学生クリエイターにフォーカスしたインタビュー企画!
― 学生クリエイターがどんなことを考えて、何に熱中しているのか。―
今回は東京電機大学 ソフトウェア研究部に所属する福田翔悠さんにインタビューを行いました。
今年、2回生の福田さんはどんな風に過ごしているのでしょうか。
学んだことを形に出せるように
― 自己紹介からお願いします。
福田:東京電機大学2年の福田翔悠です。ゲームプログラマー志望です。よろしくお願いします。
― どういう学部ですか。
福田:主にCGや映像、音楽といったメディア学や情報テクノロジーについて学べます。二年の後期には国家試験相当の知識を蓄えられる授業もあります。
― 応用情報技術者試験とか、そういうのですか。
福田:基本情報技術者の試験ですね。既にその資格を持っていたらその授業を受けなくてもいいよ、というふうになっています。僕は去年の秋に受けて、合格できました!
― おめでとうございます!
福田:ありがとうございます。高校生のときに情報技術部という部活がありまして、そこで情報知識関係の勉強をやっていたので、そのおかげで何とかなりました。
― すごいですね。いつからデジタルっ子だったんですか。
福田:元々コンピューターに詳しくなかったのですが、高校の部活がきっかけですね。専門的なことに詳しい先生がいて、その先生からいろいろ教わりました。基本情報とは別の国家試験を受験したり、全国大会に出場したりしていました。
― すごい。なかなかやりますね。小学生のときから、プログラミングに興味があったんですか。
福田:本格的にプログラミングを始めたのは、大学に入ってからですね。小学生のときに、ゲーム業界に興味を持って、高校生の時に知識関係の勉強は少しやっていましたが、実際に技術として手を動かしてたのは、大学に入ってからです。
― いつもパパっと新しいのを作っていますよね。
福田:そういうわけではないですよ(笑)覚えたことをちゃんと形にして、成果を出したいんです。勉強だけだといつまで経っても成長できないなと思って。プログラミングを始めた時期が遅いので、学んだことを何か形に残せるようにってやっています。
プログラム班をまとめる班長に
― 最近はどんなふうに過ごしているんですか。
福田:春休みに入ってからは、ゲーム会社の1dayインターンに行ったり、イベントや交流会とかいろいろ出たりしていました。ただ、コロナのこともあり、春休みの最初ほど活発に活動はできていませんが、自宅で勉強をしたり、個人制作をしたりもしています。メインはチーム開発で、DiscordやLINEで仲間と連絡を取り合って、ゲーム開発をしています。
― どんなサークルに所属していますか。
福田:ソフトウェア研究部のプログラム班に所属しています。
― プログラム班があるんですね。何人ぐらいいるんですか。
福田:プログラム班が、確か150人くらいだったと思います。
― すごい規模ですね。
福田:今年から僕がプログラム班の班長になって、総括することになりました。他には2D、3D、サウンド班があるのですが、班を交えて進捗を発表する全体での交流が定期的にあります。
― そのソフトウェア研究部の中で、翔悠くんはチームを組んでいるんですよね。チーム自体はどうやって決まったんですか。
福田:チーム開発自体のきっかけは、チームでゲーム開発をしている先輩方がいて、これをもっと部全体でやろうよ、という話になって、全体でメンバーを募っていく中で今のチームができた感じです。
― どんなメンバー構成ですか。
福田:自分のチームはだいたい同じぐらいのレベルの同期で集まったので、みんなで教えあっていろいろやっています。メンバーは全員プログラマーです。他の人にデザインの依頼をしながら作品を制作しています。
― 他のチームもそんな感じですか。
福田:自分たちは希望のメンバーで集まってそういうふうになりましたが、他のチームは先輩方が良い感じに割り振って、プログラマー1人か2人で、他はサウンドやイラストという構成になっています。
個人で作らないジャンルをチームみんなで制作!
