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【Vol.2】『FF VIIの背景&仕様を作った神崎氏が語るテクニカルアーティストして生涯現役で活躍する秘訣』 クリエイターヒストリア#2

クリエイターヒストリアとは

クリエイターヒストリアは、ゲーム業界でお仕事をしているデザイナー、プランナー、マーケターなどのクリエイター向けに、キャリアパスをテーマに実施するセミナーイベントです。業界で成功を納めているクリエイターはどのようなキャリアを歩んで行ったんだろう…今に至るまでの努力や道のり、人生の転機等その歴史に迫っていきます。
今回は、神崎さん登壇イベントのレポをお届けしたいと思います!

 『FF VIIの背景&仕様を作った神崎氏が語るテクニカルアーティストして生涯現役で活躍する秘訣』
Game Creators Guild(ゲームクリエイターズギルド)主催。
第二回は、ゲームグラフィックの常識を大きく変えた「ファイナルファンタジーVII」に携わり、現在もテクニカルアーティストとして第一線で活躍する神崎建三氏をゲストにお迎えし、インタビュアーのゲームクリエイターズギルド主催の宮田が、キャリアの歴史を紐解きます。

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ゲームクリエイターの楽屋でまったり by Game Creators Guild

背景アーティストして活躍しつつも技術的知識を吸収…テクニカルアーティストの道へ

宮田氏

技術的なチャレンジを続けていく中で、そこからスクウェア・エニックスさんで背景の作成を担当しつつも、テクニカルアーティストとしての側面を更に伸ばしていった感じですよね。

 

神崎氏

MAYAのMELばかり書いていましたね。

宮田氏

ほおほお。逆に会社としても、そういったことをできるのは神崎さんだけなので、相談とかも頻繁に来るようになったのですかね。

神崎氏

そうですね。背景のリーダーですが、もう一人サブリーダーみたいなのが配属されていた場合、実質のリーダーはその人に任せて、自分はもうスクリプトだけ書く、という事をやっていましたね。

宮田氏

なるほど。その方が楽しかったということですかね。

神崎氏

そうですね、楽しかった。便利なので、周りの人に喜んでもらえるのもありましたし。

宮田氏

それを全て独学ってやっぱりすごいですよね…。同僚の方でもそういう技術的な事をやっていた人は少なかったのですよね。

神崎氏

そうですね、少ないです。だから今もテクニカルアーティストという人がそんなにいないのかも。

宮田氏

スクウェア・エニックスさんでいなかったら、業界全体としても中々いない、という感じになっちゃいますよね。その後も引き続きスクウェア・エニックスさんで20年のキャリアとの事なのですが、その長い期間でだんだん技術領域とアートが重なってきた感覚がしますよね。ちなみに、スクウェア・エニックスさんいはいつまでいたのですか?

神崎氏

PlayStationで言うと3までですね。直接は関わっていないのですが…
あとは、Wiiが出回った時期ですかね。

宮田氏

そこら辺。では3Dも普及して、技術環境も発展していて…という感じですよね。そこで、そろそろ新しいチャレンジとして、スマホゲームもやってみたい、とのこと。

新しい技術にも興味津々

神崎氏

そうですね。一人で、家でC言語を使ってパズルゲームを作って、それを会社でプレゼンしたりしていたのですよ。
こういうの作りたいのですが、という事で部署異動もしたのですが、結局は実らなかったですね。

 

宮田氏

なるほど…。それで色々新しいチャレンジをしやすい環境を求めて独立、という感じでしょうか。

神崎氏

そうですね。これからはスマホだと思っていたので、まずはUnityを覚えて他社さんのゲーム開発に関わっていました。そんな中、スクウェア・エニックスさんからまた声がかかって、コンシューマー向けのゲームをUnrealEngineで作りたい、とのことだったのですが、まだUnrealEngineはハードル高いかな、とその時は思っていました。
でも、実際に扱っているうちに「UnrealEngineってすごく良いゲームエンジンだな」と気づき今はもうどっぷりです。

宮田氏

この前UnrealEngine5も発表されましたよね。ムービーとか、ここまで出来るようになったのか、と感動しました。

神崎氏

早く試したいですね。今の興味はもう完全にそっちですね…スマホゲームとか今は作りたくないです(笑)。
関わっていて、その先を見ちゃうと、もうその事しか考えられないですね。

 

宮田氏

ちょっと時系列飛んじゃうのですが、今この話をしているので…
UnrealEngine5の提供要素ではどこに注目していますか?

