自己表現を追求した末に「道標」という目標像を見つけた加藤プロデューサーに密着取材!

ゲーム企画書のつくりかた講座の登壇者、加藤さんに密着!

ゲームプロデューサー・加藤秀樹氏が、これまでプロジェクトに携わり培ったノウハウから「そもそも企画とは何か」「企画書の考え方、まとめ方」を初心者向けにお届け!
今回は企画書という媒体を通して、考え方や自分の意見のまとめ方、伝え方などを一緒に考えて、自分のスタイルを見つけるヒントになったらと思います。また、イベント後半では希望者の企画書への直接FBも行う予定です!詳しくはこちらから
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ありっさ
近日中に迫ってきている企画書講座ですが、登壇者についてもう少し詳しく紹介したいと思い、インタビューさせていただきました!本インタビューを読んで、この人面白い…!と思った人は是非、講座の方にも申し込んでください〜!

役者から企画へ転向!

現在は流浪のプロデューサーとして活躍している加藤さんですが、最初は役者として舞台や声優のお仕事をしていたそう。動機は「目立ちたかったから!」

お仕事をこなしていく中で、株式会社レッド・エンタテインメントに声をかけてもらい、おもちゃの企画に関わるように。

「役者時代に、下積みは大事だと学んだのでなんでもやりました。ゴミ箱の掃除とか毎日やっていましたね。当番制のはずだったのですが、他の方がやらないので、結果毎日僕が始業時間前に出社して掃除していました」

掃除の頑張りも認められ(?)おもちゃ企画の方も、自分の思いついたものを採用してもらえるように。実物がプロトタイプとして出来上がってきてワクワクした。

その後カプコンに移籍。
カプコンでは、以前の声優経験を活かして自分の担当ゲーム以外にも声の出演や、収録関係の連携を担当。
役者としての経験もきちんと現場で活かされていた。

「プチ情報として、『とある有名タイトル』のおまけCDのナレーションとして出演したこともありました。その時はニュース速報のように渡されてきた原稿を急いで読み上げたのですが、『成宮くんの声に似ている!成宮くんじゃない?』と当時少しネットを騒がせていました。それ、僕なのですよ〜と思って、ちょっと嬉しかったですね(笑)」

企画も演劇も自分を表現できる方法

「演じることも企画も根本的には、僕にとって同じこと」

実は、企画自体とは結構なじみが深い。
小さい頃、あまり裕福ではなく、おもちゃをあまり買ってもらえなかった。糸車や紙コップとビー玉を駆使して遊びを考えつくのが楽しくて、好きだった。
役作りもまた、1つのおもちゃみたいなものとして捉えている。
世界観やお話を考えて、どう表現していくか試行錯誤しながら、積み上げていく過程そのものが好き。

でも、ゲームに関しては最初は作る側に回るとは想定していなかった。
誰かが作ったものを遊び、クリアして、友達に成果を自慢するものだと思っていた。
レッド・エンタテインメントは、ゲーム会社ではなく企画会社。
そこが、取っ掛かりとして良かった。
企画を練っていくと、自分が思い描いたものが実現する。グッズ案を出したらその数だけグッズが出来上がってくるので、家に帰るともうグッズだらけ。

「友達が遊びに来た時に自分の企画したマグカップとか出すと、『え?そういう趣味?』と突っ込まれることもあるけど、これ僕が関わっているのだよね、と答えられるのが自慢です」

「絵が上手かったら漫画家になっていたと思う。小説が書けたなら作家とか。でも、どちらもできないので、僕の夢をみんなに手伝ってもらうのです。夢が叶っていく過程を大切にしながら企画を考えています」

企画書はインタラクティブコンテンツ

加藤さんが企画書を作る際に心がけていることは「どう伝わるか」と「どう伝えたら良いか」。その後に、どうせ伝えるなら面白く伝えたいと考えているそう。

「ユーザーのことを考えて企画書を作らないと、独りよがりな考えになってしまう。だからターゲットを定める」

例えば小学生の男の子を対象にしたゲームを作りたいなら、コロコロ漫画に出てくるギャグテイストな絵柄にする。
企画書の文体も明朝体と丁寧語でまとめるよりは、『これはこうだぜ!』と語尾を変えたり、ガッツポーズをしている人や、燃えている人のイラストを使う。

そうすると、「熱いガキんちょが燃えているゲームなのかな」と一気に世界観に引き込むことができる。そうすると読む方も反応しやすく、ツッコミを入れやすいのできちんと企画を読んでくれる。作り手もそれを受けて、企画の流れを想定することができ、企画を更に磨くことができる。

「僕はプレーヤーになりきって企画書を書いて、プレゼンしている」

そうすると予想外の質問が来ても対応できるし、他の案も上手く織り交ぜて、応用を利かせることができる。自分の中できちんと企画の要素を理解して、落とし込めていると、自信を持って対応することができる。例え、その企画が通らなくても「じゃあこれはどうですか!」と別のアングルから同じ案を提案できるようになる。

こうして、壮大なコール&リスポンスが生まれる。

伝え方と内容で勝負!

