今回は日本電子専門学校 ゲーム企画科 1年生の荒幡拓以さんにボードゲームを用いたインタビューを行いました。
プランナー志望の荒幡さんはどんな思いでゲーム業界を目指すのでしょうか。
インタビュイー(取材の受け手)の緊張をほぐし、話しやすい場作りのため、ボードゲームを一緒にプレイしながらインタビューを行うという本メディアが編み出した画期的な手法
『黄金体験』人生の中で体験する様々な事柄。ゲームと遊ぶと同時にいつ誰がその体験をしたのか見えてくるコミュニケーションゲーム。
娯楽であっても全力で取り組む
荒幡:日本電子専門学校から来ましたゲーム企画科のプランナー志望の荒幡拓以と申します。小学生の頃から冗談交じりに「ゲームクリエイターになりてえよ」と言っていたんですが、まさかここにいるとは小学生の自分も思わなかっただろうなあ。
―人生でありえないぐらいハマったものって何でしょうか。
―ボーリングの魅力を教えてください。
荒幡:娯楽のイメージが強いと思うんですが、その娯楽をガチで取り組むことって面白く聞こえませんか。でも単純に重いボールを投げるのも格好いいなって思うので、そういうところが魅力です。
―どんなことをしましたか。
荒幡:体を鍛えるために、毎日腕立てをしたり、2時間くらいの練習を毎日やっていましたね。
荒幡:『夜廻』っていうPlayStation4のゲームですね。世界観がすごく好きで「こういう世界観のゲーム作りたいな」って思ってゲームクリエイターっていうのを目指しています。ああいった世界観を描きたいなっていうのがきっかけで、今プランナー目指しています。
―『夜廻』について、ちょっとだけ説明をお願いします。
荒幡:『夜廻』は小さい女の子が夜の街を探検し、お化けや妖怪から逃げたり隠れたりして目標にたどり着くというゲームです。
―結構びっくりするゲームですよね。
荒幡:ビクっ! となりますね。びっくり要素が多いゲームになっていますね。
―他のゲームとは違うポイントやここがいいみたいなところは何ですかね。
荒幡:グラフィックがリアル寄りではなく絵本のような、ちょっと言葉では言い表せないんですけど、ドット絵と絵の中間のような、本当に独特の雰囲気があります。プレイヤーの視点が真上でもなくサイドでもなく、遠くから斜めに見ているのが「街中だなあ」という感じで、世界観に引き込まれるところですね。
失敗が自分を強くする。リベンジは東京ゲームショウ!
―自分の人生の指針みたいなものってありますでしょうか。
荒幡:「迷ったらやる」ことですね。学生のうちだったら失敗って全然していいと思うので、迷ったら行こうかな、やろうかなというのは心がけています。
―それを強く感じたエピソードとかありますか?
荒幡:こういうインタビューやイベントに対して、ためらって参加しなくて毎回後悔してたんですよね。参加してみると意外と普通だなと思って、食わず嫌いって良くないなと感じました。
―もし食わず嫌いな、例えばイベントに参加したいと思っていても行かない引っ込み思案な子がいたら、どういう風に誘ってあげますか。
荒幡:まず自分の経緯を「俺は半年以上無駄な時間を過ごしたよ」と言って、どんどんやりなっていうのは言いますね。それでもダメなら、一緒に行きます。「ついてこい」と言って(笑)その場を体験してもらう感じですね。
―そうやって人を巻き込んだ経験って何かありますか。
荒幡:趣味でコミケのようなオフイベントに毛嫌いする友達がいたんで、その子を無理やり連れて行ったことはありますね。
―その子はその後どうなりました?
