなかった企画もあったと書いてあったので、ちょっとでも見てもらえるのが大事だと思いました。
20位入賞『パワー調整!半身さん』片野賞受賞 審査員得点:40点 一般投票数:7点 エントリーナンバー19 2022-08-01 14:53:29
――自己紹介をお願いします。
大阪アミューズメントメディア専門学校 菅田紅実です。
――企画を思い付いたきっかけは?
最初はまったく別の企画を考えていて、コンシューマー機の壁を突破するというアイデアを出していました。でも、先生に固有名詞を出すのがNGだと教えてもらったので、この企画にしました。
普段から考えていたのですが、先生に早めに見てもらうことを考えていました。17人の学生がいて、先生は2人なので、提出が増えるとみてもらうのが大変だと思いました。
――細かなところも考えていたのですね。先生からの指導についてはどういったものでしたか?
デザイン面については、元々文字数が多かったのを削減して、ペラコンに書く優先順位を指導していただきました。。
――ペラコンへの提出はいつくらいでしたか?
7月中に提出しました。たしか、7番目くらいだったと思います。
――かなり早く出されたのですね。ほかの企画を見て思ったことは?
画面構成のビジュアルを見て、パッと見てどんなゲームかわかりやすいと企画が多いと思いました。3位の『風に乗ってどこまでも』はペラの1枚でなくて半分とかでもわかるようになっているなと感じました。
――確かに一目でわかるようになっています。
25位の『お菓子な登竜門』がペラの中央を見たらわかりやすくなっていて、ペラ1と言いながらも、ページの半分が勝負どころかなと思いました。
――鋭い意見ですね。今日はありがとうございました。
36位入賞『飛石マスター!』片野賞受賞 審査員得点:24点 一般投票数:5点 エントリーナンバー190 2022-08-13 23:14:57
――自己紹介をお願いします。
大阪アミューズメントメディア専門学校ゲームプランナー学科2年の中森大和です。
――開発のきっかけについて教えてください
テーマが突破だったので、何かを超えていくのがいいのかなと思っていました。授業の中でも考えるきっかけもあったりして、最終的に夏も意識して、川を越えていこうという内容に落ち着きました。
――提出した時、先生からはどういった反応があったのでしょう?
操作自体が足を交互に出すもので、タッチで進めるという操作の説明について工夫しました。
――アッチアチな石が面白いですね。
バランスが大事なゲームなのと、次の石に飛び移る制限も設けようと考えて作りました。
――出してみてどうでしたか
コメントで、シートの出来が良かったと言ってもらえて、良かったと思いました。これまで、自分に自信がなかった点もあったのですが、これで自信が持てたと思います。
――ほかの企画を見て思ったことを教えてください。
自分で企画書を作っていてもシンプルになっちゃうのですが、上位のは目につきやすいし、色使いもいいなと思いました。こういうところも真似していきたいと思います。
64位入賞『SUPER UNIONMAN』審査員得点:16点 一般投票数:3点 エントリーナンバー263 2022-08-15 01:27:27
――自己紹介をお願いします。
大阪アミューズメントメディア専門学校 福本弘です。
――開発のきっかけを教えてください
実は、最初にネコが障子を突破するゲームを思いついていました。記憶に残っている出来事があって、小学校のころにネコが突然障子を突破したのを見たことでした。
まさか、先に出だされるとは思わなかったです…
――まさかの1位企画と同じものを思いついていたとは……可能性を秘めた企画があったのですね。
そんなショックもあって、締め切りも近づいてきている中で、ペプシマン的なものを見ていて、連想して思いついたのがこの企画でした。
ブルーマンが走って大きくなるの面白いんじゃないかなって。
――先生にはどういう点を指導してもらいましたか?
個性を出そうと思って、先生にデザインの心得を教えてもらった。見やすくすることや、インパクトが大事だと思った。
ゲーム内容としては、走って大きくなるだけでは面白くないので、大きくなった後のことを考えた。スーパーユニオンモードで元に戻ったとき、色がランダムになってデメリットも用意しました。
自分ではまだ満足していないこともあって、今ならほかのアイデアも出るので他にもチャレンジしてみたい。猛スピードで走る車の上でポーズを決めて、壁に同じポーズがあったら突破できるみたいなのを考えたりしていました。
――それ面白そうですね(笑)今回の企画を出してみてどう思いましたか?
出した時はあまり自信がなかったんですが、結果が出て64位だったので、先生からも評価をもらえたけど、微妙だなと思っていて、自分の中では改善点も見つかった。
――ほかの企画を見て思ったことはありますか?
『破れ!ポイポイ!!』は面白いと思いました。金魚のメダルゲーが好きで、金魚が破る側になるのは面白いなと思いました。
――ありがとうございました
今回のインタビューについて
今回取材にご協力をいただいた横山先生にお礼を申し上げたいと思います。ご多忙の中でチェックをお願いしたので、インタビューをした学生の皆さんが卒業してしまったりしましたが、卒業生の皆さんがゲーム業界で活躍することをお祈りしています。最後に、同校の卒業の様子もご覧ください。
卒業~ゲームクリエイターとしてはばたいて(ちょっとマジメ編)
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