学生クリエイターにフォーカスしたインタビュー企画!
― 学生クリエイターがどんなことを考えて、何に熱中しているのか。―
今回は日本電子専門学校 ゲーム企画科 の大木智仁さんにインタビューを行いました。
カードゲームが好きという大木さんはどんな思いでゲーム業界を目指すのでしょうか。
父とも対戦! カードゲームの魅力
― 自己紹介をお願いします。
大木:大木智仁です。年齢は今20歳です。日本電子専門学校 ゲーム企画科に所属しています。
― 自己PRをお願いします。
大木:ゲーム制作中の話し合いでは、自分の話を貫こうとする子もいて、言いたいこと言えないときがありますが、自分は人の話を最後まで聞いて受け止めてから「自分はこうなんだけど」と話し合いをうまく進めようといつも心がけています。
― 自己主張が強い人が周りには多いのでしょうか。
大木:みんながみんなではないですが、たまに我の強い子がいて、みんなが言いたいことが言えなくなるときもあるので、そういうときに自分の強みが活かせていると思います。
― 1番好きなゲームの魅力を教えてください。
大木:『ヴァンガードZERO』と『遊戯王 デュエルリンクス』のを主に遊んでいます。
― ハマったきっかけはなんですか。
大木:カードゲームにハマったのは小学4~5年生ぐらいです。友達が遊んでいるのを「楽しそうだな」と見ていたら友達から「やってみれば」とカードの束ごとくれて遊び始めたのがきっかけです。
― どんなところが面白いですか。
大木:カードで友達と盛り上がるときですね! 友達の家に行くときはコンビニに寄ってカードパックを買うんです。カードパックを開けるドキドキや新しいカードで対戦して勝ち負けを決めるのが楽しいです。
― 『仮面ライダー』もお好きなんですか。
大木:データカードダスという筐体で遊んでいました。
父が「カードは中古で高く売れる」と、カードを買うように勧められていました。ある程度集まってきたので始めてみたのがきっかけです。父と一緒に週末対戦して、だんだん『仮面ライダー』にハマっていきました。
― ゲームセンターにもよく遊びに行っていましたか。
大木:そうですね。週末、家族で買い物ついでに父とゲームセンターに行って2人で遊びました。
― スマホでもカードゲームができるようになりましたね。
大木:友達に「カードゲームやってる?」と聞いても中々相手が見つからなかったりするんですが、アプリの通信対戦だと、自動で相手が勝手に見つかって対戦できるので、話しかけるのが苦手だという人でも遊べるのが、とても魅力だと思います。
― 複数人で遊ぶのが好きなんですか。
大木:1人で遊ぶと自分のリアクションしかわからないので、カードだと「これ出したら友達は驚いてくれるかな」と、人のリアクションを見るのが好きです。そういうゲームが好きな理由ですね。
新しいアイデアを見つけるブレスト
―授業はどんなときが好きですか。
大木:ブレインストーミングが好きです。ゲームをみんなで考えるときに意見を出し合うんですが、他の人の意見を聞いて自分の中で新しい発見があってブレストの好きなところですね。
― 面白いときってどんなときでしたか。
大木:チームでのゲーム制作で「インドといえば」という意見を出し合うことがありました。
自分はカレーとかベタなものを思いついたんですけが「セパタクロー」というちょっとマニアックなスポーツを挙げた子がいて知らなかったのでハッとしました。
― 進級制作発表会で発表した作品について教えてください。
日本電子専門学校 ゲーム企画科の進級制作発表会。 「ワールドワイドに通用する」をテーマに各チームが企画・制作した作品をプレゼン発表した。
大木:インドをテーマにした2人対戦の『Have a good trip』です。バスの添乗員となって、乗客を相手のバスに投げつけて満員にして、相手のバスを止めた方が勝ちというゲームです。
『Habve a Good Trip』
乗客を相手のバスに投げつけてバスを重量オーバーにする対戦ゲーム。
とにかく投げつけて白熱のバトルを繰り広げる。
― 特に別こだわった部分はなんでしょうか。
大木:最初は添乗員ではなく、運転手という設定でした。リアルに考えたら運転手は運転しているから屋根の上にいられないとなって、みんなでもう一度考え直しました。調べてみるとインドは運賃を人が管理していることが多いようでした。「この人使えるじゃん」とみんなで相談して添乗員にしたところがこだわりです。
― 添乗員さんはあの人はどこから乗ってきたか覚えているんですかね。
大木:多分けっこう適当なところもあると思うんですけど、覚えてるみたいですよ。
― 制作面で苦戦したことってなんでしょうか。
大木:バスの添乗員や運転手の話で、先生には「これちょっと現実だとどうなの」という感じになて「バカゲーだから許されるだろう」と、設定が雑なところをどうすればいいのかみんなで悩みました。
― どうやって乗り越えましたか。
大木:ひたすらみんなで調べられるだけのことを調べて、次の会議の時に出し合って、とにかく最初は調べることをみんなでやりました。
― どんな風に結論がでましたか。
大木:調べまくるんですが、日本語のページだけだと分からない個所もあって、チームメンバーで英語ができる子がページを翻訳して教えてくれて、それでバスに添乗員がいることを知りました。あとバスの利用率は日本語のページでは分からなかったことなので、最後までインドの設定にこだわってゲームを考えることができたと思います。
― 大木くんの意見が入っているのはどんなところですか。
大木:ブレストのときにインドのバスは画像を検索すると屋根の上にも人が乗るのを見て「インドのバスで人を投げつけたりしたら面白いかな」と意見を出しました。その場ではその話は流れたんですが、それを聞き逃さなかった子が草案にして持ってきてくれたんです。「自分のアイデアがすごくいいものになってる」のがうれしかったです。
― 他にはどんな要素が入っていますか。
大木:相手のバスに投げて、乗客がいっぱいになって、バスが停止してしまうところは自分の意見です。
初めて参加したゲーム制作イベント
― 学生プレゼンイベントではどんなゲームを考えましたか。
大木:揚げ物を操作して相手よりも多く衣を鍋の中でつけて、大きいものにするというゲームを作りました。
即席メンバーでゲームの企画・プレゼン交流会!【学生主催】
3人の即席チームを組み、テーマに沿ったゲームを企画。
学生同士でアイデアを出し合い、最後は全チームでそれぞれ考案したゲーム内容のプレゼンをするイベント。
― バカゲーが好き?
