カニが武器を持つと面白い!『カニノケンカ・ニ Fight Crab 2』インタビュー

『カニノケンカ・ニ Fight Crab 2』インタビュー

今回は、「カラッパゲームス」さんに『カニノケンカ・ニ Fight Crab 2』についてお聞きしました。前作からの改善点や苦労した点などをお聞きしました。

どうぞご覧ください。

 

 

『カニノケンカ・ニ Fight Crab 2』について

『カニノケンカ・ニ』は、前作同様、相手のカニをいかにひっくり返すかを競うシンプルな対戦ゲームです。
シンプルなルールながら、武器、スペル、スキルの組み合わせ、またプレイヤー自身の腕前で、奥深い格闘体験を楽しむことができます。

本作ではシングルプレイのキャリアモードが搭載され、じっくりカニを育てるやり込み要素が充実。3年間の期間の中で、トレーニングしたりリーグ戦に挑んだりして武器・スペル・スキルを吟味して自分だけの最強のカニをつくりだそう。

もちろん世界のユーザーと対戦できるマルチプレイ機能もあります。さあ、そのハサミにチェーンソーや聖剣を手にし、バイクや筋斗雲にまたがりましょう。
そして、ドリルやジェットといった超兵器、目から放たれるレーザーをはじめとするスペルを駆使して、相手をひっくり返すのです。

ゲームの特徴

  • 左右のハサミに武器を持て。アザラシから筋斗雲まで、カニは何でも使いこなす。
  • ダメージを受けると溜まる「カニゲージ」でレーザー発射などのスペルで起死回生を狙おう。
  • 40種類以上のスキルを活用すれば、初心者でも熟練のカニの動きを実現可能。
  • カニを操る”ヒト”は、降りることでブキの運搬・投擲やステージギミックの使用などが可能。集団戦では味方のカニに乗り替えることも。
  • ヒトは、見た目の装備をカスタマイズできる他、VRM形式ファイルの読み込み、VRoid Hub連携機能で自由な姿で遊べる。
  • カニと共に成長し頂点を目指すシングルプレイのキャリアモードで自分好みのカニを育てよう。
  • 全世界のプレイヤーと戦うランクマッチやカジュアルマッチ、最大5人で遊べるルームマッチを搭載。もちろん自分で育てたカニが使える。

 

■開発チームについて

──チームの紹介をお願いします。

カラッパゲームスです。『NEO AQUARIUM』『エース・オブ・シーフード』『カニノケンカ』シリーズなど、海産物が3Dでアクションする感じのゲームを開発してきました。

 

──チームは何人くらいですか。

ゲーム開発のチームとしては私1人で、フリーランスの方に個別にお仕事をご依頼する感じですね。『カニノケンカ・二』ではCGやイラスト、音楽、ボイスなどで10人ぐらい関わっています。カニノケンカシリーズは主題歌が特徴的だと思いますが、音楽は同人ゲームの音楽をよく手がけていた DEKUさんに『NEO AQUARIUM』の頃からずっとお願いしています。10年以上の付き合いになりますね。

 

──また、どのようにして集まったのでしょうか。

多くは私のゲームに興味を持ってくれた方々にお声をおかけしています。『カニノケンカ・二』のイラストは『カニノケンカ』をよく遊んでくれたイラストレーターさんにお願いしました。3Dモデリングの場合、リアルな生き物や甲冑などは作れる人が少ないので、Boothなどでそうしたモノを作って売っている人を探し、ご依頼しました。

 

──ゲーム業界の経験はありますか?

セガに5年半ぐらいプログラマーとして働いていました。コンシューマゲームとスマホアプリ 両方やりましたね。

■開発について

──『カニノケンカ・ニ Fight Crab 2』開発のきっかけについておしえてください。

前作『カニノケンカ』がそれなりに売れたことと、全く新しいシステムのゲームでしたから、完成してみると色々と改良できる点が見えてきたんです。ただ、あれはあれでハマった人は何百時間もやり込まれていて壊すことができない。作り手としては根本的に手を入れたい。という事で、2として作る事にしました。

 

──開発で苦労されたところは?

カニが30種類、武装が約90種類あり、武装は3つ持ち込むことができるので、装備の組み合わせが膨大なのですが、前作プレイヤーはものすごい速度で攻略し、強い戦術を見つけてしまうのでバランスを取るのが大変でした。
また、技術的にも、対戦と協力があり、装備をカスタマイズでき、オンラインプレイでき、ほぼ全てが物理演算で動く…!というのは安定させるのが非常に大変です。あなたがプログラマーで企画がこういう仕様を出してきたら絶対に止めた方がいい。私は企画したのも自分なのでギリギリ許すことができました。でも、どんな技術的な苦労をしたかなんて、遊ぶ側には関係ないですからね。
今現在は、未プレイの人にどう魅力を理解してもらうか、苦労しています。

 

──完成までどのくらいの期間を想定していましたか?

