学生クリエイターにフォーカスしたインタビュー企画!
― 学生クリエイターがどんなことを考えて、何に熱中しているのか。―
今回は都内の美術大学に通う平端さんにインタビューを行いました。
平端さんはどんな思いでゲーム業界を目指すのでしょうか。
手探りながらも完成に近づくときが嬉しい
― 自己紹介をお願いします。
平端:平端モトヤスです。都内の美術大学生です。
― これまでに何かアルバイトとかインターンとかしたことありましたか。
平端:焼肉屋さんでバイト経験があります。バイトとは関係なく学校で足を骨折してしまってそのタイミングで辞めました。後は学内バイトの経験があるくらいです。
― 学校で足を骨折というのは何をしたらそんなことになるんですか。
平端:学校の体育の時間だったんですよね。軟式野球をしているときに、足をグキッと足首のところを折っちゃいました……。
― びっくりですね。
平端:やってしまいましたね。まさか体育の授業でやるとは思ってなかったです。幼稚園の頃から剣道をやっていたんですが、まさか大学の体育の授業で、しかも軟式野球で骨を折るとは思ってなかったですね。びっくりしちゃいました。
― 平端くんの強みはどんなところですか。
平端:初対面の方でも要点を押さえて会話ができるところや、体調管理がしっかりできます。自己管理を心がけていて、体を鍛えて食事も自分で作るようにしています。
― 一人暮らしだとそうですね。
平端:大学進学のために鳥取から出てきて、大学に入って1~2年は寮生活でした。寮にいたときは全部寮の時間で動かなきゃいけなかったですが、自分のライフスタイルに合わせた食事の頻度など自分で考えられるので、一人暮らしになって良かったなと今は思っています。
― 周りからも大人っぽいって言われますか。
平端:「落ち着いてるね」という風には言われますね。
― 落ち着いた印象を受けます。
平端:声のトーンだけだと思うんですけどね(笑)。実際は結構緊張しています。
― 授業や学校はどんなときが楽しいですか。
平端:僕は考えているものを作りながら探っていくスタイルです。だからいっぱい作っていっぱい失敗していつも探り探りなので、考えているものが形になるというよりも、完成していく様が見えてくるのがとても楽しいです。
― 最近だとどんな作品を作っているときに思いましたか。
平端:慣れないながらもデジタルで絵を描きました。それで思いがけず良い絵が描けたなと思ったときや、キャラクターの表情が頭に浮かび上がってきたときとかに、ちょっと楽しさを感じましたね。
映画や小説はインプットに最適
― 趣味でハマっていることはなんでしょうか。
平端:今は中々家から出られないので、買ったばかりのトレーニング器具で体を鍛えたり、古い映画を洋画・邦画問わずに見たり、小説を読んだり、色んな所から情報を取り入れていくことです。すごく楽しいですよ。
―トレーニング器具はどんなものを使っていますか。
平端:家にあるのは健康ぶら下がり器具ってよく言われるような懸垂マシーンです。
― なかなか持っている人はいなさそうですね。
平端:これがあると非常にいいんですよ。
― 好きなゲームはなんでしょうか。
平端:最近誘われてやり始めたのは『CoD モバイル』です。 対戦系のバトルロワイヤルゲームですね。
― そういえばハードを持っていないんでしたね!
