ゲームクリエイターズギルドEXPO2019(以下 GCG EXPO2019)の企業ブースに参加された現役クリエイターを訪問してGCG EXPO2019を振り返ります。
ゲームクリエイターズギルド主幹の宮田 大介がときには感謝され、ときにはお?りを受けるそんな様子をお届けします!
ゲームクリエイターズギルド EXPO2019(以下、GCG EXPO)とは
名称:ゲームクリエイターズギルドEXPO 2019
開催日:2019年11月30日(土)
時間:11:00~16:00(15:00最終入場)
会場:株式会社セプテーニベンチャーズ セミナールーム
住友不動産新宿グランドタワー 27F
入場料:無料
主催:ゲームクリエイターズギルド
株式会社セプテーニベンチャーズ(GamePartner事業)
詳しい情報はこちらからご確認ください☆
2019年11月30日(土)にゲームクリエイターズギルドEXPO2019が開催されました!今回のイベントは「学び合い・語り合い・教えあう」がテーマとなっており、フロア内では様々な催し物がありました! ▼関連記事: ゲームク[…]
2019年11月30日(土)にゲームクリエイターズギルドEXPO2019が開催されました!今回のイベントは「学び合い・語り合い・教えあう」がテーマとなっており、フロア内では様々な催し物がありました!ゲームクリエイターズギルド EXP[…]
今回のGCG EXPOをきっかけに採用が決まった株式会社ウェブテクノロジ 浅井維新氏を訪ねました。
浅井 維新氏(株式会社ウェブテクノロジ セールス・コミュニケーション部マネージャー)
栗田 樹氏(日本工学院八王子専門学校 エンジニア志望)
宮田 大介(ゲームクリエイターズギルド 主幹)
インタビュイー(取材の受け手)の緊張をほぐし、話しやすい場作りのため、ボードゲームを一緒にプレイしながらインタビューを行うという本メディアが編み出した画期的な手法
『コンガラガッチョ』
REDはあおい
色を見て、文字を見て、すばやくコンガラガッチョを退治するゲーム。
ゲームタイトルの通り、頭がこんがらがるこちらのゲーム。
現役学生の柔らかい頭にはかないませんでした…(泣)
ふらっと参加!? ゲームクリエイターズギルド EXPO!
―ゲームクリエイターズギルドEXPOに参加した経緯を教えてください。
浅井:うちの会社、実は、新卒採用や就活イベントへの参加って積極的にやってなかったんですよ。
そんな中、企画会議の度に「誰がやる?」「今の仕事を投げ出して出来る人もいない」「じゃあ俺が新卒を採ってくる」って話をしたのが10月です。10月に僕はFacebookで宣伝しました。
浅井:いろんな学校からコメントをもらって就活イベントにも出て、応募もありましたが結局採用には至りませんでした。他の学校も回ってみようかなって思ったときに「こんなイベントをやるよ」ってゲームクリエイターズギルド EXPOのことを聞いたんです。
このイベントでは”新卒採用やっています”っていう名刺を配ろうと思って、こんな名刺も作りました。
浅井:本当に僕もあの場所で人を採用するつもりはなくて、どんな学生がくるのかなって。あとは業界関係者に会って近況報告でもしようかなって気持ちでした。
宮田:なるほどです。
浅井:肩肘張って行かなかったなぁ。
宮田:現場で働いているクリエイターさんが来て、生の話が聞けるというのを目指したかったので、方向性としては合っています!
浅井:イベントに出て思ったのは、開発メンバーと興味を持ってくれた学生にはその日に直接会ってもらった方がよかったですね。ギルドに求めるなら「現場の人間を連れてこられるだけ連れてきた方がいいぞ~!」ってアピールして言った方がいいね。
宮田:それはそうですね! 次回はガッツリやります!
企業×学生ブース! 意欲的な学生が集まった!
└GCG EXPO2019での企業×学生ブースの様子
各ブースではそれぞれのクリエイター自己紹介シートもあったぞ!
浅井氏の引き込まれるプロフィール!
―どんな学生さんが来ましたか。
浅井:学生さんはよくコミュニケーションを取りに来てくれていたと思いますよ。ちゃんと目的を持って来てくれているんだなっていう雰囲気はありました。うちのツールを見て説明すると、プログラマー志望の子が「これどうやって作っているんですか」「何を使って作っているんですか」って話をちゃんと聞いてくれる子がいましたね。こういう前のめりな学生さんに対して企業はどういう答えを用意しておかないといけないのか、考えとかなきゃいけないとか。本当にもう何も準備なく俺来たなって思って、みやたぁ!
