世界観設定を小説家と考えたタワーオフェンスTPS『VOIDCRISIS』ディレクターインタビュー

世界観設定を小説家と考えたタワーオフェンスTPS『VOIDCRISIS』インタビュー

 

今回のインタビューは、ヘキサドライブ社制作の『VOIDCRISIS』についてお届けします。

高低差のあるバトルフィールドに最大4人パーティで挑む「アンジュレーションタワーオフェンス」サードパーソンシューティングゲームがそのように生まれたのか、メカのデザインや、世界観のつくり方についてもお聞きしました。

 

『VOIDCRISIS』について

VOIDCRISIS(ボイドクライシス)は、高低差(アンジュレーション)のあるバトルフィールドで繰り広げられるタワーオフェンスゲームです。
・高難易度PvE/非対称PvP
・最大4名のマルチプレイ
・繊細で美麗なメカ, ロボティックス表現
プレイヤーは戦闘生体機官「VA(バイタルアーマー)」を操作し、木星の衛星「カリスト」に発生したタイムクラックに関する一連の事件——【VOIDCRISIS】に迫ります。

高難易度バトル

ステージではWaveごとに大量の敵が襲来。経過時間と共に強化されていく敵を協力して倒しステージクリアを目指しましょう。
機体の操作テクニックだけでなく高い空間把握能力や戦略性が求められ、最大4人パーティでのマルチプレイ連携もクリアの重要な要素になります。

マッチングのたびに変化する配置

各ゾーンは、エネミーの侵攻ルート、タレットの配置、射線の通塞などがマッチングのたびに変化します。

ダイナミックメカニカルアートシェーダー

「ダイナミックメカニカルアートシェーダー」とは、ロボットプラモデルのCGボックスアートのエッセンスをゲーム上で再現したものです。
従来のロボットゲームには無い「密度感の高いメカ表現」と「圧倒的なエフェクト表現」の両立を実現しています。
ゲームのハイライトをスクリーンショットに収めれば、ボックスアートさながらの美しいシーンを残すことができます。

ストーリー

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二度の銀河大戦を経てもなお、七陣営に分かれて戦争を続けようとする人類は、新たな人工戦場〈闘争領域〉を構築しようとしていた。
星を賭けた戦争のために代表戦〈局所戦争〉がまもなく開幕する。
闘争領域には太陽圏の七陣営からパイロット〈ストリンガー〉と戦闘生体機官〈VA(バイタルアーマー)〉が次元転送される。
その最終実験中、謎の光子存在〈ノンカーバイド〉が木星の衛星カリストに出現、領域内の時間が停止してしまう。

時間停止圏は徐々に拡大していた。太陽圏管理委員会〈HMC〉は七陣営にノンカーバイド排除のための精鋭部隊出撃を要請。

時を取り返すための戦いが今始まる──

 

■開発について

●開発のきっかけについておしえてください。

社内で新規のアクションアドベンチャーゲームを作る時にUnreal Engine4のスタディとして制作したモックがきっかけです。
もともとメカが好きで、様々なシルエットや性能のメカが戦闘するゲームが作りたいと思っていました。
アクションアドベンチャーゲームの開発が終盤を迎えたころ
「モックでやったやつを本格化させたい」を会社に頼みました。

 

●メカへの想いもあると思うので、好きなメカを教えてください

話せばとても長くなりそうなので、VOIDCRISISに関連する部分で。
今回は自身の「スーパーロボット好き」を表出させました。
パーツビルドする兵器/メカものではなくて、キャラクターとして感情移入できるメカにしようと思ったからです。

既存作品で言うと、マジンガーZ、機動戦士ガンダム、ファイブスター物語あたりのメカでしょうか。
他にもコンセプトカーや計画戦車、Xプレーンなどの格好良さも参考にしています。
トリグラフとブラックローズをデザインして頂いた鷲尾さんにはストⅡのリュウケンの立ち位置ですと説明しました。

色々関係なく好きな架空メカをパッと出してみました。
マジンガーZ、プルート、ライトセーバー、オレンジライト、グフ、ジークフリード、ブリュンヒルデ、雷電、SF3Dのドールハウス、ホワイトグリント、メタルギアレックス、ロボットバトルⅤのミノタウロ、ヴェルビン、ヴンダー、ガンボーイウィルバー、オルスシェル、Zグスタフ、ハルクバスター、第9地区のEXOスーツ、ダークスター etc
きりがないですね。

 

●開発チームは何人くらいでしたか。

プロジェクト開始時は2人、最大で40人くらいだったと思います。

 

●また、どのようにして集まったのでしょうか。

内部のスタッフに関しては社内のプロジェクトの動きを見て出たり入ったりしていました。
人員に関しては最後まで流動的だったと思います。
外部のスタッフに関しては名指しでお願いしました。

 

●開発で苦労されたところは?

