インディーゲームインタビュー
『NeverAwake』について
目を覚まさない少女。彼女は夢の中で、モンスターと戦い続けていた…。
「NeverAwake」は、独特の世界観とオリジナリティあふれるゲームルールを持つ悪夢系ツインスティックシューターです。
少女は野菜/犬/学校の友人など、彼女が嫌いなものたちを相手に戦っていきます。少女が戦いの果てに目にしたものとは…。そして、彼女は目を覚ますことはできるのでしょうか…?
少女の悪夢をテーマにしたSTG『NeverAwake』をご紹介します。少女が苦手なものが恐ろしい敵となって立ちはだかり、悪夢の中の世界を見事に表現している本作。これまでも様々なSTGを開発してこられた株式会社ネオトロの佐渡さんに開発の背景や開発メンバーについてお聞きしました。早速見ていきましょう。
■開発について
●開発のきっかけについておしえてください
2020年末にアーケード向けSTGの「VRITRA HEXA」をリリースしたことで
個人的な夢を1つ達成し、またSTG好きな方向けの作品も作れたかなと思っています。
次は家庭用向けで、今までSTGを遊んだことのないユーザも興味を持っていただけるような
ルックスとゲームルールの作品を作りたいと考えるようになりました。
●ツインスティックシューターを選んだ理由を教えてください。
理由は主に2つあります。
1つは、STGというジャンルの中でもツインスティックシューターは
「Enter The Gungeon」や「HOTLINE MIAMI」というように
多くの人気タイトルがあり、操作に慣れているユーザが多いこと。
もう1つは、今作のような「自動スクロール型」のツインスティックシューターは
これまで出ている作品数が極端に少ないことです。
まだ未開拓な部分が多いジャンルであると思い、やりがいを感じています。
●開発チームは何人くらいでしたか
イラストレーターさん、BGM担当、SE担当、私の4人です。
私は企画・構成・グラフィックデザイン・プログラミングその他を担当しています。
・また、どのようにして集まったのでしょうか
イラストレータさんとBGM担当については、これまで何度も一緒に仕事をしたことがあり
そのスキルを信頼しておりましたので、引き続きお声がけさせていただきました。
SEに関しましては、今作の独特な世界観を構築するために外せないポイントだと思いましたので
レジェンドな方(瓜田さん)にお願いすることにしました。
●開発で苦労されたところは?
Unityを勉強しながら開発をしていることです。
今作で初めてUnityを触っているのですが、昨年11月から始めて、いまだなお分かっていないことばかりです…。
大分慣れてはきたかなと思っていますが、都度都度引っかかり時間を取られるのがもどかしいですね。
NeverAwakeに関してで言うと、ゲームトータルのボリュームでしょうか。
全部で80ステージ以上・ボスも20体以上ということで、
30分位でクリアできる一般的なSTGのおよそ5倍はあるかと思います。
■ゲームについて
●本作のおすすめのポイントを教えてください
「少女の悪夢の中」という世界観と、手描きによる明暗の効いたグラフィックでしょうか。
シチュエーション多彩な敵キャラとの戦いと、眠っている少女の行く末を楽しみにしていただければと。
●本作の気に入っている箇所を教えてください
今のところ全てです!
…と言いたいところですが、ゲームシステム上のコアとなる「ループシステム」ですね。
これはクリア条件を満たすまで短いステージを繰り返すというシステムで、
これにより遊び方の幅が増え、またSTGにある様々な問題点を解決できると思っています。
現状ではカタルシスが足りない部分もありますが、調整し良いものに仕上げていきます。
●デザインは本作の特徴だと思いますが、どのように考えて作っているのでしょう?
あまり考えていません…というより、自然とそうなったという感じです。
まず最初にさきほどの「ループシステム」を思いつき、
ループして違和感の無い世界というと夢の中…悪夢であれば嫌いなものが敵として出てくる…
小さな女の子が嫌いなものと言えば…というイメージで、全ての要素が連鎖的に繋がっていきました。
またイラストのゴシックなイメージに全て雰囲気を合わせていくと、
古臭いゲームに見られてしまう懸念がありました。
そうならないよう、UIやサウンドはできるだけ今風に・キャッチーに仕上げるよう心がけています。
●パワーアップして再チャレンジするのがいいですね。
ありがとうございます。
挙げていただいた「オーバーソウル」の他にも、STGが苦手な方のために様々な機能を準備しています。
体験版ではオープンにしていませんが、ミスすればするほどお金も貯まり、良い防具がショップに並ぶようになったり。
STGといえど、遊びやすさ重視で開発しておりますので、その点もご期待ください。
■会社(チーム)について
●チームの紹介をお願いします
まずはイラストレータのとうふさん。
以前からよくお仕事させていただいていたのですが、今作では企画当初からご一緒させていただいております。
私の求める世界観と彼女の描きたいものが一致していたため、各種アイデア出しも含め非常に助かっています。
次にBGM担当の植草さん。
前作VRITRA HEXAに引き続きですが、今作では世界観に合わせ、大分音使いやトーンを変えてもらっています。
相変わらずのハイクオリティさで、まあ彼に任せておけば間違いないという感じです。
そしてSE担当の瓜田さん。
今作では普通のSTGのような「ドカーン!」「バキーン!」ではなく、SEの面からも独自の世界観を構築したかったので
これまで「Gダライアス」のSEなどで実績のある、元タイトーの瓜田さんにお願いすることにしました。
オリジナリティがあり、かつ手応え感もしっかりある素晴らしい音に仕上がっているかと思います。
あと私ですね。「株式会社」と言いつつ1人でやっております。
前作から引き続きSTGではありますが、NeverAwakeに自分のすべてを注ぎ込む気概でやっております。
●この記事をご覧の開発者や学生の皆さんに一言お願いします
私は今40半ばなのですが、自分の若い頃と比べ現在は開発ツールも安く充実していて
今の学生さんは本当に羨ましい!と思ったりします。
ただ同時に、これまで状況的にゲーム開発が難しかった方や、
年配の方にとってもチャンスであるのは間違いなく。
ゲーム開発に限らずですが、何事も手遅れということはありません。
年齢や境遇に負けず、いつでもチャレンジしていく姿勢が大事なのかなと思います。
●ありがとうございました。
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