『ゲームクリエイター甲子園 2021』U18部門賞を受賞の『十二支ジャマーズ』を取材「インパクトと笑いを見てほしい」

「十二支を再編成する」3Dランゲーム

十二支ジャマーズ』は、プレイヤーが速く走ってゴールを目指す3Dランゲーム。昔話の「十二支のはじまり」をモチーフに、十二支を再編成するというテーマで動物たちがレースを行い、自分以外の動物からの邪魔をかわしてゴールを目指します。高校生の松田涼乃さんが、U18部門賞を受賞しました。

『Miyazaki Games』の松田涼乃さんに話を聞きました。

突然神様が「十二支を再編成する」と言い出した。
予選、準決勝、決勝レースで上位が使命。
他の動物からのジャマをかわし十二支へ入ることを目指す。

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Unityを始めたのが中学3年生です

──まずは自己紹介と、受賞した時の感想をお願いします。

『十二支ジャマーズ』でU18部門賞をいただきました、松田涼乃です。『Unityユースクリエイターカップ』に作品を提出したのですが、1次で落ちてしまい、他の大会を探して『ゲームクリエイター甲子園』に参加しました。賞が取れてうれしかったです。これまで家のPCを使っていましたが、賞金で自分のPCを新たに購入しました。

 

──十二支を使った企画はどうやって思いついたのですか?

自分がゲームを作る上で、子供が取っつきやすいテーマ、子供が知っているストーリーを選ぶようにしています。みんなが知っているテーマということで、十二支は決めていました。

 

──ゲーム作りを始めたのはいつからで、『十二支ジャマーズ』は何作目ですか?

ゲーム作りは中学1年生ぐらいからやっています。きっかけはゲーム作りではなく、PythonとかScratchとか、他の言語でのプログラミングでした。プログラミングが好きでゲームを作るようになり、Unityを始めたのが中学3年生です。今回が自分の作ったゲームでは4~5作品目になります。

 

──出てくる動物はみんな二足歩行ですね。

四足歩行より二足歩行の方が、最初パッと見た時にインパクトがあって笑えると思ったので、動物はすべて人間の形にしています。「動物だから四足歩行」とテーマを固定するのではなく、いろんなキャラクターにオリジナル要素を出したいです。

 

──このゲームを制作をする上で難しかったことは何ですか?

一番は12人出てくる敵のAI実装ですね。相手の走るルートを探索してくれるUnityのアセットがあったので、それをお年玉貯金で買いました。本当の十二支になっている動物は強く、ネズミは十二支の中でもトップなので一番速くしています。十二支に入っていない亀などのキャラは弱く設定して、プレイヤーが決勝まで行きやすいように調整しました。

 

子供が取っつきやすいテーマを考えています

──参考にしたゲームはありますか?

Steamにあるいろんな3Dランゲームを参考にしましたが、一番は『Hover』というゲームで、グラフィックやキャラの動き、スピード感や爽快感を参考にしています。

 

──『十二支ジャマーズ』というタイトルはどう決めましたか?

十二支が邪魔してくるので『十二支ジャマーズ』です。「ジャマーズ」は英語の「jammer」自体が邪魔者という意味で、日本語でも「邪魔」なので、良いんじゃないかと思いました。

 

──『ゲームクリエイター甲子園』に出した後もアップデートは続けていますか?

いえ、出した当時のままですね。今後の展望としては敵のAIをもっと正確にすること。あとは能力が異なるキャラクターを選択できるようになればもっと楽しくなると思います。

 

──このゲームをプレイする人に、注目してほしい点はありますか?

ゲームのタイトル画面やキャラ選択など、レースを始める前から入れているインパクトと笑いを見てほしいです。また、やり込み要素も意識しました。タイムを競ってランキングを登録できるレースゲームにしています。家族や学校の友達にテストプレイしてもらう中で、壁走りを使ってタイムを縮める人がいたり、自分も知らないルートが出てきたりして驚きました。何回も遊んでもらえるのはうれしいです。

 

──次の『ゲームクリエイター甲子園』でも期待しています。次作の構想はありますか?

地元でいろいろ縁があって場所を借りることができ、小中高生を対象にUnityの研究会を主催しています。その中で子供が取っつきやすいテーマを考えています。

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受賞まとめ

『ゲームクリエイター甲子園 2021』は参加人数が約1500人、参加作品数は約700となり、65の企業にスカウト・サポートをいただきました。 表彰結果、クリエイターインタビューをご覧ください。 作品紹介ページから作品をダウンロードして遊[…]

 


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ゲームクリエイターをはじめとしたゲームに関わる/関わりたい人たちが、プロ・アマチュア/学生・社会人/企業間など、あらゆる垣根を越え「学び合い」「語り合い」「教え合う」ゲームクリエイターのための拠点(ギルド)です。
※現役ゲームクリエイターやゲーム企業を目指す学生が約5500人参加しています。(2022年12月現在)

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