企画書に調査資料やデータを入れる人について…
「根拠とかマーケティング資料はマーケ部が作れば良いので、企画書は内容に着目して作ってほしいです!『この内容面白いから、いけるのでは?』と思わせてほしい!」

企画書は基本文字で内容を伝えるものなので、視覚的にどう読者に訴えるのか考えると良い。
漫画のような絵を違い、パッと見で「おしゃれ!」や「カッコ良い!」という感情を彷彿させることは難しいので、内容勝負。

企画書は内容がどんなに面白くても、読んでもらえないと意味がない。
だけど、企画はプレゼンもさせてもらえることが多いから、それを有効活用する。
企画の内容に沿って、踊り出したり、ヒソヒソ声で話したり…伝達方法から面白いと感じてもらうことはできる。口頭でも、文章でも、面白く伝わる方法を考え、工夫する。

「そこで、内容も面白いと、『じゃあ作ってみようか!』となりますよね!」

また、実際に作ってみたらあまり面白くなかったとしても、「企画は良かったのにね」と言ってもらえることは、企画としてとても嬉しいこと。

「プロデューサーとしては実際に売れないと複雑なんですけどね(笑)」

「ギブ&テイク」ではなく、「ずっとギブ」

加藤さんにとって、企画とは頭の中で思い描くものを動かしてみたいという欲求の実現。
エゴの表現ではあるけど、「こうあってほしい」を伝えるのが企画だと思っているそう。

「僕が面白いと思うものや想像した世界観でみんなを笑顔にできたら嬉しい。自分の中の正義として、ハッピーを提供する、伝える」

良いと思うものを発信し続けていると、触発されて「それも良いけどこれはどうだ!」と自分の考えを発信してくれる人が出てきてくれると、業界が盛り上がる。
そういう風に、この界隈が盛り上がっていくときっと面白い。

きっかけになりたい

加藤さんが小さい頃は名人が多く、彼も漠然と名人になりたかったそう。だけど、何をすれば良いのか分からい。別のもので、アイドルとかでも、どんな努力をしたらなれるのか思い浮かぶ答えがない。

選択肢は存在するけど、きっかけを作る人はあまりいない。

だから、色々な話を聞いて、考えてほしい。
浅い話を聞いて、こんな奴でもこんなことできるんだ、と挑戦のハードルを下げたい。
深い話を聞いて、自分の悩みを解決するヒントはこれかも!と考える取っ掛かりを作りたい。

「僕が、教えたことを受けて、僕を越えていってもらいたい」
自分で考えた末に、「話は分かった。でも、こういう考え方はどう?」と新たな提案をしてほしい。

道しるべみたいな存在

応援歌を歌いたい気持ちだという。
「この人なら面白い話が聞けるかも」と思ってもらえる存在になりたい。

加藤さんが提案することに納得しても、しなくても、自分自身の価値観や思考と反映して、考えを深めた結果、結論を出す刺激となりたいそう。その思考回廊を進めることによって、自分の考え方は大丈夫、と安心することができるから。

・・・

最後に、近々実地予定の企画書講座への意気込みを…
「企画とは一体なんぞや、という根本を一緒に探っていきたいですし、何かしら気付くきっかけになれば、と思っています。自分なりの答えを求めて参加する人には答えに沿ったヒントを出してあげたいし、何の目的もなく面白そうだから来る人には、何か刺激を与えられればと思います。参加してみて、微妙だな〜と感じた人に関しては…次にご期待ください(笑)!」

6/3開催予定の企画書講座に是非ご参加ください!

ちょっとでも「面白い人かもしれない!」「話し聞いてみようかな…」と感じた方は近日開催予定の企画書講座にご参加ください!

「そもそも企画とは」
「企画書の考え方・まとめ方」
などを初心者向けにレクチャーします!

詳しくはこちらから!

加藤さんについてもうちょっと詳しく知りたい!

毎週金曜GCGで配信しているラジオにも出演いただいたので、聞いてみてください!

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ゲームクリエイターをはじめとしたゲームに関わる/関わりたい人たちが、プロ・アマチュア/学生・社会人/企業間など、あらゆる垣根を越え「学び合い」「語り合い」「教え合う」ゲームクリエイターのための拠点(ギルド)です。
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