11/26開催!「UXから考えるおもしろさの伝わるゲーム企画書の作り方 ~企画書への魔法のかけ方教えます~」
イベントの詳細はこちらから!
GCG開催UXシリーズ第2弾、今回は甲子園へ提出できる企画書を作成する際のヒントとなる情報を提供していただきました。(甲子園受付は既に終了してしまいましたが、企画書作りのヒントは今後も使える情報なので、是非ご参考に!)
UX関連イベントは、引き続き株式会社B.C.Members代表・西田悠貴氏を講師にお招きし開催していく見込みでいます。
理想の立て方
理想とはまだ辿り着いていない終着点、未来への展望。
これから作る、もしくは作りたいもの。
例えとしては、「みんなの求めるもの作りが日本から生まれる時代を生む」。
理想は素敵なものですが、よく陥りがちな点として、「理想なら伝わっていて当たり前だよね」という感情を抱いてしまうこと。これは企画書にも通ずる概念、ということです。この感情が先行しすぎると、理想の説明をおろそかにしてしまい、理解してもらえなくなってしまいます。
例として挙げられた企画書の内容は次の通り:「オープンワールドとモンスターの相性は良いし、オープンワールドは最近人気。アイテムは走りながら獲得して、回復薬は自動調合!さあ、やりましょう!」
みなさん、どうですか?ワクワクしてきましたか?やってみよう!という気持ちになりましたか?
ちょっと微妙…と思ったそこのあなた、この企画書に何が足りていないかというと…そう、理想です!「どうやって要素を実装するか」の話ばかりしているので、これに多額のお金がかかります、でもやりましょう、と言われても、内容があまりよく理解できないので踏み切れないのです。
よって、次が作り直した企画書になります:「モンスターをハントすることのみに注力できるよう、走りながらアイテム獲得できたり、自動調合を導入することでプレイヤーの注意が逸らされないようにする。予算を使って、モンスターをハントする、という理想を必ず叶えます!」
上記の企画書の中では、「理想を定義して、繰り返し伝えています」。聞いている人は、そうだよな、モンスターをハントするゲームだよな!と再認識することができ、その掲げられた理想に共感した人々は、繋がりでオープンワールドの実装にも共感することができます。そして、この共感、想いはプレイヤーにも伝わっていきます。
既にお気づきかもしれませんが、この企画書のゲームは「モンスターハンター:ワールド」になります。世界的に見ても大ヒットしたゲームですね!
本シリーズは、一回でもプレイしたユーザーなら誰しも知っているような概念や要素をきちんと公式ページに毎回記しています。「広大な自然の中でモンスターをハントする」という理想を本コンテンツはユーザーに向けて伝え続けている、ということになります。これがモンスターハンターシリーズがここまで続いてきた理由の一つ。
言い換えると、理想が必ずユーザーに伝わっているはず、と過信していない所です。
ディスカッションタイム!
今回もワークショップがあります!西田さんが敢えて分かりにくい企画書を持ってきてくれたので、そこからイベント参加者の皆さんにお直しを加えてもらう形式のワークショップです!
まずは、参加者の皆様の理解度を深める、そして確かめるため、Discord上で西田さんが出してくれる質問に対して参加者から回答を集めるディスカッションタイム!少し覗いてみましょう〜。
「ユーザーとは誰でしょう?」
「審査員はどんな情報が欲しい?」
この質問は甲子園を意識している質問ですね。
「審査員にどんな情報を伝えたい?」
これも甲子園用の質問ですが、逆に参加者の皆様が審査員に企画書を通して伝えたいことを再認識するような質問ですね!
みなさん回答が被らないよう、お互いを気にしながら工夫してくれています。笑
さて、ここから西田さんが持ってきてくれた企画書に関する直接的な質問!「理想を踏まえた上で、企画書で不足している点は何ですか?」
可愛いキャラだよ!と言っているのに、可愛いと思えるキャラを使っていない、と不評…。中々厳しい。笑
「理想を踏まえた上で、企画書で必要のない部分は?」
開発進捗は不人気のようですね…笑。削っている人が沢山います。
さあ、みなさんどう修正していくのでしょうか!
まとめ
企画書を見れば、作成者の方の考え方を覗くことができる、よって今回の甲子園のようなコンテスト形態や、新企画のミーティング等では審査が可能となります。残るは、読んだ人が共感するか否かのみ。実装の有無より、実装します!と断定して書いてしまった方が良いとのこと。その方が、審査する方に委ねられる決断は共感するか、しないか。単純になりますね。
さて、ここでもう一度、「企画書って何だっけ?」
答えは…何かを伝えたいときに、作るもの。その伝えたいことは、あなたが叶えたい理想。
よって、たとえ他の情報がどれだけ詳細に書かれていても、伝えたいことが記されていない場合は企画書としては失格となってしまいます…。
また、ディスカッション中に挙げられた質問の一つ、「審査員はどんな情報が欲しい?」ですが、西田さん個人の回答としては(西田さんも甲子園の審査員を務めてくれました!)企画書を通して、「あなたが叶えたい理想を知りたい」そうです。
それ以外の情報は全て付随情報で、これは共感できる!是非、一緒にやろう!という感情が湧き上がったらプロジェクトは成功に進んでいける、とも言っていました。
企画書は共感してもらえるかが勝負!
皆さんがディスカッション中に答えた通り、制作者の「苦労」や「工夫」はもちろん、大事な要素ではありますが、企画書では不要です。それは何故か?こういった要素は制作者の方が、自身が頑張って作った作品について本当にみんなに知ってもらいたいことなのでしょうか?
エントリーシート等の書類のように、問われている主語が「あなた自身」な場合は大いに入れる意味のある情報となりますが、企画書としては「苦労した結果」や「工夫した結果」…あなたが頑張った先にある結果に重きを置いた方が良いのでしょうか?
そういうことなので…あなたが叶えたい理想は何なのでしょうか!
是非、あなたの企画書で伝えてください!
次のUXイベントの開催決定!
1/18に第3回となるイベントを開催します!
第3回のテーマは、
「就活戦略2022 ~就活にUX!? これからの就活に必要な”UXの知識”教えます!~」
となっております。
参加申し込み受付中ですのでぜひ申し込んでくださいね!
『就活戦略2022 ~就活にUX!? これからの就活に必要な […]…
イベントは比較的オンライン、ディスコード上で開催される事が多いので、今後のイベントに興味がある方は以下のバナーより、Discordコミュニティへのご参加をお願いします!
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