荒幡:「やっぱりダメだあ」と言っていました(笑)
―良かれと思っても、良くなかった。
荒幡:そこも経験になりました。
―次はどうしようと思いますか。
荒幡:次は資料をまとめて「最初にこういう場所だよ」と説明して同意の上、連行します。魅力に感じるようにプレゼンをします。
―実際にゲーム作ったことってありますか。
荒幡:2019年の夏頃に東京ゲームショウに向けて、1対1の対戦ゲームを制作しました。スカッシュという競技を上から見たような対戦ゲームで『スパッシュ』というタイトルです。
―どんなところが難しかったですか。
荒幡:スティックを早く回した時に、棒がボールをすり抜けちゃうってバグがあったり、BGMが消えるっていうバグや、もういろいろバグがあって、そこでいろんな経験を積みました。
―企画の段階で起きた困難はありましたか。
荒幡:スケジュールの管理や草案が凝り固まっていたので、もっとブレストすればよかったなっていうのがありましたね。
―企画のどういうところをもっと詰めるべきでしたか。
荒幡:細かい部分ですね。ユーザーがこのゲームを遊んでどう思って欲しいのかというのを掘り下げが本当に大事だなと思いました。
―進級制作発表会で発表した作品についてお伺いさせてください。
日本電子専門学校 ゲーム企画科の進級制作発表会。 「ワールドワイドに通用する」をテーマに各チームが企画・制作した作品をプレゼン発表した。
荒幡:『OFF SET(オフセット)』です。僕の担当は会議でのファシリテートやプレゼンの構成など主に資料をまとめていました。
『OFF SET(オフセット)』
計算力が鍛えられるパズルゲーム。
ワールドマーケットに通用するゲームというテーマで企画されたもの。
―荒幡流はどこに入っていますか。
荒幡:今回は正直に言うと、他のチームメンバーのアイデアが十中八九です。その中でも、自分のアイデアはサウンドエフェクトがドレミの音階になっていることです。数字を繋げた時の気持ち良さにはこだわりましたね。
―繋げた時の気持ちよさっていうのは、具体的に言うとどういう感じですか。
荒幡:気持ち良さのイメージはついついやってしまうという感じです。例えば『パズドラ』のコンボが決まったときにファンファンと音が鳴ってパズルが消えていく気持ち良さがあるって、そういうものをイメージとして考えていました。
―『スパッシュ』を作った時の反省など、今回活きたところを教えてください。
荒幡:正直、今回も若干チーム全体のモチベーションが下がっていて、モチベーション管理はまた失敗してしまいました。
荒幡:目標っていうのがあやふやだったせいで、みんなちゃんとやるんですが、最終的には全然違う方向に進んでしまったっていう感じです。
―どうしたらチームがきれいにまとまったって思いますか。
荒幡:チームでの全体の目標をしっかり持って、いざ崩れそうになったら「みんな!これを忘れるなよ」と言えるような。1つの目標に進むっていうのが大事だと思いましたね。
―それは次も絶対生かしたいなって思いますか?
荒幡:思います! 次は東京ゲームショウで絶対リベンジします!
自分を俯瞰してキャリアを積み重ねる
―将来の夢を教えてください。
荒幡:将来の夢はプランナーになってキャリアを積み重ねてディレクターになりたいです。
― 積み重ね、とはどういったことをイメージしますか?
荒幡:毎日コツコツとやっていったり、日課をこなしていったりっていう感じですかね。毎日継続的にやるっていうのが積み重ねにつながると思います。
― コツコツやるために、気をつけていることとかってありますか?
荒幡:1つのものにハマってしまうとそこに集中してやってしまうので、他の部分がおろそかになるんです。ちゃんと自分を俯瞰してみて「このままじゃヤバいぞ」と、毎日自分を見直して反省しています。
―アピールしておきたいことってありますか?
荒幡:周りを引っ張っていきたいです! 上司になったら「荒幡さんと一緒に働きたいな」と部下に慕われるようなプランナー、ディレクターになりたいと考えています。
― 最後に一言お願いします。
荒幡:ゲーム業界入るので、確実に入るので、会ったらよろしくお願いします!
―ありがとうございます。
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