今回のインタビューはホラーADV『音浄め』をお送りします。
Vtuberしらかわ由理と怪異の魔の手を切り抜けて音を浄化するこの作品がどのように生まれたか、見ていきましょう。
『音浄め』とは
VTuber「しらかわ由理」原案の伝奇ホラーアドベンチャー。深夜の村を探索して、指定された場所にパソコンを置いて、音を浄化する。怪異が現れてパソコンを破壊しようと襲いかかってくるので、パソコンを守りながら逃げよう。
ストーリー
山奥の村に暮らすあなたのもとに、パソコンが届けられる
そこに表示されたのは「しらかわ由理」という神の末端を自称する存在
あなたはしらかわ由理の行う音の浄化に協力することになる
怪異から逃れつつ
音の穢れが祓っていくにつれて
徐々にあなたは真実を思い出していく
音を浄め、穢れを払った先であなたが見るものとは
VTuber「しらかわ由理」原案の伝奇ホラーアドベンチャー「音浄め」
概要
『音浄め』は実在するVtuberを起用した一人称視点の3Dホラーアドベンチャーゲームです。
声優には民安ともえ様や他バーチャルをメインに活動している方々にご協力いただき
随所で音を楽しめる作品となっています。
主人公であるあなたはサポートキャラクターである「しらかわ由理」と共に
家や村の中から必要なものを集め、音が汚れている場所に行き、
パソコンを置いて、しらかわ由理と共に穢れの浄化を行ってください。
すると、怪異が現れ、パソコンを破壊しようと襲ってきます。
あなたはパソコンを守りながら怪異から逃げなければなりません。
怪異が遠くにいる間に、音が汚れている場所に再びパソコンを置くことを繰り返し
浄化ゲージが満タンになるまでパソコンを置くと、穢れが祓われ、音が浄化されます。
音の浄化は全部で5か所。
音を浄め、穢れを祓い、怪異を退けるうちに
あなたは真実を思い出していきます。
操作方法
動く – WASD
アクション – 左クリック
走る – Shift
アイテム選択 – ホイール
アイテム使用 – 右クリック
コンフィグ – ESC
会話スキップ – Space
キャプチャ – P
実況プレイについて
本作のライブ配信・実況プレイを歓迎します。収益化しているプラットフォームでの配信も問題ありません。たくさんの人と本作を楽しんでいただけると嬉しいです。
■会社（開発チーム）について
「霧雨前線」は私（坂本龍）だけがメンバーの個人サークルです。2006年に作品発表用ウェブサイトとして「霧雨前線」を作ったのが始まりで、のんびりとゲームを制作してきました。今までに複数のフリーゲームを発表してきましたが、今回『音浄め』で初めて商用ゲームを制作しました。
■開発について
『音浄め』開発のきっかけは、しらかわ由理さんから2022年1月にゲーム制作の依頼を受けたことです。ちょうど『けものフレンズ Cellien May Cry』の制作が一段落し、次の作品について考えていたときだったので、これを受託しました。しらかわ由理さんとは旧知の知り合いでした。
しらかわ由理さんからゲームの原案を受け取り、有名な短編ホラーゲーム『夜勤事件』と同程度の規模感のゲームを作ることになりました。『夜勤事件』は制作期間1ヶ月と聞いたので、自分の能力を考慮して2ヶ月の納期を設定しました。ところが自分の能力が自覚していたより低かったことと、『けものフレンズ Cellien May Cry』の機能追加やバグ修正などの用件が割り込んだことにより、納品が大幅に延滞し、2023年4月6日の発売となってしまいました。ちなみに4月6日は「しろの日」にかけています。
出演者のオーディション、テーマソング制作の交渉、広報宣伝などでしらかわ由理さんが尽力してくださいました。ゲームエンジンはUnityを使用し、素材の大部分をUnity Asset Storeなどで購入した物に頼っています。開発中、メモリの使用量が肥大化してエディタがクラッシュするようになってしまったので、Addressablesシステムを導入し、アセットを必要なときにだけロードするようにしましたが、この仕様変更にはけっこう苦労しました。
■ゲームについて
『音浄め』のおすすめポイントは、民安ともえさんを初めとした声優やVTuberによるほぼフルボイスの演出です。
恐怖要素は控えめですが、舞台の景観やストーリー、演出に力を入れています。また、ラスボス戦では「山の神」が村の建物を次々と踏み潰しながら迫ってきますが、あえて建物をたくさん破壊させることで発生する隠しイベントがあります。このような隠し要素も見所だと思います。「VTuberがアドバイスしてくれるホラー」はしらかわ由理さんの発案による部分ですが、VTuberを知らない人も楽しめて、VTuber自身の宣伝にもなる妙案だと思います。なお、本作は特にバグ報告や要望などがなければVersion 1.0.1を以て最終バージョンとする予定です。
■最後に
開発者や学生の皆さんへ。ゲームは完成させてこそです。制作途中のプロモーションムービーがどれだけ豪華でも、実際にプレーできる状態でお客さんに届けられなければ、それは「ゲーム風ムービー」で終わってしまいます。完成させるには、たとえば毎月決まった日に進捗報告動画を投稿するとか、毎日少しの進捗であっても報告するなどして、「前進しなければならない」という強制力を己に課すことが有効だと思います。
また、ゲームにはグラフィック、サウンド、シナリオなど様々な芸術分野の要素が含まれますが、苦手な分野は思い切って素材サイトに頼ったり、その部分が雑でも許されるゲームジャンルにしてしまえば良いと思います。個人制作で全部を完璧にしようとすると永遠に完成しません。
それと、もし企業の採用担当者様などがご覧になっていましたら……私は現在、ゲーム業界と無関係な職に就いていますが、ほんとうはゲーム開発関連の企業で働きたいです。私は未熟者ですが、もし私の作品を見て「育てがいがありそうだ」と思った企業様がありましたら、ぜひご連絡をください。（笑）
●ありがとうございました。
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