― ゲームはチームでも1人でも制作という感じですか。
福田:はい、1人でも作っています。チーム制作と個人制作、両方で実績を残せたらいいなと考えています。
福田:この作品は1番最初に1人で作ったゲームです。プログラミングを勉強して3か月経った頃にUnityを使って制作しました。結構ぶっつけ本番みたいなところがあって、いろいろ試行錯誤して、その場で学びながらできました。
― おお~
福田:1年生もコミケに作品を出していいよと言われたのでそれに向けて制作しました。ただ走るゲームだと味気ない感じになってしまうと思ったので、夜景をバックに電撃を出しながら走るというふうに、色も映えるように工夫しました。
― すごい
福田:1週間でゲームを作ろうというオンラインイベントに参加して作ったゲームです。自分自身もそんな短期間でゲームを作ったことが無かったので、挑戦の意味も込めてやりました。
― 今はリモートで開発していますか。
福田:はい、リモートで開発しています。
― リモート開発で困ったことはありますか。
福田:やっぱり顔合わせです。1番の自分たちのチームのメリットって、同じ大学・部活・同学年で、1番近い関係で居られてたので、困ったときは部室に集まって話し合いができたのですが、それができなくなってしまって。顔合わせができないっていうのが1番苦労しました。
― モチベーションは下がりませんでしたか。
福田:モチベーションの維持も結構大変でした。直接会って話ができないので、分からない部分はある程度自分で解決しなくちゃいけなかくて、開発もだいぶ遅れが出てしまって、苦労しています。でも、定期的にDiscordで会議を開いて話し合ったり「こういう面白いホラーゲームがあったよ」「この動画参考になるんじゃない?」と話をして、モチベーションを維持できるように工夫はしています。
― 4人の共通は何ですか。ホラーゲームですか。
福田:もともとチームで制作するとなったときに、みんなが遊ばないゲームや苦手なゲームで話を進めていました。そしたら、自分も苦手ですが、みんなホラーゲームが全然できないことが分かって、じゃあホラーゲームにしようという話になりました。
― めちゃくちゃ好きというわけではなかったんですね。
福田:逆に個人で作らない方向の作品がいいんじゃないかなって思いまして。
― 面白いですね。
新型コロナで生活はどう変わった?
― リモートでむしろ良かったことってありましたか。
福田:リモートで良かったことと言えば、個人で考える時間が増えたのが良かったのかなと思っています。大学だと困ったらすぐに相談してしまうんですが、ある程度考える力も付けられたかなと思っています。
― では、私生活で困ったことはありましたか。
福田:やはり家から出られない、っていうのは結構辛いです。
― アウトドア派でしたか。
福田:それほどアウトドアって感じではないですが、ゴールデンウイークには友だちと旅行を計画していたのがなくなってしまって、結構辛いです。イベントやクリエイターの交流会もなくなってしまって、そういう面でも不便で困っています。
― 私生活で良かったことはありましたか。
福田:私生活で良かったことだと、大学の勉強が始まる前に自分でいろいろできて……でも、それ私生活じゃないですね。
― 真面目ですか(笑)。
福田:そうですね、家族の時間が増えたのは良かったかなって思っています。実家で生活してるので、家族と話す機会、話す時間が増えたのは良かったかなって思っています。
― 何てええ子なんや。休み中の目標はありますか。
福田:プログラミングの言語のC#をずっと学んできましたが、コンシューマーゲームで良く使われているC++言語の勉強にも力を入れたいなって思っています。それを使って何かしらのゲームを作りたいです。
― 翔悠くんのおすすめの本は、何ですか?
福田:米澤穂信先生の本が好きです。ラノベなのかな。
― 「氷菓」?
福田:はい、氷菓の原作です。そもそもアニメから知って、作品の雰囲気というか。ゆっくり読めるんです。本の紹介したことないから、どう言ったらいいか分からなくてすみません(笑)。
― 感覚でいいなと思っても、そういうのを言語化できるといいですよね。そうだ! 翔悠くんレポートを作ってもらうのはどうかな。
福田:こんなイベントに参加した、とかですか。
― はい。そういうイベントに参加した翔悠くん目線の記事とか、すごく良いと思います。
福田:やりたいです。文章を書く練習は絶対したほうが良いと思っていましたので。参加レポート書いてみます!
― 楽しみにしています!
学生クリエイターにフォーカスしたインタビュー企画! ― 学生クリエイターがどんなことを考えて、何に熱中しているのか。― …
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