受験改革真っ最中の思い出を込めた『闘う受験生 Entrance Exam』

『闘う受験生 Entrance Exam』インタビュー

今回は、「HesoGames」のヘソライダーさんに『闘う受験生 Entrance Exam』についてお聞きしました。自身が受験勉強に励んでいた頃を振り返って作った受験×STG。どのような風に開発を進めたかをお聞きください。

本作はふりーむ!でプレイ可能です。

『闘う受験生 Entrance Exam』について

受験 x 弾幕STG
■プレイ時間

10-15分くらい

■ゲーム紹介文

大学受験とは闘いである。今までの勉強の成果をぶつけて、試験科目を撃ち落とせ!

プレイヤーは受験生となり、試験科目の化身である少女たちと闘います。
受験できるコースは理系・文系・国公立の3つ。練習のための模試モードもあります。
受験生応援弾幕シューティングゲームです。頑張れ受験生!

■制作ツール

Unity

■開発期間

4か月くらい

■会社(開発チーム)について

●チームの紹介をお願いします。

チーム名は「HesoGames」です。
ただ、これはチーム名が必要なとき(イベントの出展など)に使うものなので、個人名の「ヘソライダー」で覚えていただければと思います。

●チームは何人くらいですか。

個人製作です。
イラストやプログラムなど一人で作っています。
BGMやSEなど、一人で出来ないものはフリー素材を使っています。

■開発について

●『闘う受験生 Entrance Exam』開発のきっかけについておしえてください。

受験を題材にしようと思ったのは、自分自身が結構受験というものに振り回された記憶があるからです。
僕は今大学4年生なのですが、ちょうどこのくらいの世代の人たちが大学を受けるときは受験改革の真っ最中でした。
受験制度がどうなるかわからない中で不安になりながら勉強していました。
また、当時国公立大学を目指していたのですが、勉強量が多くてこれもなかなか辛かった記憶があります。

その経験から、ゲーム内でも国公立コースの合格点は高めにしていますw。
受験でしんどい思いをしたのだから、ネタにする権利はあると思いますw。
もともと、受験には結構バトル要素があり、そこを誇張したら面白そうだなと思っていたので、ゲームの題材にすることにしました。

シューティングにした理由としては、もともと「東方Project」や「ゼビウス」が好きで、よくプレイしていたからです。
ゲーム内でもその2つのゲームが元ネタの弾幕がいくらかあります。
また、「東方Project」に出てくる「スぺルカード」というシステムがあるのですが、これを受験科目の科目名に置き換えたら面白いんじゃないかと思ったのもあります。

全体としては、楽しいだけでなく、笑ってもらえるようなゲームを目指して作りました。

●開発で苦労されたところは?

「社会」と「理科」は日本地図や細胞分裂など、具体的な用語などが多くて弾幕にしやすかったのですが、
「国語」「数学」「英語」はどれも抽象的すぎて、弾幕を考えるのに苦労しました。
文字だけのものをどう弾幕で表現するかでずっと悩んでいました。
特に「国語」に関しては考え抜いた挙句、教科書に出てきた作品で弾幕を作ろうということになったのですが、その題材選びにも苦労しました。古典や漢文の作品でみんなが印象に残っているものはなにか、とても悩みましたね。

全ての科目に言えることですが、ゲームをプレイする人が「これのどこが国語なの?」みたいな感じにならないようにしたかったので、シューティングゲームとしての弾幕とその科目のあるあるのようなものを考える必要がありました。

今回のゲームでアイデアを出しつくしたので、どの科目も、もうこれ以上はいくら捻っても出ませんw。

 

●完成までどのくらいの期間を想定していましたか?

取りかかり始めたのが去年の11月くらいで、フリーゲーム投稿サイト「ふりーむ!」の1/15締め切りのキャンペーンに応募しようと思って作っていたので、大体2~3ヵ月くらいです。

 

●実際にかかった期間はどうでしょう?

正直なところ、全然間に合いませんでしたw。
ゲームパビリオンjp(3/25開催)の2日前くらいに完成したので、結局4~5ヵ月かかってしまいました。

 

●ゲームエンジンは使っていますか?

Unityを使っています。

■ゲームについて

●本作のおすすめのポイントを教えてください。

各科目の弾幕を楽しんでほしいです。
同じ科目の中でも何種類か分野があるので、次に何が来るかワクワクしながらプレイしてもらいたいですね。
模試モードで傾向と対策を掴んだり、(避けるのが)苦手な分野の克服方法を考えたり、本当の受験のような楽しみ方もできます。
このゲームはフリーゲームとして「ふりーむ!」で無料でダウンロードできるので、ぜひぜひ遊んでみてください!

 

●結構、敵の攻撃が激しいですね。

普段「東方Project」をプレイしていて、それが基準になっているので、作っていてどんどん難しくしてしまうんです。
弾幕も、「これじゃ物足りないな…」って感じでどんどん足してしまって…w。
ゲームパビリオンjpで実際にプレイしてもらって、結構みなさんが苦戦されていたので、反省点でもあるなと思いました。
ただ、本当の受験もそんなに甘くないので、模試モードでしっかり鍛えてから挑んでみてくださいw。

 

●科目ごとに登場する敵はどのように選んだのでしょう?

「開発の苦労」でも書きましたが、その科目のあるあるのようなものを考えました。
大抵の人が、昔これ授業でやったなー、とか、この科目っぽいなーと思ってもらえそうなものを候補にして、
その中で弾幕が実装しやすそうなものを選びました。

各科目が女の子の姿をしているのは、「東方Project」の影響と僕の好みです。
あと、主人公(受験生)が坊主頭にメガネに学ランといった見た目なので、華やかさを出したいという意図があります。

ちなみに僕は、弾幕もキャラデザインも数学が気に入っていますw。
みなさんも推し科目を見つけてください!

 

●本作の今後について教えてください。(セールやアップデートなどがあれば)

4月に難易度を調整したver1.0.1を公開したところです。
今はランキングとマルチエンディングの実装を目指してちょっとずつ開発を進めています。
受験の醍醐味である偏差値システムも実装したいと思っているのですが、苦戦しているところです…w。

■最後に

●この記事をご覧の開発者や学生の皆さんに一言お願いします。

技術がなくても発想次第で面白いゲームが作れる、というのがインディーゲームや個人開発の面白さだと思います。
僕自身、Unityしか使えないしUnityを使っても2Dシューティングゲームを作る技術しかありません。
プログラミングが難しいとか、うまく実装できないからといって諦めそうになるかもしれませんが、コードを書かなくてもいいゲームエンジンやツールもたくさんあるので、自由な、トガった発想で好きなように作ってみてください!

学生のみなさんも無料のツールなどがたくさんあるので今からでもゲームを作ってみてください!

受験を控えてるガチの闘う受験生の皆さんはゲーム制作は一旦置いといて、志望校合格のために頑張ってください!w

●ありがとうございました。

 

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