『PICOPARK』インタビュー
今回は、TECOPARKの三宅さんに『PICOPARK』についてお聞きしました。三宅さんは、CEDEC2023で「協力ゲーム『PICO PARK』でプレイヤーの”声”を生み出すために実践したこと」をテーマに登壇されていました。
350万超DLを記録した本作はどのように作られたのでしょうか。さっそく見ていきましょう。
『PICOPARK』について
2人から最大8人で遊べる協力アクションパズルゲーム!
PICO PARKは協力必須の横スクロールアクションパズルゲーム。どのプレイ人数でも全てのコンテンツを遊べます。様々なギミックを用意しており、どれも協力しないとクリアできません。仲間と助け合いながら挑戦してみてください。
【WORLD MODE】
協力パズルアクションモード。全48ステージ。
様々な協力要素があり協力しないとクリアできません。
【ENDLESS MODE】
協力スコアアタックモードです。
協力してハイスコアを目指してください。全4ステージ。
【BATTLE MODE】
三本先取のミニゲームバトルです。
■ 会社について
TECOPARK株式会社は私、三宅俊輔一名による会社です。
外部のクリエイターや会社と協力してゲーム開発を行っております。
基本的に自社開発、自社パブリッシングを行っております。
■ 開発について
・『PICOPARK』開発のきっかけについておしえてください。
セガサターンの『サターンボンバーマン』で10人で遊んで、大人数で遊ぶ面白さを感じ『ゼルダの伝説4つの剣+』を遊んで、協力する面白さを感じました。
そして大人数の協力ゲームはないな、だったら作ろうと思ったのがキッカケです。
・開発で苦労されたところは?
一人で多人数でプレイを作るので、どうしてもテストが一人でできない所です。
なので、バーやカフェで置かせてもらったり、ゲームイベントに限らずアートイベントなどにも出展してたくさんの人にテストプレイしてもらいました。
後はネットワーク対応ですね。どうすれば実現できるか分からなかったのですが、UnityやUnreal Engineが公開しているコードを参考にして実現できました。
・完成までどのくらいの期間を想定していましたか?
本業の忙しさに左右されるので、特に想定はありませんでした。
ただ毎年今年中にはという気持ちではいました。
・実際にかかった期間はどうでしょう?
会社勤めをしながらその合間にという前提となりますが最初のClassic Editionを作るのに3年。(2016年リリース)、現在のオフラインオンリー版を作るのに3年。(2019年リリース)、オンライン対応に2年(2021年アップデート)
・ゲームエンジンは使っていますか?
ゲームエンジンは使っておりません。C++で開発しました。スクリプトにLuaを、一部のステージにBox2Dを使っています。ネットワークのコードも全てフルスクラッチで書いています。
■ゲームについて
・本作のおすすめのポイントを教えてください。
好きな人数でわちゃわちゃ盛り上がれる点です。
もちろん2人でも楽しめますが、人数が多い方がわちゃわちゃ度は増すので是非できるだけ多い人数で遊んでみて欲しいです。
・お気に入りのステージを教えてください
プレイヤー同士が紐でつながっているステージです。他のプレイヤーたちに引っ張られて大きな声がでやすくなっています。
・本作の今後について教えてください。
セールはSteamの大型セールには参加予定です。
■最後に
・この記事をご覧の若手開発者や学生の皆さんに一言お願いします。
私はプログラマ出身のゲーム開発者です。
PICO PARKは一見すると簡単に作れそうですが、真似しようとすると大変だと思っています。技術力があったからこそ作れたゲームだと思っていますし、自分の技術力は強みだと思っています。
また普段から人と飲んだり話したりするのが好きで人の反応を見るのも好きだったので、PICO PARKというゲームは完成できたと思います。
ゲーム開発をしている人は世界中にいます。その中で、自分のゲームを輝かせるのは大変だと思います。
皆さんも是非自分の強みを作ってそれを活かしたゲームを作っていってほしいです。
●ありがとうございました。
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└ゲスト審査員を担当してくださることになった三宅さんにインタビューを行いました。恩師から学んだことや制作中に気付いたギャップなどお話しいただいています
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