神崎氏

うーん…。やっぱり転送のメモリが速そうなのですかね。今まではメモリばっかり気にしていたのですが、スピードが早いという事で逆にハードディスクの容量を気にしないといけないような、なんでもできちゃうような感じになっているっぽいので…
今までは物理的なテクスチャーとかシェーダーとかでなんとか誤魔化してきた所を、全部オブジェクトで作れるようになるので。

宮田氏

それこそテクニカルアーティスト的ではないですけど、色々な事が演算処理で出来る時代になってくるので、今後テクニカルアーティストが増えていくのではないですかね。

神崎氏

そうですね…。個人的にはまずは背景、モーションとかを突き詰めて、全体が少しずつ分かるようになってきたらテクニカルアーティストの方に舵を切る方が良いと思います。

 

宮田氏

まぁ、ダブルの知識が必要になりますからね…。テクニカルアーティスト向きな方とかっていますか?どういう人が向いているのでしょう。

神崎氏

全部自分で表現してみたい、という気持ちがあればやれるとは思いますよ。ググったら数学的な部分は出てくるので、文系とかはあまり関係ないと思います。そんなに難しい計算でもないので。

 

宮田氏

逆に、学ぶことに関してモチベーションが湧くのか。作りたい!とか新しい技術に興味ある!という人が良いということですかね。テクニカルアーティストをしていて、何が面白いですか?

神崎氏

みんなに喜んでもらえる、というのが一番大きいかもしれませんね。

宮田氏

両方を網羅しているからこその…エンジニアさんとデザイナーさんのパイプって大切ですよね。

神崎氏

こういう、テクニカルアーティストみたいな職種がない時、デザイナーさんって基本プログラマーさんの言いなりになっちゃうのですよ。「それできない」と言われたら、通常は諦めるしかないのですが、僕みたいな人が「こうこう、こうすればできるんじゃないですか?」とか言ったら「う、うーん…」となるので、プログラマーさんには煙たがられるのですよね(笑)。

宮田氏

煙たがられる(笑)。まあ、そういう交渉によってプログラマーさんだと思い浮かばないような解決方法を提示することによって作品のランクが上がることもありますよね。

神崎氏

そうですね、プログラマーさんだけじゃなく、デザイナーさんの導入したいアイデアとかも出てくるので。

宮田氏

逆にデザイナーさんもさっきのUnrealEngineのアップデートの話みたいに自動演算でできることが増えれば、プログラミングも学ばないといけなくなってきますよね。

神崎氏

そうですね、そうなると思います。データつくるだけ、とかの作業は海外の人やAIに頼む。アセットを作るだけ、という職種はこれから先日本ではどんどんなくなっていくと思うので、スクリプトとか書けないとデザイナーさんも厳しくなってくると思います…。

 

宮田氏

そうですよね。まぁ、アート突き詰めている人は、これから先もAIに代替されないと思うので…。そこを突き詰めるか、幅を広げるのか、選択が迫られますね。

神崎氏

まあ、逃げ道が用意されていると考えれば良いのではないですかね。僕みたいに、逃げちゃう(笑)。

 

宮田氏

逃げ道というか…。結構今活躍されている方をインタビューしていくと、皆さんそれぞれモンスター級の人に違いはないのですが、その周りにいる人たちも同様にモンスターなので、戦っても敵わない。となると、例えばマネジメントの道へ進んだり、マーケティングを学んでみたりしているのですよね。それは逃げるというよりは、自分が活躍できる場所を作っていく事だと思うので、神崎さんも自分の道を作っていったのだと思います。

神崎氏

僕らの時代は結構ゲーム業界がまだまだ新しく、先人とかいなく、あの人みたいになろう、というのができなかったので自分で作るしかなかった、というのもありますけどね。

 

