現役クリエイターから見て、『スーパーボンバーマンR オンライン』のパワーアップした要素はどのあたりか、くわしくご紹介!??
『スーパーボンバーマンR オンライン』はボンバーマンに何を加えた?
2021/05/27(木)にスーパーボンバーマンRオンラインが多数のプラットフォームでリリースされました。
「スーパーボンバーマン R オンライン」では64人同時プレイが可能に!これまでにない規模でのオンラインマルチ対戦で白熱し…
中の人の思い出ですが、スーパーボンバーマン4をたくさんやりこんだくちで、俺の実力を見せてやる!と勢いよく入ったもののボコボコにされる日々を過ごしています。遊んだなかで思ったことを下に並べてみます。
良かったところ
- 誰でもやって見たくなる見せ方がgood
- ボンバーマンをバトルロワイヤルで無料で遊べます!は強い
- 有料キャラが強いわけではないので無課金でも楽しめる
- ボンバーマンがうまくバトルロイヤルに落としこまれている
少し気になったところ
- 理不尽にやられることがある
- 多分ラグのせい
- 目の前にいきなり爆発寸前の爆弾が出てきて…
- 「ボンバーマン」の割にセリフが重い
- 「俺が守る!」とか『ボンバーマン感』がないのでもったいない
- 「ショウブダ!!」とか「ウワァ!!」とか聞きたい
- 戦績表示が見にくい
- ロードが長い
- マッチングを同プラットフォームにすると改善される噂あり
- でもちょっと厳しい
悪いところも書いていますがそこはやはりボンバーマン、しっかりと面白くて楽しめます。
メタルギアソリッドシリーズのスネークを元にしたキャラや、Fall Guysのキャラを操作できるのでお祭り感も満載です。
ゲームに参加するハードルも低い上に、無課金でも強いキャラクターが用意されているので、カジュアル層からガチ勢までどんとこいです。
おすすめのキャラクターは、最終的に強くなる白ボン、序盤生き残りやすいピンクボンあたりでしょうか。
そしてせっかくなので、中の人としてもう少し踏み込んでゲームデザインのことも書いてみたいと思います。
「スーパーボンバーマンRオンライン」は「ボンバーマン」に何を足したか
ここでいきなりですが謎の式を出します。
ボンバーマン = 楽しい
なので、
ボンバーマン+テンポ = めっちゃ楽しい
という式も成立します。
この「テンポ」を加えて「めっちゃ楽しい」ゲームを作るというのがボンバーマンRオンラインのやりたかったことかなーと見てます。
「テンポ」とはなにか?
ここでいう「テンポ」とは何でしょうか?
つまらないゲームの例に「テンポが悪い」という言葉が当てはまることがあります。
それはゲームが長くなるというよりも、常に平坦な体験が続いてだれてしまうことがテンポの悪さに繋がります。
つまり
テンポ = 変化のあるゲームプレイ
を指しています。
ではスーパーボンバーマンRオンラインで変化をもたらしているものは何でしょうか?
攻めさせるゲームデザイン
テンポのよさを実現させるために「攻め続けるゲームプレイ」を強制していることで変化のあるゲームプレイを実現しています。
これまでのボンバーマンは攻めずに逃げ続けることもできました。
しかし、スーパーボンバーマンRオンラインは常に攻めることが有効に働くゲームデザインになっていることに触っていると気づきます。
スーパーボンバーマンRオンラインの特徴的なゲームルールを並べます。
- 64人のうち、ナンバーワンのプレイヤーを決める
- ライフが2である
- 他のプレイヤーが倒れるとその周辺にアイテムがでてくる
- ライフを回復する超強力な「ハート」というアイテムがある
参加するプレイヤーは、全員が上位を、あわよくばナンバーワンを目指します。
そのため最後に競り勝つためにはアイテムを収集する必要があることと、相手を倒すとその周辺に大量のアイテムがでてくる要素があるので、アイテムを集めた上で勝つためには常時攻めることが必要です。ただ生き残るだけなら消極的でもいいですが、最終的には勝てなくなるように自然と向かわされます。
そのため、全員が最初から「攻める」方向に行動が向かいやすくなり、「テンポのあるゲームプレイ」、「変化の起きやすいゲームプレイ」が成り立ちます。
そして、一番の発明はライフを2にすることで生まれた「ハート」というバランスブレイカーの存在です。これがあるからこそ追い込まれたときに「攻める」報酬が大きくなり、よりテンポ感の向上につながります。
ライフを2にするという発想の困難さ
普通の発想であればライフを2にすることはゲームのプレイ時間が伸びるため「テンポ」を阻害しかねないという理論が成立するように感じられます。しかし、実際に遊んで見るとこの仮説は間違っていることにすぐ気づきます。ゲームの体験によるロジカルさは想像から生まれる論理的な部分ではなく、実際に遊んでみた一次情報からしか得られません。
実際に遊んでみることによって「テンポ」とは「スピードが早い」ことではなく、「ゲーム中の変化要素、アクセント」が「テンポ」を表現していることに気づくことができます。
ボンバーマンはもう固定化されたルールのゲームですが、「テンポ」を加えることでより楽しくなり、難しいルール追加を行わず達成できたところが制作側の目線としてすばらしく感じられます。
その他、「テンポ」を担保する方法として
- バトルロイヤルゲームのため、負けるとすぐ再挑戦できる
- だんだんとプレイヤーが密集するルールのため、決着が早く、停滞しにくい
が挙げられるでしょう。
そのためテンポを阻害しているロードの長さはこのゲームでは死活問題のためなんとかしてほしいなーってのが本音です。
まとめ
ちょっとむずかしそーなお話もしましたが、とりあえず面白いよーってことと、ゲームはロジックも大事だけど、実際に触った一次情報のほうが大事だよーってことが伝わればいいかな、と思い書きました。
中の人はネット回線がやや弱いこともあって、もうちょいネット回線をどうにかしないとなって思いつつ遊んでいます。とりあえずIPv4になってたことに気づいたのでIPv6対応のルータを爆速で購入。届いたら回線改善してもっと楽しめるといいなぁ。
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