学生クリエイターにフォーカスしたインタビュー企画!
― 学生クリエイターがどんなことを考えて、何に熱中しているのか。―
今回は日本電子専門学校 ゲーム企画科 一年生の木内千暉さんにインタビューを行いました。直近で彼は「ゲームの企画・プレゼン交流会」を自ら主催し、ゲームプランナー志望の学生たちのモチベーションアップに繋げました。
まずは幼少期の木内さんとゲームの出会いから伺います。
2、3歳のときからゲームっ子
― 簡単な自己紹介をお願いします。
木内:日本電子専門学校ゲーム企画科の木内千暉と申します。色々なゲームを作っています。
― 初めてゲームで遊んだのはいつ頃か覚えていますか。
木内:物心ついた頃からゲームで遊んでいて、2、3歳のときにファミコンで『ドルアーガの塔』を遊んだのを覚えています。
―2、3歳! そのとき印象に残っている部分はありますか。
木内:2、3歳だったので正直あまり覚えていませんが、すごく難しかった(笑)
新しいものを作りたい! という想い
― ゲーム制作をしようと思ったきっかけは覚えていますか。
木内:プログラムの勉強がゲームのように感じられて凄くハマりました。高校1年生でした。入力したデータに対して、きちんとした結果が返ってくることが面白かったんです。その時期にちょうど『フォートナイト』というゲームを遊んで「ここまでゲームはぬるぬるに動くようになったんだ!」と感動しました。それから自分はもっと面白いものを作りたいと思いました。
― なぜプランナー志望なんでしょうか。
木内:新しいものを作りたいという想いがあるからです。他の人が「おお、すごい!」となるようなものを、一から自分の考えで作りたいです。
― 長く楽しんだゲームはなんでしょうか。
木内:小学5年生からずっと遊んでいる『マインクラフト』です。『マインクラフト』の「自分の想像通りに好みのものを作れる」部分が上手く自分にハマったんだと思います。小さい頃は家にたくさんのレゴブロックがあって、それで何かを作るのが好きでした。それが今はゲームに落ち着いた感じです。
― ものづくりを続けているんですね。ではもしゲームでなければ、どんなものづくりをしていたと思いますか。
木内:実は僕は、元々高等専門学校で電気電子工学をやっていました。三年で中退して今の専門学校にいますが、電気電子工学の方でものづくりをしていた可能性もありました。
― そうなんですね! 電気電子工学を学んでいた時に得た知識や経験ってそれ以降に活かされていたりしますか。
木内:活かされています。電子回路の記号は幾何学模様的に描かれていますが、一個一個にちゃんと意味がある。そして、ゲームを作るときは、分かりやすく相手に伝わるようにアイコンやマークを考えなければいけない。そういうとき、簡略化されていながら伝えたいことを伝えられるデザインを提案出来るようになりました。
グラフィック面は技術でカバー
― 今まで作ったゲームの中で印象に残っている、思い出深いものはありますか。
木内:通りすがりの敵に対して斬撃を繰り出せて、一気に全滅させられるゲームを作りました。『鬼滅の刃』というアニメの六回連続で敵を切る技「霹靂一閃」からアイディアを得たんです。そんな気持ちの良い動きをゲーム内で再現出来れば、すごく爽快感なんじゃないかと思って。
― 動きの気持ち良さにこだわりがあるんですね。理想通りに行かなかった部分などもあったと思いますが、どういう風に乗り越えましたか。
木内:僕は絵が描けないので、グラフィック面が問題でした。でもそこは”動き”や”表現”でごり押ししました(笑)
― ゲーム制作の時、嬉しさや喜びを感じる部分はありますか。
木内:仕様を作ってプログラムを組んで、それが”考えていた通りの動き”をした時です。作っている上ではそれが一番楽しい。他の人がプレイして「面白い」と言ってくれると、作って良かったなと思えます。
交通標識を使った新感覚ゲーム
交通標識を利用したゲーム「シンボルウォーキングゲーム Marks」
― 次はどんなゲームを作りたい?
木内:街中にある「交通標識」を、スマホの画像認識で読み取って遊ぶゲームを考えています。ウォーキングアプリや、位置情報等のGPSを使ったゲームと同じイメージです。
― ああ。『ポケモンGO』とか!
木内:そうです。ああいったゲームって、「電池の消耗が激しい」や「モバイルデータ通信の容量をとても使う」等、色々な問題があります。「都会と田舎の差」という社会的な問題も。そこで、それらを解消できたものを作れたら各地でプレイする人が増えるのではないかと考えました。
企画書のデザインも一から自作
― 確かに、田舎だとポケストップが少ないらしいですね。
木内:それに比べて、標識って日本全国どこにでもありますよね。むしろ、田舎の方が都会にはないような動物注意の看板があったりします。標識を画像認識で読み取り、標識毎に違う武器をガチャ感覚で手に入れて戦える、ファンタジックなものを考えています。
― とても面白そう。そのゲームを作るため、まずどんな努力が必要になるでしょうか。
木内:まずは科学的根拠が必要だと思います。
スマホで標識を読み取るのは技術的には可能なはず。なので、実現するにはどうすればいいか調べることから始めます。
― 今まで色々なゲームを作ってきた中で、うまくいかなかったことはありましたか。
木内:自分は個人でゲームを作ることが多いのですが、規模を大きく見積もりすぎてしまって、全然終わらなかったことがありました。個人の力量以上のものを考えてしまって、完成しなかった。
― 社会に出たときチームでゲームが作れるのなら、挑戦したいですか。
木内:そうですね。挑戦したいです!
実現出来る人たちとチームを組んで、そのゲームを作りたいというのが今の一番の願望です。
主催した「ゲ―ムの企画・プレゼン交流会」
2020年3月15日 学生クリエイター向けに行なわれた、ゲームの企画・プレゼン交流会。集まった学生たちがチームを組み、その場で発表されたテーマに応じてそれぞれゲームを企画した。
当時の募集ページはこちら
当日の会場の様子,熱気に包まれる会場で主催者として前に立った。
― 今回イベントを開催してみてどうでしたか。
木内:人が集まるのか開催前は不安でしたが、人もちゃんと集まり、かなり盛り上がったのでホッとしています。プランナー志望の学生のモチベーションを上げたいという目的は果たせていると思います。
― イベントを開催した動機はありますか。
木内:自分自身、外部のイベントに参加することで、ゲーム制作に対してのモチベーションや創作意欲が上がることが多かったんです。他の人にとっても自分にとっても、モチベーションアップに繋がるような企画をしたいと思いました。
当日はいくつかのチームに分かれ、共通のお題に沿ったゲームを企画した。
― 今後どんなひとに参加してほしいですか。
木内:ゲームを作りたい気持ちはあるものの、実際にはあまり制作経験がない人です。今後は、イベント内で企画したゲームを、実際に制作まで持っていけるチームがあれば理想的ですね。
― それは確かに、最高のイベントになりますね! 木内君にとってのゲームとは何か教えてください。
木内:自分を一番表現できるものだと思います。自分の頭の中で考えていることを、一番形にしやすいのが「ゲーム」なんです。
― ありがとうございました。 では、次回のイベントの宣伝を!
木内:次回のイベントがいつになるかはまだ未定ですが、
イベント等の情報に関してはTwitterで随時発信いたしますので、是非フォローをよろしくお願いします!
→木内君のTwitterはこちら!
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