宮田氏

そうですね(笑)。それこそテクニカルアーティストみたいな未踏の道…技術とアートの両面できるのがこの後どうなっていくのか、なんて想像できなかったですものね。けど、結果としては役に立っている。

神崎氏

今は、テクニカルアーティストという職業が天職だと思っています。

 

宮田氏

あ、そうだそうだ。ちなみにめちゃくちゃ若く見えるけど、もう52歳なんですよね。

神崎氏

来月ですけどね、そうです。

宮田氏

ということは、テクニカルアーティストという天職に辿り着いたのが40歳位ということですよね。

テクニカルアーティストを天職と見定め、仕事を楽しみながら学ぶことへのモチベーションも高く維持

神崎氏

そうなりますね。なので、若い人たちはまだまだ焦らなくても大丈夫だと思います。

宮田氏

そうですね〜。それこそ就活している時とかに自分の天職は何なのだろうか、と考える事も大事だと思いますけど、極論分からないじゃないですか。これが好き、と思っても、もっと面白いものが出てきたり、突き詰めてもこの人たちには勝てないな、という人たちが出てくるかもしれない。

神崎氏

そうですね、やってみて、続けているとそういうのが出てくるので、自分がその時一番好きな道に進むのが良いと思っています。そうしていれば、道は自ずと開ける…。

 

宮田氏

ガンダムのセリフ…?(笑)

まぁ、例えば何か仕事が訪れた時にこれは僕のやりたいこととは違う、となっちゃうと難しいかもしれないですね。
それこそ、デザイナーさんもプログラミング勉強しないといけない、とか人によってはなんの意味があるか全く分からないかもしれないじゃないですか。でもその当時は意味がないように感じられたことも、今後その職種にとって必要なスキルとなる可能性もある、そういう時代が来るかもしれない。神崎さんはその説を身をもって証明していますよね。

神崎氏

証明(笑)。まあ、コンピューターゲームを作り続ける以上はある程度プログラミングを理解していないと、どうやってコンピューターがその絵を表示しているのか理解していないと、この先難しいとは思いますね。

 

宮田氏

逆に、プログラマーさんもアートとかデザインの領域を無視できなくなってくる。そしてプランナーさん。僕とかプランナーさんに関わることが多い職種なのですが、デザイナーさんやプログラマーさんに比べて手に職が見えにくい時もあるので、両方知っていないとディレクションとかもやりにくいと思うので、専門特化しているところはしつつも、職種の垣根を超えていく時代がここ5年、10年来そうですね。

神崎氏

特にゲーム機の世代が変わると何が起こるか分からないですからね…。チャンスでもあるのですが。

 

宮田氏

そうですよね。神崎さんとか、それこそ新しい技術が出現した時とか、イノベーションのタイミングに色々トライしながら楽しんでいる気がします。他にも、業界的に現在またゲームチェンジが起きそうなタイミングだと思っていて、今様々な人が不安を抱えていると思うのですよ。この先どうなっていくのかな、と。そういう時に新しいことをどんどん取り込んでいく方向に考えをシフトすると良いかもしれませんね。

神崎氏

そうですね。それこそ僕、スーファミ時代くすぶっていたじゃないですか。その時に家でCGの勉強とかを始めたので、会社でやりたくない仕事とか、仕事が上手くいっていないとかだったら、趣味で何か始めてみると良いと思います。その趣味が新しい仕事に繋がる時もあるし、ゲームとは全然関係のない息抜きでも良いと思います。

 

宮田氏

神崎さんの場合、全部そんな感じで繋がってきたものですものね。最初大阪時代でCGを学んで、それが次のFFプロジェクトに繋がっていき、コンパイルとかを独学したことが後にテクニカルアーティストに繋がっていき、そして今はUnrealEngineを学んでいて…。今の若い人は50歳とか想像できないと思うのですが…僕も20代の頃とか50歳なんて考えられなかったですから。

神崎氏

ああ、僕も40歳位にはもうこの業界いないだろうな、コンビニの店長とかなんかやっていると思っていましたね(笑)。

 