宮田:すみません(笑) 皆さんの善意に助けられていました。
―学生さんからよく聞かれた質問とかありましたか。
浅井:多かった質問かぁ。「何人で作っているんですか」ってよく聞かれましたね。スプライトスタジオとイメージスタジオを展示していたので規模感を伝えると、チームが小さいことを気にされていることも多かったなぁ。大規模プロジェクト思考なのかなってちょっと思ったりしましたね。
宮田:その辺りも伝える場を持ちたいんですけどね。大規模プロジェクトが花道だ、っていうのは学生の中で多いと思っていて、本当に大規模プロジェクトが幸せなのかということを考えられる場とかを作りたいですね。
浅井:最近思うのは、大規模プロジェクトの経験も大事だな、と。
自分がエンジニアだったころの経験込みなんですけど、大規模プロジェクト経験者の方は組織の歯車として働いていたこともあるんですよね。人のソースを見てどんなにクソ、いや汚いソースでも、既に動く部分を担保しながら作っていかなきゃいけない。
浅井:一方、速攻で試作してリリースして改善していくっていうラビットプロトタイピングの人だと、他人のコードを見るとすぐ「リファクタリングしましょう」っていうんですよね。リファクタリングしたらどうなるかって、他の担保が出来ていない段階で全部テストし直しなんですよ。だから大きいプロジェクト経験していた方がいいとは思う、うん、俺はね。
宮田:確かに経験的にはどっちも経験していた方がいいですね。
浅井:早く1本作る経験もした方がいいと思いますよ。
栗田:大体ゲームの作り方はネットにも載っていますが、ツール作りの知識って全然載ってないです。学校で勉強するのもゲームの簡単な作り方やUnityでのゲーム作りとかそんな感じじゃないですか。だけどこういうツール系って誰も教えてくれないから。どうやって作られているのか分からない。学校に行くだけじゃ学べないことの方が多いです。
マインクラフトそのものを作ろうとした稀有な子を発掘
栗田:GCG EXPO2019 前日にツール系を作ろうって思ったんです。
浅井:前日だったの!?
栗田:前日でした。
浅井:すげぇな。
―栗田くんとのお話で一番印象に残っていることってありますか。
浅井:栗田くんから「OpenGLでマインクラフトを作ろうって思っています」って聞きました。マインクラフトを好きな子っていっぱいいますが「マインクラフトが好きだからゲームエンジンを使ってマインクラフトを作ろうとした」って聞いて、これは面白い子がきた! って思いましたね。
浅井:自分でOpenGLを学んでいる子はあんまりいなくて、どうしてもゲームエンジンにおんぶにだっこが多い印象なので、そういった意味でちょっと良かったですね。うちのメンバーもそういう人間が好きだろうから、勝手に仲人の気分であいつらと話が合いそうだなって思ったんです。
逆にいうと栗田くん以外で、コードの話を自分からしてくる子がいなかった。「Unityです」「最近アンリアルエンジンに興味があります」「何かアンリアルエンジンで作ったの?」「特にまだ何もない」「そうか」みたいな。
宮田:栗田くんはやっぱりレアですよね。
浅井:そう、変な子がきた。
栗田:元々、専門学校に入る前は溶接工をやっていたんです。その当時はプログラムのことが全然分からないのに、自分でマインクラフトのMOD作りをしたいなって思って、Wikiを見ながらマインクラフトの世界にアイテムを追加するっていうことを始めました。そこからプログラムを好きになってどんどんハマっていきました。それからマインクラフトを作ろうと思ってOpenGLを学び始めたんです。
浅井:栗田くんはね、うちの中で評判がとても良くて、面白いのがきたぞって。俺が新卒取りますって言ったときは皆して不思議な顔をしていたけれど、最近になってよくやったって。なんだろうこれ(笑)10月に思い立ってやるぞ! って言って1か月足らずで栗田くんを採用する方向に向かったのは良かったですね。
宮田:正攻法ルートだと出会わないマッチングを作れるっていうのが、ギルドではやりたいことですね。
栗田くんが目指すクリエイター像
―栗田くんは他のテーブルで印象的なことはありましたか。
栗田:他のテーブルでは、別の子がプログラムについて質問をしていて「C++かC#のどっちを勉強するといいですか」って、もう初期の初期の話をしていて、僕はもっと先の話がしたいのになって思いました。
浅井:それはそうだろう。
栗田:折角の機会なのに、そういう話をされたら、なんかその話を長々と聞かなきゃいけない。もっと深く踏み込みたいなって思いました。
浅井:あんまりえらそうなキャラクターにしなくていいですから。これホント(笑)
宮田:事前に質問とかできたら良かったんですけどね。次は事前質問を取り入れます!
―栗田くんは将来、どんなクリエイターになりたいですか?
栗田:僕は「自分の思い描いたもの」を作れるようなプログラマーになりたいなって思っていたので、最初はプログラムを学んでいましたが、プログラムだけ書いていてもゲームは作れないから、デザインやネットワークも勉強しなきゃって思うようになりました。
いろんな事に挑戦するようなクリエイターになりたいなって思っています。
浅井:未来がたくさんあっていいなと思うよ。
宮田:まだまだ頑張っていきたいですね!
学生クリエイターに向けて
―これからのクリエイティブ業界を目指す学生さんに期待していることを教えてください。
浅井:やっぱり変な奴が来たなって思わせるように、なんか自分のトピックを作っとくべきだって思いますね。「Unityです」「アンリアルエンジンです」じゃなくてなんか欲しいなって思います。そこはヒント出しようがないんですけど。学生さんの作品を見て思ったのは、プログラマーであれば「なんでそのエンジンやツールを選定したのか」だとか、デザイナーであればキャラクターの立ち絵や背景を作るのにどれくらい時間がかかったとか。そういうアピールがあってもいいのかなって思いました。
クリエイティブを支える株式会社ウェブテクノロジ
浅井:うちはツール屋さんなんで、ずっと裏方です。クリエイティブを裏から支える仕事なんで、ゲーム業界を支えていけるような人がいいかなと思ってますね。うちにいるプログラマーはみんなゲーム開発経験があるので、プロでもアマでも構わないのでゲーム開発はやっておいた方がいいかなと。何が不便なのかを知っている人の方が多分いいかなと思っています。
新卒の皆さんは「このツールどうやって作られてるんだろう」って興味があれば、気軽に聞きに来てください! そこから仲良くできると思っています。偏屈な大人たちがあなたを待ってます(笑)!
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