当時は実現したくても実現できなかった仕様を若いクリエイターたちが形にしていく『北海道連鎖殺人 オホーツクに消ゆ』インタビュー

『北海道連鎖殺人 オホーツクに消ゆ』インタビュー

今回は、株式会社ジー・モードの皆さんに『北海道連鎖殺人 オホーツクに消ゆ』についてお聞きしました。

『北海道連鎖殺人 オホーツクに消ゆ』について

■あらすじ

ニポポ人形が涙するとき
またひとつ死体があがった・・・
ある朝、東京湾に男の水死体が浮かび上がった。
身元不明、推定年齢40歳前後。
そして事件は、北海道へと進む。釧路、網走、知床、紋別・・・・・・。
道東を中心に連鎖していく第2、第3の殺人。

■ゲームシステム

本タイトルはコマンド選択式テキストアドベンチャーです。
プレイヤーは警視庁の警部となり、部下に指示を出しながら一連の事件を解決していきます。
「場所移動」や「人に聞け」など14種類のコマンドを駆使して捜査を進めます。

■開発チームについて

・チーム/会社の紹介をお願いします。

私が所属する株式会社ジー・モードは今回は主にパブリッシャーとして、プロジェクトの取り仕切り、組織編成、プロモーションなどを担当しています。開発は合同会社ORIONPROJECT様、株式会社room6様、株式会社GameStudio様に行ってもらっています。

・チームは何人くらいですか。

時期によって前後はありますが、総勢20~30名くらいだと思います。

・ADVというとイラストも多くデザイナーが多いのかなと思いますが職種の構成も教えてください

特にデザイナーだけが多いという事もなく、入り組んだシナリオ構成であるため、プランナーも多いです。比率ではプランナー3:デザイナー3:エンジニア2:その他1くらいでしょうか。

 

・どのようにして集まったのでしょうか。

PC版、FC版「オホーツクに消ゆ」を制作していたメンバーが中心となっているORIONPROJECT様とインディーゲーム界でアドベンチャーゲームの開発やパブリッシングを得意とする新進気鋭のroom6様の融合を期待して組織編成させていただきました。

 

■開発について

・『北海道連鎖殺人 オホーツクに消ゆ』開発のきっかけについておしえてください。

とても幸運な人と人との繋がりからとなります。弊社の社長と本作制作のキーマンである折尾一則氏がプライベートでの知り合いだったところから始まりました。

 

・知り合いというところから話が始まったのですね。長年リメイクをしてみたい作品だったのでしょうか?

はい。ジー・モードと言えばアドベンチャーゲームと言うブランドイメージを付けていきたい思いもあった中で「オホーツクに消ゆ」を作れるかもと聞いたときは、我々に絶対やらせてほしいと熱意を伝えさせていただきました。

 

・数十年前の作品をリメイクされたわけですが、開発で苦労されたところは?

苦労というほどの事ではないのですが、強いて言えば、今作は約40年前のPC版、FC版の制作陣が当時の技術では実現したくても実現できなかった仕様や表現を思う存分に提案してもらい、それを若いクリエイターたちが形にしていく体制となります。
良いものを作ろうと全員同じ方向に向かっているのですが、幅広い世代のクリエイターが集まっているためその過程で考えの相違が生じることもありました。その際に改めて同じ方向に向かうための意識統一などでしょうか。

・興味深いお話ですね。当時は制限が多い中で開発を行っていましたが、どのような希望があったのでしょうか?

キャラクターの表情や動きはもちろん、操作性や視認性、捜査をストレスなくすすめるためのオプション機能の充実など多岐にわたります。

・ゲームエンジンは使っていますか?

Unityを使っています。

■ゲームについて

・本作のおすすめのポイントを教えてください。

可能な限り当時の表現をそのまま残すようにこだわったので、昔の表現で今だとコンプライアンス的にNGなものもあえて忠実に、原作へのリスペクトとして世界観を壊さずに作り込んでいる所です。

・ボイスなどが加わって新鮮な印象でした。

はい。全編フルボイスで著名な声優さんをはじめ多くの有名人が参加してくださっています。
ファミコン版当時、それぞれが頭の中で再生したキャラクターの声と、今回声が入ったキャラクターの声がきっと想像通りであると思います。

■最後に

・この記事をご覧の開発者や学生の皆さんに一言お願いします。

幅広い世代のクリエイターたちが遠慮せず自分達の意見をぶつけ合う事が出来たからこそ
全員が自信をもって世に送り出せる作品となったと思っています。
面白いものをお客様に届けるには喧々諤々やることも必要だという、
昔ながらのゲーム開発を久々に体感できたのは私としても純粋に面白かったです。

・ありがとうございました。

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