諸般の事情で当初考えていたゲームデザインを大きく変更したところです。
また、PCゲーム開発が初めてだったので、社内的にも慣れておらず苦労しました。
ゲームの中でいうと、ファントムモードという、やり込んだプレイヤーが他プレイヤーの戦闘に乱入できるシステムがあるのですがそちらのバランス調整に紆余曲折しました。

 

●ゲームエンジンは使っていますか?

Unreal Engine4です。

 

■ゲームについて

●本作のおすすめのポイントを教えてください。

アンジュレーションタワーオフェンスという、高低差のある空間でのPvEバトルが特徴です。
2~4人で楽しめるので、ボイスチャットをつないで遊んでみて下さい。
あとはメカニックデザインです。登場するすべての機体に魂込めてます。

 

●本作の世界観設定はどのように決まっていったのでしょう

世界設定は小説家の高島雄哉さんとくみ上げました。
基本となる世界観はこちらから提案し、それに肉付けする形で整えています。
具体的に言うと、ゲームで必要なメカの系統から必要な陣営の数を割り出し、そこをベースにバックボーンを確定させていきました。
チームが本格始動する1年前から2人で話し合っていたと思います。

 

●高島雄哉さんはどのように開発に参加されたのでしょう

もとも高島雄哉の小説のファンで世界設定もやられていると知っていたので、VOIDCRISISを作るとなった時、一番に連絡しました。もちろん面識は無かったのでTwitterのDMに(笑)

 

●本作の今後について教えてください。(セールやアップデートなどがあれば)

次回作の構想はあるので、社内の状況を見つつという感じです。
私が連続で同じ系統のゲームを作るのが苦手というのもあります(笑)

 

■ディレクターという職業について

●今作でディレクターを務めておられますが、心がけていることを教えてください。

何と難しい質問。
心がけはたくさんあるのですが、VOIDCRISISでいうと若いスタッフが多かったので、大局は示しつつも彼らの案やアドリブを出来るだけ採用するようにしました。
ディレクターという役割で言うと、方向性の提示と明確なジャッジをするという感じでしょうか。
あとは「妥協しない」
これが難しくて、いつも工期との勝負になります・・・

 

 

■会社(チーム)について

●チームの紹介をお願いします。

ひとつ前に作ったアクションアドベンチャーゲームのメンバーを中核にしてはいましたが、HEXADRIVEの東京&大阪開発のスタッフが入り混じった、社内では珍しいチーム編成だったと思います。
アートディレクターのヤマモトヒロユキさんやノイジークロークのメンバーは外部ではありましたが、気の知った仲間だったので、とてもやりやすかったです。
余談ですが、メカデザインを担当して頂いた鷲尾直弘さんとトリグラフとブラックローズのデザインの打ち合わせをする時、見てきたものがとても似ていたせいもあり、高速で話が進んでいくのが楽しかったです。共通言語の恐ろしさです。
JNTさん、キジマさん、RARE ENGINEさんも同様だったのは言うまでもありません。

 

●東京と大阪のスタジオではインターンなどはされているのでしょうか?

ワンデイインターンなどは、社内の状況が整えば開催しているので参加して頂くと良いかと思います。
また、内定者は在学中からアルバイト扱いでプロジェクトにジョインして活躍してもらうというケースもあります。

HEXADRIVEは東京と大阪に開発部がありそれぞれタイトル開発に従事しています。
受託開発/自社開発関係なく、チャレンジングなタイトルに関わっているのではないかと思います。
「新しいことをやりたい」という方にはぴったりの開発環境だと思います。

 

●この記事をご覧の若手開発者や学生の皆さんに一言お願いします。

ゲームのディレクターにはいろいろなタイプがいるのですが共通するなら「こいつに投資してみよう」と思わせる何かがあるのだと思います。
大体はその人物の「芯」に寄る所が多いと思うので継続して芯を探すようにしてください。
ちなみに「ひとたらし」という芯で面白いゲームを作るディレクターもいてゲーム業界に入った後に芯が見つかるなんてこともザラです。
記事読んでほうほうと思われた方は是非HEXADRIVEに応募ください!

●ありがとうございました。

 

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