3年ぐらい、想定に合わせて作れたといえばそうなんですが、もう少し長く見積もるべきだったかもしれません。

 

──実際にかかった期間はどうでしょう?

3年かかりましたが、アーリーアクセスなので厳密にはまだ完成していません。ここ数年のインディーゲームの水準の上がり方が想定以上だったので、まだテコ入れが必要だと感じています。

 

──ゲームエンジンは使っていますか?

Unityです。最初はC++とDirectXでゲームを作っていましたが、Unity4の頃から移行しましたね、最近はUE5も参考にさわっています。

■ゲームについて

──本作のおすすめのポイントを教えてください。

カニが武器を持つと面白い!色々な組み合わせを試してみてください。カニはそれぞれ固有の物理シミュレーションされた体を持っていて様々な武器の振り方をします。そしてルールは背中を地面に3秒つけたら負け、もしくはリングアウトは負けという事だけです。
武器を勢いよく衝突させるほど大きなダメージを与えられ、相手は倒れやすくなりますが、ひっくり返すまで勝敗は決しません。棒術でバランスを崩したり、乗り物で体当たりして押し倒したり、勝ち筋は無数に存在します。
そしてカニは武器が無くてもハサミがあるから強い。武器を掴んで奪ったり、ダメージの溜まった相手ならば体をはさみ、転がすこともできます。試行錯誤が楽しいゲームだと思います。

 

──今作もいろんな武器があるようですが、どんな武器があるのか教えてください

今や色々なゲームに登場するピザカッターみたいな回転ノコギリ(ゲーム中ではソーブレードと呼称)や、エルデンリングのDLCでも登場するデュエリングシールド、物理演算ゲームにうってつけな中世の振り子武器、フットマンズフレイル。「しなり」を再現した八極拳の六合大槍。果ては空を飛ぶドローンなど、古今東西あらゆる武器を用意しております。もちろんオーソドックスな剣と盾もあります。
さらに今作ではカニが握る武器以外にもカニに乗っているプレイヤーが降りて使える砲台や設置するトラバサミのような罠などの武装があり、多様な戦い方ができるようになっています。

 

──前作からパワーアップした点を教えてください。

前作は操作がかなり特殊だったのですが、一般的なゲームに近いモダン操作を用意しました。
また、今作はシングルプレイにも力を入れていて、カニを育てて強くしていくキャリアモードが存在します。前作のように次々敵やボスを倒していく「興行」、人間を守ったり、救ったり特殊なルールの「イベントバトル」、対戦のように一対一やタッグバトルで勝ち抜く「公式戦」から選んでいく事ができます。
1戦ごとに武装やスキルが手に入って、どんどん試せます。これは武装が前作の約2倍に増え、カニの動作に個性を与える「スキル」という仕組みが出来た事で可能になったゲームサイクルですね。特に「公式戦」では対人戦のような感覚もオフラインで味わえるようにと、敵AIにもこだわっていて、武器の特性に合わせた動きをしてきます。

一回の育成では遊べきれないボリュームになっていますから、前回プレイで育成したカニのスキルを継承して、挑戦する戦いや難易度を変えて何度も遊べるようになっています。
またマルチプレイの対戦も今はバランスが取れてきて、前作は少数の特殊な武器が環境を作っていたのですが、今作はオーソドックスな剣や盾も強く、よりプレイヤーの好みの戦術で戦い抜けると思います。その他にも育てたカニが使える協力プレイのスコアアタックやタイムアタックなどもありますから、遊びごたえは大幅に増しているはずです。

 

──本作の今後について教えてください。(セールやアップデートなどがあれば)

セールはPLAYISMさんが計画すると思います。(とりあえずはきっとSteam Spring Saleに参加するんじゃないかなと……)
アップデートは、沢山する予定です。要望に応えたマルチプレイの機能強化、シングルプレイのエンドコンテンツ、グラフィックの改善を考えています。

■最後に

──この記事をご覧の開発者や学生の皆さんに一言お願いします。

もう独立してから7年経ちますが、何年やってもインディーゲームは全然わからない、未来が読めません。でも世の中にまだないものを作れるのはやりごたえがある。予定調和な仕事が苦手な方は是非挑戦してみてください。

──ありがとうございました。

 


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