学生クリエイターにフォーカスしたインタビュー企画!
― 学生クリエイターがどんなことを考えて、何に熱中しているのか。―
今回は東京理科大学の安黒翔さんにインタビューを行いました。
ゲーム会社に入るために真摯に技術向上に取り組む安黒さんはどんな思いでゲーム業界を目指すのでしょうか。
様々なハッカソンイベントに15回参加!
― 自己紹介をお願いします。
安黒:東京理科大学 大学院修士1年の安黒翔です。よろしくお願いします。志望職種はプログラマーです。
― どんなことを学んでいる学科に所属しているんですか。
安黒:主にパソコンのプログラミングを学んでいます。私が主に勉強しているのは、ゲーム業界で役立つプログラミングの知識ですね。
― 他の人はどういうことを学んでいるんですか。
安黒:例えば競技プログラミングという、プログラムの問題を早く正確に解くことを学んでいる方や大学の課題をとにかく積極的に取り組んでいる方がいたりしますね。
― 自己紹介の資料を作ってきてくれたのは初めてです(笑)
安黒:ありがとうございます。私がこれまで勉強してきた分野は、資格でいうと3つありまして、統計検定2級と応用情報技術者試験を取得し、TOEICの経験があります。競技プログラミングを約2年前から始めていて、レーティング評価の最高値が48,000人中5,111位です。これからも頑張って続ける予定です。
― すごいね。大学の研究はどんなことをしたんですか。
安黒:学部4年生での研究では、ホロレンズの3DCGと物体の位置の誤差を測定したり修正したりしました。
― ホロレンズ?
安黒:ホロレンズは、VRの目の部分を透明のレンズに置き換えたようなもので、現実の空間に3DCGを置くようなことができます。3DCGの位置と現実の位置には少しだけズレが起きてしまうのでそのズレを測定して補正ができるかということを調整していました。正直、あまり上手くいかなかったんですけど、勉強にはなりました。
― 大学院ではどんな研究をしているんですか。
安黒:修士課程からの研究では、ARを用いた歯科インプラントという人工歯の手術のシステムを支援するためのソフトを開発しようとしています。この2つの研究には、ゲーム業界でも使われるUnityを使ってきたので、将来は学んだ知識が生かせるのかなと思っています。
― しっかり考えているんですね。ゲーム制作は何かされましたか。
安黒:学部1年生から3年生までで、5つのゲームを作った経験があります。学部4年生のころには、合計15ぐらいのハッカソンに参加しました。
― 印象的なことはありましたか。
安黒:「Hack U 2019 TOKYO」と「パ・リーグ学生ベースボールアプリ選手権」というハッカソンで、ホロレンズを用いたアプリを製作しました。
― すごい! ゲーミフィケーションにも興味がありますか。
安黒:そういった方向で面白いものを作るというにも興味がありますね。
― 辛かったときの話を教えてください。
安黒:最近辛かったことは、大学4年生のころの卒業研究ですね。私は卒業研究の際に画像認識と全く関係ない「MOVERIO(モベリオ)」という、また別のスマートグラスを使った卒業研究をしたいと思っていました。そのスマートグラスに関する卒業研究のテーマをいろいろと考えましたが、先生から研究をスタートさせてもらうことができませんでした。だいたい4月から卒業研究が始まりますが、12月の中旬まで卒業研究のテーマを決めさせてもらえなくて、それが本当に辛かったですね。結局、卒業研究の内容もまったく深く取り組めなくて、なかなか大変でした。
― どうやって乗り越えましたか。
安黒:本当に何もできない状態が続いていたので、プログラミングの勉強も兼ねて、ハッカソンにたくさん参加して、作る技術を高めることをしていました。
― 結構大変でしたね。
安黒:そうですね。今、修士課程からは研究室を変えて、Unityを使って研究できるようになったので、これからは頑張れそうです。
中毒性が高すぎてアカウントを削除
― 趣味であり得ないぐらい突き詰めてるものってなんですか。
安黒:趣味は、やはり1番はゲームです。いろんなゲームをたくさん遊んでるんですけど、最近印象に残ったのが『League of Legends(リーグ・オブ・レジェンド)』というゲームです。世界で1番売れていてeスポーツでも非常に有名な作品ですね。
― 『LOL』がお好きなんですね。
安黒:人と協力して遊ぶことや、考えながら遊べるアクションゲームが好きでして『リーグ・オブ・レジェンド』と少し似ている、スマホアプリの『#コンパス』という作品や、最近では『Kick-Flight(キックフライト)』という面白いアプリでたくさん遊んでいますね。
― 『LOL』はどこが面白くて、遊んでいると思いますか。
安黒:5vs5で仲間と連携しながら戦っていくんですが、うまく仲間と連携して相手を倒せて、相手の陣地を制圧できたときが1番楽しいですね。
― いつから遊んでいるんですか。
