『ゲームクリエイター甲子園 2021』00:00 Studio賞受賞の『X・Relieve』を取材「成長型コンテストを私自身が実現できた」

キャラクターを入れ替えながら連携技を繰り出せ!

X・Relieve』は、ド派手なアクションとエフェクトが強烈なインパクトをもたらす3Dアクションゲーム。操作するキャラクターを入れ替えながら、強力な連携技を作っていきます。『ゲームクリエイター甲子園 2021』では、00:00 Studio賞に選ばれ、副賞として「開発したゲームの世界観を表現したイラスト」を贈呈されました。

制作チームの『魔剤グループ』を代表して、ディレクターの真機械さんに話を聞きました。

いつだって俺たちは独りじゃない。

タワーオフェンス型の3Dアクションゲーム。

敵を倒すことは二の次。一番は「魅力的にカッコよく勝つ」こと。

『ゲームクリエイター甲子園 2022』が開催!!
1年を通して作品とクリエイターが共に成長することを目的にした成長型ゲームコンテスト!
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ブラッシュアップして成長できる

──00:00 Studio賞の受賞、おめでとうございます。まずは自己紹介と、作業を配信するプラットフォーム、『00:00 Studio』を使うようになったきっかけを教えてください。

真機械(しんきかい)というハンドルネームで、『X・Relieve』というゲームでディレクターをやっています。もともとは、2020年のゲームクリエイター甲子園に参加していた方が00:00 Studioを活用しているのを見て、使いやすそうだと思って始めました。毎日ちょっとずつでも配信しようと思って、甲子園の期間中はずっと触っていました。配信する時間を決めてそこに向けて作業することで、成果も上がるようになっていました。

──『ゲームクリエイター甲子園』がきっかけでスカウトがきたと聞きました。

そうですね。スカウトをいただきました。私は愛知県に住んでいて、県外にはあまり行きたくなくて、就活も愛知の企業を中心にやっていました。それでも甲子園に参加して、スカウトが来たらいいなと思っていたら、本当に来ました。甲子園がきっかけで県外の企業にも興味を持つようになりました。

──『ゲームクリエイター甲子園』にはどんな印象を持っていますか?

甲子園に参加していろんなことを学んで、それを作品に活かすことで賞も取れました。それに加えてスカウトも来たりしたので、自分にとってメリットの多いコンテストでした。

一番印象的なのは、成長型コンテストであることです。開発者自身がブラッシュアップして成長して、いろんなゲーム開発の知識を学べることに意味があると思います。他のコンテストだと提出したら終わりですが、ゲームクリエイター甲子園は締め切りまで何度もブラッシュアップを重ねたり、アップデートできるので、それがモチベーション的にすごく良いです。

最初は成長型とは言ってもサポートはあまりしないんじゃないかと思っていたのですが、実際に参加してみたら、すごく手厚かったです。ただ一方的に意見を言うのではなく、作品のコンセプトや狙いなどをキチンと考慮した上で意見をしてくれました。どのようにすればより楽しい体験をユーザーに与えられるか、様々な仮説を立てながらコンテストに参加したので、それが正しかったという確信を得られて自信につながりました。成長型コンテストであることを私自身が実現できたと思います。

ゲームは娯楽、ユーザーが楽しむことが大前提

──00:00 Studio賞を受賞した感想は?

過去に参加した別のコンテストで大賞をいただいた時に、自分は何が得意で何が好きなのかを考え直したことがあって、その時に自分は「作品を面白くするのが得意」で「作品を面白く見せるのが好き」ということに気が付きました。作業配信ならばその二つを両立できるので、続けられるかもしれないと考えました。

配信は誰でもできると思われるかもしれませんが、定期的に配信するとなると体力も必要ですし、面倒くさくなって投げ出してしまうこともあると思います。こうやって私が定期的に配信できたのは、自分の得意とか好きを自分自身が理解して、それを配信にどう生かすかを考えたからだと思います。

また00:00 Studioは、作業配信専用ということもあって、自身で創作をする方が非常に多いサービスなんです。なので私の配信では、ただ作業内容を配信するだけではなく、明確に時間を決めて休憩を挟んだり、背伸びする時間を設けたりなど、視聴者としてやってきた創作者が作業もしやすく視聴もしやすい環境を作ることを意識していました。このように「誰に向けて何を作るのか」を考えて実行してきた経験は、実際のゲーム制作にも活かされましたし、それが実を結んだことも含めて良い経験だったなと思います。

──副賞として「開発したゲームの世界観を表現したイラスト」が贈られました。

もう素晴らしいとしか言いようがないです。Twitterに上げている画像は画質を落としているんですけど、本来はポスターの大きさで印刷できるぐらいの解像度なので、実家のリビングに飾っています。

──ゲーム制作をする上で大事にしていることはありますか?