平端:ないですね。スマホしかないですね。
― まあ1つのハードですよね。
平端:そうですね。カードゲームだと小学生から中学生くらいまでよく遊んでいました。
― アルバイトをしてなんとか入手しようとは思いませんでしたか。
平端:課題に追われてそれどころではありませんでした。もうちょっと僕がうまくできていればとは思いますね。
― 実況動画を見られるんですよね。
平端:そうですね。2BRO.さんはずっと昔から見ています。
― 2BRO.さんの配信では何が好きですか。これは何回も見ちゃうなとかありますか。
平端:『ダークソウル』や『死印』ですね。
― 1番好きなコンテンツを教えてください。
平端:映画と小説が好きです。小説は読み終わった瞬間にその世界に思いを馳せちゃいます。そのくらい実際にその情景を見ていないのに目の裏に映像が焼き付くぐらい、想像力を働かせることができて楽しいです。自分の世界感が広がりますね。
― コンテンツにも沢山触れているんですね。
平端:インプットを多くしていくことで自分を充実させて、いざアウトプットするときに自由に考えを出せるので、いまは材料集めをしているような感じです。
― 後感想などをまとめたりするんでしょうか。
平端:感想をまとめたりはしないですが、自分の中でここはよかったなと振り返っています。僕自身はキャラクターデザインをやってみたいなと思っていて、登場する悪役のキャラクター性を知るのがすごく面白くて、楽しいんですよ。
― 悪役に惚れるんですね。
平端:惚れるというか(笑)。こんなに悪い人っているんだと思いますね。小説だと中村文則さんの『掏摸〈スリ〉』という小説に出てくる男がめちゃくちゃ悪人です。特に日本の作品ではよく見られるんですが、実はこの悪役にはこういう過去があったと、どこかに同情の余地を与えるじゃないですか。
― 境遇に同情できるというやつですね。
平端:洋画はそういうのが一切ないんです。同情の余地がない悪役の存在は最近だと少ない気がします。そういうキャラクターを考え付いてしまうのがすごくて魅力を感じますね。
― 映画は表現よりそのキャラクター性が大事な感じでしょうか。
平端:ストーリーもしっかり見ますが、それを彩るためにキャラクターがいて、性格があって、その性格からそういう見た目になっていくじゃないですか。作品を象徴するキャラクターは相当目が行きます。
― いつ頃から見るようになりましたか。
平端:中学生の終わりぐらいからです。 最初に「やばいな」と思ったのは『ゴールデンスランバー』という堺雅人さんが出演している映画を見たときです。ショットガンをぶっ放す殺し屋がいるんですが、その人の目が笑っているんですよ。ニコォってしながらこっちを見て、ゆっくり近づいてきてショットガンをいきなりぶっ放し始めるんです。それを見た時に「ここまでサイコパスみたいでやばいキャラクターっているんだ」と感じたのがもしかしたら始まりだったかもしれないですね。
― 面白い作品ですね。1番好きな作品はありますか。
平端:今ハマっているのが中村文則さんの作品です。東野圭吾さんだったら『魔力の胎動』や『ラプラスの魔女』が好きです。
― 沢山本を読まれるんですね。
平端:そうですね、なので「想像力をしっかりしないと」って思います。視覚よりも頭を使って映像化されてない部分まで想像力を膨らませられるので、そういう所をしっかり取り入れると想像力が鍛えられます。
― 読む本はどうやって決めていますか。
平端:兄や父もよく本を読むんです。2人からのおすすめが結構多いかもしれないです。あとは、何も分からず本を買ったけど面白くなかったらどうしようって思うので、ある程度裏表紙は見ますね。
― なるほどです。本屋大賞を気にしたりはしますか。
平端:何て言うんでしょう。1番のやつではなく、2番3番を選びたいなと、それは何か理由があるわけじゃなくて、感覚的なものですね。
― では、好きな映画はなんですか。
平端:『セッション』も好きですし、ホラー映画の『エクソシスト』は画面がきれいですね。線対称の画面になっているところは作者の癖が全面に現れた感じがしています。『シャイニング』の舞台は冬のホテルですね。昔からの施設ですが真ん中が空いていて建物としても1枚の絵になっているって感じがします。
― やっぱりデザインとして見ているところもあるんですね。
平端:そうですね。視覚情報は大きいですね。
自分の力でプロジェクトを立ち上げたい
― 自分を構成している要素はなんでしょうか。
平端:共感性ですかね。何かと共感して生きている感じですかね。
1人の時間もすごく好きですが、誰かと話して何かを共感するのもすきです。
― 面白いものを見つけたら周りの人に共有したりするのかな。
平端:言っちゃいますね(笑)
― 将来はどうなりたいですか。
平端:1度は独り立ちをしようかなって思っています。企業にはすごく入りたいです。そこから独り立ち、うーん独り立ち……。
― 独立かなと思いました。
平端:表現がちょっと違いましたね。それもいいなあ、とは思うんですが、自分1人の力でプロジェクトを1つ立ち上げたいです。色んな人を理解して、仕事を配分できる人になりたいです。
― キャラクターデザイナーとしてでしょうか。
平端:そうですね。企業の人からは「君は結局何がしたいの?」という風に言われてしまうかもしれませんが、ハッキリ言うと何でもしたいです!
― 最後にアピールしたいことはありますか。
平端:何事に対しても覚えはまあまあ早い方だと思います。
― ありがとうございます。
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