安黒:だいたい1週間ほど前に、2日間ぐらいかけてのめり込んで、ちょっとこれはあまりにも中毒性が高いので、アカウントの削除の手続きをしました。
― うそー! 消したんですか。
安黒:ホントに『リーグ・オブ・レジェンド』は中毒性が高すぎて危ないので、なるべく触らないようにしています。
― 人にお勧めするとしたらどういうふうに言いますか。
安黒:このリーグ・オブ・レジェンドは本当に面白いんですが、あまりにも面白すぎて生活に支障が出てしまうので、自制心を持ちながら楽しむといいのではないかと思います。
― 他のゲームとはどう違うんですか。
安黒:例えば『コンパス』や『キックフライト』もチーム戦で、3vs3とか4vs4で戦うアクションゲームで戦略も必要なゲームですが、他と違うところは……。『リーグ・オブ・レジェンド』は特に味方との連携とかですかね。あんまり違いが見つからないですね。
― ゲーム以外で、無茶苦茶好きなコンテンツはありますか。
安黒:競技プログラミングを少しやっているので「AtCoder(アットコーダー)」というコンテストが1番好きですね。
― それはどういうものですか。
安黒:毎週土曜か、日曜の夜9時ごろから、オンライン上で試験みたいなものが開催されていて、出てくる問題を解いて、たくさんのユーザーと順位を競います。試験の後には、すごく丁寧な解説がありまして、非常に分かりやすいので役に立っていますね。
― しょっちゅう参加してるんですか?
安黒:毎週、そのコンテストがある日は100%参加していますね。
― すごいですね。それ、面白いんですか。
安黒:どうやったらこの問題を解けるんだろうと考えて、自分の書いたプログラムが「Accept(アクセプト)」という正解と表示されたときは、すごくうれしいですね。
― 謎解きに近いんですか。
安黒:そうですね、謎解きに近くて。IQテストみたいな。それに似たかんじですね。
― 他には好きなものなどありますか。
安黒:ゲームと競技プログラミングぐらいですかね。
― ゲームとは全く関係ない、他の趣味とかは?
安黒:ホントに少しだけですが、家で運動したり、近所のバドミントンのグループに少しだけ参加したりするぐらいですね。
やりがいを第一に面白いものを作りたい
― 将来はどういう仕事がしたいですか。
安黒:面白いものを作ることですね。ゲームでもそれ以外でも、遊んだ人が楽しいと思ってくれるようなことをしたいです。それから、人から言われたことだけをするのではなくて、自分が考えて面白いと思ったことを提案して、作っていくことがしたいです。
― 将来はどういうふうになりたいですか。
安黒:今、考えているのは、プログラマーの偉い人のようなポジションになって、ゲームのアクションの部分のリーダーとして自分の作りたい作品を作れることが目標です。
― お金か、名誉か、やりがいか、どれか1つ取るとしたら、どれですか。
安黒:やりがいですね。1番は自分の作りたいものというか、面白いものを作れるようになるために取り組んでいきたいです。
― 自分の作りたいものが求められているものと違ったら、そこはどうしますか。
安黒:そこは、求められているものに合わせるしかないですね。必要のないものを作っても売れないですし、みんなに見てもらえなくなってしまうので、そこは合わせるしかないです。
― 作りたい、面白いゲーム。その面白いって、どんなふうに考えていますか。
安黒:私が考える面白いというのは、私がこれまで遊んできた『リーグ・オブ・レジェンド』や『コンパス』などのゲームに共通するんですが、自分で作戦を考えて仲間と協力して敵を倒すような、そういうのが面白いと考えています。
― さらにその先のなんでそれが面白いかを聞きたいです。
安黒:仲間と協力して、上手く作戦が決まったりすると、喜びを分かち合えるのが楽しいと思っています。
― 仲間が大切なのかな。
安黒:やっぱり自分が仲間に貢献できている感覚が、楽しいというか嬉しいのかなと思います。
― 自己PRをお願いします。
安黒:私がこれまで大学時代でやってきたことは主に4つありまして、1つ目が資格に関すること、2つ目が競技プログラミングで、3つ目がゲーム開発の経験で、4つ目がハッカソンに10個ほど参加した経験です。
― では1つずつお願いします!
安黒:1つ目の資格は、応用情報技術者試験や統計検定2級に合格したこと。2つ目のArCoderでは、約48,000人中5,000位程度の順位になることができました。3つ目のゲーム開発では、過去に5つゲームを開発した経験があり、それぞれUnityとDXライブラリとSwiftとpygameという4つの異なる開発環境を用いて開発した経験があります。4つ目のハッカソンでは、学部4年生のころに、10個ほどのハッカソンに参加して、それぞれ作品を作って発表してフィードバックをもらうという、短いサイクルをたくさん繰り返したことが、学びになりました。以上が、私の自己PRです。
― ありがとうございます!
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