仮説を立てて実際にやってみることですね。ユーザーが体験することを想像して、どんな仕様にするのがいいのか。先にその仮説を立ててからプログラムを組むことを大事にしています。

ゲームというのは映画や漫画と同じく娯楽なので、ユーザーが楽しめるものであることが大前提です。私がゲームを制作をする際は「自分がどういうゲームを作りたいか」ではなく「どういうゲームにすればユーザーの方々に楽しさを提供できるか」を常に目的にしています。娯楽作品をコンテストに出すと、どうしても賞を取ることが目的になってしまいがちですが、娯楽の最も大事な役割としてユーザーに楽しみを届けることが一番の目的であるべきだと私は思います。

成長型コンテストではありますが、当人のやる気次第

──『X・Relieve』を作る上で大変だったことは何ですか?

最初に甲子園とは別のコンテストで大賞をいただいて、とあるゲームプロデューサーの方と話す機会があり、そこで『X・Relieve』の原型となるゲームに酷評をいただいてしまって。「娯楽として成立していないよね」という話で、ちょっと落ち込んだんですけど、当時は本当にただ趣味で作っていた、自分が満足すればいい感じでした。じゃあそこからどう面白くするか、ゲームの本質とは何かを考え直して『X・Relieve』の形に持ち込むことができました。精神的にはそこが大変でした。

そのおかげで「ゲームは楽しめるものじゃないといけない」を第一に考えるようになりました。そのお話の機会が私にとっての転機というか、本質を見直すきっかけになりました。

──『X・Relieve』で注目してほしい点はどこでしょうか。

とにかく楽しんでほしいのが一番です。こだわった点はゲームのコンセプトである、キャラクターを切り替えて、連携して戦う部分です。キャラクター同士の連携はゲーム内のムービーや物語の中では結構あったのですが、ゲームシステム的に描かれたことはあまりなかった印象なので、それをアクションゲームに落とし込もうという企画でした。もう一つは爽快感、一斉に連携攻撃をしたらスカッとするようなエフェクトや演出を盛り込んでいます。このゲームのコンセプト部分を堪能してほしいです。

──『ゲームクリエイター甲子園 2022』の参加者へのアドバイスはありますか?

ゲームクリエイター甲子園は成長型コンテストではありますが、実際に「成長」できるかどうかは当人のやる気次第です。また、就活に繋がると思って応募を考えている方もいると思いますが、就活は縁だと思います。私のようにコンテストで2度も賞を取った人間でも、多くの企業の選考で落ちました。

そんな私から見て思うことは、結局その企業と自分の相性が良いかどうかです。第一志望に受からなくても、それは第一志望の企業が自分を否定したのではなく、その企業のスタイルが自分と合わなかった、という考え方をする方が気持ちが楽になると思います。私も「コンテストで賞をもらっていても認めてもらえない」と自己嫌悪に陥ったこともありますが、それは認められてないのではなく「コンテストで評価された技術は、その企業には必要無いのだと教えてくれたんだな」と今では考えています。

「成長」の件に話を戻しますが、私が『X・Relieve』の原型となるゲームを、実際に『X・Relieve』の形へ持っていくのにも沢山の苦労がありまして、この仕様で本当に良いのか、もう少し緩和した方が良いんじゃないか、みたいに迷い続けることもありました。しかしそこは、ゲームクリエイター甲子園に参加したことでいただいた、様々なアドバイスや意見に助けられました。

私は『X・Relieve』を本気でユーザーに楽しんでもらいたいと考えており、そういったアドバイスや意見に対して積極的に耳を傾けていたので、私は「成長型コンテスト」で成長することができました。しかしこの成長は「作品をとりあえずコンテストに出しておけば誰かがプレイしてくれるだろう」というような姿勢では絶対に得られないので、やはりここで成長できるかどうかは当人のやる気次第だと考えています。自分から「ユーザーの方々に楽しんでもらおう、そのために自分がやるべきことが何なのかを知ろう」と、娯楽を作るクリエイターとして積極的に成長を目指す人が、ゲームクリエイター甲子園ではきっと良い活躍ができるだろうと私は思います。

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