「こんなにシンプルなのに、なぜこんなにハマるのか?」疑問から開発が始まった『改名師』インタビュー

『改名氏』インタビュー

今回はgmarksさんに『改名師』についてお聞きしました。名前で妖怪を祓う独特の世界観とデザインに注目です。

『改名師』について

『改名師』は、珍しい名前への嫉妬心から生まれた妖怪を
名前の力で祓う「名前の珍しさ予想ゲーム」です。

妖怪は元の名前より珍しい名前に改名されることで祓われます。
プレイヤーは改名師となって、次々と現れる妖怪たちを改名して祓い、
朝まで生き延びることを目指します。
■改名師の唯一のアイテム「改名札」

改名札は妖怪の名前を変えるためのアイテムです。
使用すると消費され、妖怪の名前を改名札に書かれた名前に
変えることができます。

プレイヤーは妖怪の名前の珍しさを予想し、
それよりも珍しいと思われる名前の改名札を使用して妖怪を祓います。
■現実世界で得た感覚を研ぎ澄ます

名前の珍しさは実際の日本の名字ランキングに基づいています。
プレイヤーは今までの自分の人生を振り返り、
その名前がどれほど印象に残っているかを感覚で判断してください。
あなたの感覚が正しければ、妖怪を祓うことができるはずです。
■目指すべきは朝まで生き延びること

改名師にとって、改名札はアイテムであると同時に命でもあります。
改名札を全て失った場合、改名師の生命はそこで終わります。
妖怪を怒らせないように注意してください。
妖怪の祓いに失敗すると、改名師は襲われて改名札を失ってしまいます。



 

■開発チームについて

──チームの紹介をお願いします。

gMarks(ジーマークス)というデベロッパー名で活動しています。

──チームは何人くらいですか。

企画から開発、プロモーションまで、すべて1人で行っています。ただ、一人ではできない部分もあり、支えてくれる人たちにはとても感謝しています。

──また、どのようにして集まったのでしょうか。

1人での活動なので、特に誰かが集まったわけではありませんが、自分なりにできる範囲からスタートしました。

──ゲーム業界の経験はありますか?

ゲーム業界の経験はありません。本作が初めてリリースする作品です。

■開発について

──『改名師』開発のきっかけについておしえてください。

開発のきっかけは、昨年流行したスイカゲームです。「こんなにシンプルなのに、なぜこんなにハマるのか?」という疑問から着想を得て、自分なりに面白いと感じる要素を分析し、それをベースにアイデアを出しました。

特に、スイカゲームが「感覚で遊べる」点に魅力を感じ、それを活かして『改名師』も「名前の珍しさを直感で予想する」というシステムに落とし込みました。

──開発で苦労されたところは?

一番の苦労は時間が限られていたことです。働きながら制作していたため、使える時間はかなり少なく、ゲーム開発は常に「時間との戦い」でした。

そんな中でも、自分の得意な部分にのみ集中し、それ以外は思い切って諦めるという決断をしたことで効率よく進められたと思います。そのおかげで、無事に完成させることができました。

──完成までどのくらいの期間を想定していましたか?

平日の夜と休日だけを使う形で、4ヶ月間で完成させる計画を立てていました。限られた時間の中で、効率的に進められるようにスケジュールを細かく設定し、1つずつタスクをクリアしていきました。

──実際にかかった期間はどうでしょう?

ゲーム自体は想定通り4ヶ月で完成しました。得意な部分に集中し、効率的に進める方針がうまくいった結果だと思います。

ただ、完成後にプロモーションやイベントの企画に取り組む中で、ゲームの仕様変更や追加調整が必要になり、想像していた以上に時間を要しました。最終的には、リリースまで1年ほどの期間を費やしております。

──ゲームエンジンは使っていますか?

Unityを使用しています。ただ、実は一般的に使われる3Dや2D機能は一切使わず、すべてUnity UIだけで作っています。

学習コストを抑えて開発が進められるように、そういった選択をしました。

■ゲームについて

──本作のおすすめのポイントを教えてください。

「名前の珍しさ」という、普段あまり意識していないけれど、自然と感覚として身についている要素をゲームにしたところが本作のポイントです。

グローバル社会の中で、あえて日本の名字文化に焦点を絞ることで、独特なシステムを作り上げることができたのかな、と考えています。

プレイヤーが「この名前って珍しいのかな?」と感じるだけでなく、そこから日本の名字文化に触れ、新たな発見や驚きを楽しんでいただけたら嬉しいです

──デザインが個性的でいいですね。

ありがとうございます!

実は、デザインの下書きには生成AIを使用しています。生成AIは素早くアイデアを出すのに便利ですが、それだけでは雰囲気や統一感が十分ではありませんでした。

ゲーム全体の世界観に合うように、最終的には自分の手で、色味や細部の調整を繰り返し仕上げています。

──珍しい苗字はどのように調べたのでしょう?

もともと苗字を扱う仕事をしていたため、珍しい苗字に触れる機会が多く、自然と知識として身についていました。あと、参考文献として『名字由来net』を活用しています。こちらでより正確な情報について調べました。

──ゲームに収録されている珍しい苗字はどんなものがありますか?

ゲームに登場する珍しい苗字には、例えば『雲龍』『獅子王』『武者小路』のような力強いものから、『雫』『紅葉』『小鳥居』のような風情を感じさせるものまで、幅広く収録されています。

──本作の今後について教えてください。(セールやアップデートなどがあれば)

セールについては、Steamのウィンターセールに参加する予定です。また、『地方巡業編』というアップデートを計画しています。このアップデートでは、日本各地の地方ならではの名字をテーマに、新たな名前やステージを追加予定です。

■最後に

──この記事をご覧の開発者や学生の皆さんに一言お願いします。

ゲーム開発は、とにかく挑戦の連続です。私は初めての開発で、たくさんの失敗や壁にぶつかりましたが、そのたびに学び、少しずつ前に進むことができました。大切なのは、自分にできることから始めることと、失敗を恐れないことです。まずは小さくても形にすることで、次の一歩が見えてくると思います。ぜひ、自分の好きなことに全力で挑戦してみてください!

──ありがとうございました。

「見るまで確定しない!」学生が生んだシュレーディンガーの猫パズル『Hide for Cat – all for the best -』インタビュー

5大栄養素をバランスよく摂れる栄養補助食品がゲームクリエイターを応援『CalorieMate LIQUID FOR GAME CREATORS』インタビュー』


「自作ゲームの宣伝がしたい!」という熱い思いをお持ちの方は、ぜひ下記のフォームよりご連絡ください!


ゲームクリエイターズギルドとは
ゲームクリエイターをはじめとしたゲームに関わる/関わりたい人たちが、プロ・アマチュア/学生・社会人/企業間など、あらゆる垣根を越え「学び合い」「語り合い」「教え合う」ゲームクリエイターのための拠点(ギルド)です。
※現役ゲームクリエイターやゲーム企業を目指す学生が約7600人参加(2023年12月現在)

スキルや知識を学びゲームクリエイターとして成長・活躍し続けたい、同じ業界にいる仲間と市場の動向や技術についてなどの交流したい、日本のゲーム業界・職業自体の価値を上げ今より良い環境を作っていきたい……。そんなゲームを愛する人たちの未来に、必要な情報や機会を提供します。
ゲームクリエイターズギルド公式サイト ▶ https://game.creators-guild.com/

▼ゲームクリエイターズギルド LINEはこちら

\“いいね”“フォロー”で応援お願いいたします!/