2019年11月30日に開催されたGame Creators Guild主催のトークイベント『第一線で活躍し続けるゲームクリエイターの20代の過ごし方』のイベントレポをお届けします!
2019年11月30日に開催されたGame Creators Guild主催のトークイベント『第一線で活躍し続けるゲームプロデューサーの20代の過ごし方』のイベントレポをお届けします! [sitecard subtitle=関連記事 url[…]
ノウハウを活かした活躍
①会社のコスト削減
②ゲーム系の部長をサポートする役割
③アートメンバーを集めたクリエイティブセンターの統括
3つめってよく分からないじゃないですか。前の2つは自分の未来が想像できるんですよ。大体こういうことをやって、こういう結果が出るんだろうなって。3つめは自分も想像が付かなかったんでやってみようと。
会議で「なんでアート出身じゃねぇやつが部長なんだよ!」って言われることもありましたね。
江本さんと僕はクリエイティブセンターを一緒に組織運営をしていました。
江本さんには申し訳ないけどちょっと悪役になっていただくというのが役割としてあって、私はメンバーに寄り添った側で、組織のバランスを取ろうという会社からのミッションじゃないかと私は思っています。
江本さんのところにはメンバーが結構厳しいことを言ってしまったりしたと思うんですけど、そこでバランスがとれていてクリエイティブセンターというのが成り立ったのかなぁと私は思っています。
ちょっと想像してみてください。
いきなり100人のマネージャーをやってくださいって言ったら皆さんなにからやりますか?
まずやったのは、15人のマネージャーに意見を聞くということをやりました。そこで出た意見を抽象化してどういうスタートを切ればまとまるのかというのを考えていました。
1つめはプロダクトの貢献、2つめはリソースの効率化、3つめはクリエイターの地位向上。これを最初の2ヶ月で取り組みました。
ゲームに関係なかった仕事のノウハウがクリエイティブに活かされたということでしょうか。
マネジメントという仕事
結果的にやりたいことが実現する道と書かせていただいていますが、やっていく中でやりたかったことが見つかるのでしょうか。実際はいかがですか?
やりたいことが見つかるということよりも、やらなきゃいけないことが出てくると思っています。
制作進行だと、ユーザーさんにダイレクトに伝わるところですよね。キャラクターやゲームルールとかはいいんですよ。ただそれを世に出すときに、”この確率だと景表法に引っかかる”とか、”利用契約や課金1つ”にしてもゲームを作っているだけだと結構見過ごしがちなんですけどそこをフォローしたり。
あとはそうですね、ゲームの経営企画って学生さんからしたらどんなところって思いますよね。そもそも作って失敗して作って失敗していつか当たるだろうだと確率悪いじゃないですか。
グリーでライトフライヤースタジオが立ち上がった時期があったんですけど、あれは2015年?14年?
戦略を立てて組織運営が始まりました。
ゲームを1本作って終わりじゃなくて、1つゲームを作った後にそこの技術をちゃんと次に転用してコスト回収しやすいようにしましょう、とか。今は3Dのゲームを作ったことがないかもしれないけれどスキルを積み上げて成長できるようにしていこう、という戦略がありました。
ドラマRPGや2DアクションRPGなどスタジオごとにテーマを作り、『消滅都市』や『追憶の青』などをリリースしました。
1発目は失敗しても2周目で絶対当てようぜという思いでした。それがたまたま上手く行ったのが『ソードアートオンライン メモリー・デフラグ』ですね。ゲームサイクルは実は『追憶の青』で作っていたんですよ。『追憶の青』自体は、不幸にも上手くいかなかったんですが、ちょっと改変したメモデフが大ヒットしました。もしかしたらネイティブゲームでもいけるんじゃないかって、結構スタジオが明るくなりましたね。そういうのもね、経営的な仕事だと思います。
新人教育って?
「新人教育はどのようにされていますか?」
4月に入社してからつい先日までボードゲームを作り、ゲームマーケットで売るところまでが研修です。ボードゲームは形になるので、単にデザインするだけではなく、入稿にどれくらいかかるのか費用的に学べたり、自分では印刷出来るものではないので、他の会社さんに発注させてもらうときのやり取りは社会人としてどういう振る舞いをしたらいいのかを学べたます。
最後、売るときにはお客さんにどうやって届けていくか。実際に自分たちの作ったものと、お金を貰ってその重さを知るというところまでワンセットです。
『ゲームマーケット』
電源を使用しない”アナログゲームの祭典。
さまざまな種類のボードゲーム、カードゲーム、TRPG、シミュレーションゲームなどの即売会を年3回のペースで開催。
体験卓もあり、様々なゲームを遊ぶことができる。
『ゲームマーケット』公式サイト | 国内最大規模のアナログゲーム・ テーブルゲーム・ボードゲーム イベント国内最大規模のアナログゲームイベント『ゲームマーケット』公式サイトです。…
お金の重みといいますか、そういうことを学ぶのをディライトワークスではやっています。
大きいゲームの1つのパートに入って、そこのスキルを高めるってのもあるんでしょうけど、全体像を知ってもらって全体の中のどこに位置するのか、最後に出来上がったものを誰が見てくれるんだというのを早く体験した方が良いと思います。
全体像を知ってもらうっていうのは大事ですね。
次回は「やりたいことに向かって」
つづく…!
登壇者ご紹介♪
■今井 仁(いまい ひとし)
1997年スクウェア(現スクウェア・エニックス)入社。コンソールゲーム、デジタル家電アプリの開発、R&Dに携わる。2012年グリー入社。アート部門マネージャー、シニアマネージャーとしてスマホゲームの運用、新規開発、開発スタジオの副部長、部長としてスマホゲーム、コンソールゲームの運用、新規開発に携わる。2019年よりディライトワークスのアート部の副ジェネラルマネージャーとして主に組織運営を担当中。
■江本 真一(えもと しんいち)
NEC社にてシステムエンジニア、新規ソリューション企画を担当。コンサル会社を経て、2011年グリー社へ。SNS事業およびクリエイティブセンターを統括、またVR事業、VTuber事業といった新規事業を推進。
現在、ミクシィ社のデジタルエンターテイント事業本部にて、ゲーム開発、M&A/PMI、エンタメ事業全般を推進。
■小林 陽介(こばやし ようすけ)
2011年3月にグリーに入社。JapanGame事業 本部でゲームデベロッパーとのアライアンス事業を担当し 、オルトプラス社やGMOインターネットグループ、サイ バーエージェントグループ、グラニ社等との業務提携を推 進し、数多くのヒットタイトルを担当する。
2016年4月よりグリー100%子会社であるファンプ レックスを立ち上げ、執行役員副社長に就任、ゲーム事業 のM&Aを推進し年間取扱高100億を達成した。
現在、事業開発ギルドBizconcierを創業、複数 企業の顧問を務める。
ゲームクリエイターをはじめとしたゲームに関わる/関わりたい人たちが、プロ・アマチュア/学生・社会人/企業間など、あらゆる垣根を越え「学び合い」「語り合い」「教え合う」ゲームクリエイターのための拠点(ギルド)です。
※現役ゲームクリエイターやゲーム企業を目指す学生が約5500人参加しています。(2022年12月現在)
スキルや知識を学びゲームクリエイターとして成長・活躍し続けたい、同じ業界にいる仲間と市場の動向や技術についてなどの交流したい、日本のゲーム業界・職業自体の価値を上げ今より良い環境を作っていきたい……。そんなゲームを愛する人たちの未来に、必要な情報や機会を提供します。
ゲームクリエイターズギルド公式サイト ▶ https://game.creators-guild.com/
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