大木:そうですね。学校のイベントでも自分はバカゲーを頻繁に作りがちですね。
― このイベントでは、主にどんなところを担当しましたか。
大木:タイトルは自分が考えました。
└即席チームでゲームの企画中
― どんなタイトルですか。
大木:『FLy FRy(フライフライ)』というタイトルです。ゲーム内のアクションで揚げ物が飛ぶモーションがあって、それとエビフライとかのフライを合わせて、ダジャレみたいですが『FLy FRy(フライフライ)』です。
― 参加してどうでしたか。
大木:他の大学生と一緒のチームになって、いろんな意見を交えながら作成することができて、とても楽しかったです。こういったイベントは初めてでした。
― またイベントがあったら参加したいですか。
大木:はい、ぜひ!
― 今、自分で作ったり考えているゲームはありますか。
大木:学科のイベントでの企画は、親にバレないように障子を破るというものを作りました。サードステージまである中でファーストステージでセカンドに行けそうな3人の中には選ばれましたがそこで落ちました。
― どうして落ちたか分かるんですか。
大木:プレゼンの構成がいまいち見ている人に響かなかった感じです。
― 完成はいつ頃を予定していますか。
大木:春休み中にできればいいなって考えています。
姉弟で楽しむライブ!
― 好きなコンテンツについて教えてください。
大木:『ラブライブ』や『バンドリ』です。2.5次元のライブにもよく行きますね。
― ライブは友だちとですか。
大木:姉と行きますね。2日間のライブだと1日目は物販に行って、2日目はライブを楽しむ2人で行動しています。
― 手分けして回る感じですか。
大木:僕は手分けしたいんですけど、それだと姉がつまんないからと言って、いつも2人行動になっちゃいます。
― 仲がいいんですね。
大木:そうですね。最初は姉が『ラブライブ』にハマっていて「アプリ一緒にやろう」と言われて半強制的に始めて、そこから自分もハマった感じです。
― 『ラブライブ』の好きなところを教えてください。
大木:『ラブライブ』は歌と踊りですね。それをアニメーションに声優さんたちもその動きにズレなく合わせようと練習しているのが、ライブだと見れます。『バンドリ』は歌と演奏です。楽器の演奏で、それも声優さんたちだけでやってるのがすごく努力しているのが見られるのが、やっぱりライブなので感動します。
― 自分を構成しているところを教えてください。
大木:常に目標を決めて、この人に追いつこうと決めて努力します。子どもの頃から、
本当に些細なことで、姉は習字を習っていて、字が上手くて部屋に賞状がいっぱい飾ってありました。でも自分は習わせてもらえなくて「なんか悔しいな、左利きでも書けるんだぞ」と、努力したり。
最近学校のプログラミングでも「あの人すごいな」と思ったら、その人に追いつけるぐらいの努力を心がけています。
子どもに遊んでもらえるようなゲームを
― 将来どうなりたいか教えてください。
大木:近い将来はゲーム会社に就職したいです。遠い将来はお金の問題を考えず安定した老後にしたいです。
すごく家庭の事情ですが、2年前ぐらいに亡くなった祖父が結構な借金をしていたみたいで、祖母がずっと頭抱えているのを見ていて「こうなりたくはないな」と思ったのがきっかけです。
― 安定した老後とはどういう老後なんでしょうか。
大木:お金で問題を起こさないように、自分のお金だけで暮らしていけるぐらいには、安定して生活したいです。
― どんな風にゲーム会社で働くイメージがありますか?
大木:自分が最初にゲームを遊んだきっかけが小学生の頃に友達がくれたカードゲームで、そこから自分の世界がどんどん広がって明るくなった感じが心にあります。そういうカードゲームを自分が今度は作る側になって、子ども達にどんどん広めて「これがあったから友達が増えた」と、思ってもらえるようなゲームやカードゲームを作りたいと思っています。
― 大木くんにとってゲームってどういうものなんでしょうか。
大木:大げさに言っちゃうと「人生を変えてくれたもの」という感じがしますね。
― どんな風に変わりましたか。
大木:今までずっと1人で、内にこもってた自分がどんどん外の人と交流していけるようになったり、自分以外の人にも目を向けて、人生を送るようになったきっかけそのものですね。
― 最後にアピールしたいことはありますか。
大木:「字が見やすい」と褒められるところですかね。
― 自分に二つ名をつけるとしたら何ですか?
大木:二つ名をつける……。「達筆の智仁」で。
― 「達筆の智仁」! ありがとうございました。
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