宮田氏

それでも今、最先端を学んでいる、まだ楽しめている。

神崎氏

学ぶことへのモチベーションが大きいのかもしれませんね。

 

宮田氏

僕とか30代ですけど、歳を重ねても学べるんだ、逆に学び続けないとこの業界って生き難いんだ、という気付きがありますよね。どんどん前の知識が使えなくなるので…。例えば僕がゲーム業界最初に入った時はフラッシュ全盛期だったのですが、10年経った今じゃどこにも見ないじゃないですか。どんどんイノベーションが早くなっている感覚がするので、今じゃもう3年後とかには全然違う業界になっているかもしれないですよね。まぁ、だからこそ楽しい、というのもありますが。

神崎氏

そうですね。早く映画でいう、「トータル・リコール」みたいな状態にならないかな〜といつも思っています。

編集注釈:「トータル・リコール」という映画になります!詳しいことは調べた方が分かりやすいのですが、SFストーリーで記憶や現実の概念が曖昧になるお話です!

宮田氏

それこそ最近だとPS5が発売されましたが、何か興味が湧くところはありましたか?

神崎氏

それだと、やっとDirectX12の機能がPS5でも使えるようになるのが、楽しみですね。

 

宮田氏

ふむふむ。他にもVR・ARの分野も最近大きくなっているじゃないですか。そういう分野にも興味はあるのですか?

神崎氏

最初は興味ありました。オキュラスリフトの最初の開発機材買って、自分でやってみたのですよ。でも三半規管が弱くて、全くダメでしたね(笑)。興味はありつつ、1分でギブアップしてしまいます。今のやつはどうなっているか分からないのですが、その当時は画像も荒くて…。そろそろもう1回やってみようかな、とは思っているのですが。

宮田氏

その領域も面白そうですよね。テクニカルアーティスト的な面で、ゲーム業界への予測ってありますか?曖昧な話ですけど…技術的なところで。それか、「トータル・リコール」みたいな環境とか。

神崎氏

そうなんですよ!スーファミ時代から僕は、社長に「どんなゲームがやりたい?」と聞かれる都度に「『トータル・リコール』みたいになってくれたらそれで十分ですよ」と答えているのです。その事態がそもそも来るか分からないのですが(笑)。いつか来るとは思っているのですが…。

 

宮田氏

「マトリックス」みたいな。そこでゲーム作るとなるとどういう風に作れば…となりますが、逆に楽しみですよね。

神崎氏

楽しみですよね。僕がおじいちゃんになる前に完成してくれれば…。

 

宮田氏

まだまだ次を学びたい。そこら辺は本当に見習える姿勢ですよね。苦行みたいに学び続けないと生き残れない…みたいではなく、神崎さんの話聞いていると、学び続けるのが楽しいのだな、と感じ取れますね。

神崎氏

そうですね〜。そもそもそれがないと…。例えば同じ作業を、背景だったらいっぱいあるじゃないですか。そういうのをちょっと修正するのに全ての木を一つずついじるのは骨の折れる作業ですが、スクリプトでやれば一瞬でそれを全部処理できる。そういう体験から、身に沁みて分かっているので、マクロ的な勉強しよう、という気持ちになりましたね。

 

宮田氏

開発する規模って今ほとんどオープンワールドじゃないですか。その要素一つ一つ作っていくのは本当に大変なので、それこそ技術の進歩というかテクニカルアーティスト的な面で広大なマップをどんどん作れるような時代になっていますよね。

神崎氏

そうですね。それこそ近々AIもマップを作れるようになると思うので…。

 

宮田氏

ワクワクしつつも、そこでどういったことができるようになるか、は常に学びですよね。

神崎氏

楽しみになりますよね。それこそ、その内一人でオープンワールドゲームも作れるようになるんじゃないかな。

 

宮田氏

確かに!昔だったら一人じゃ作れないだろ、みたいな規模のゲームを今じゃUnrealEngineを用いて作ることができちゃうし、そう考えると、100人規模で作っていたゲームをインディーとかでも作れるようになるかもしれないですよね。そうなってくるとユーザー的には遊べるゲームが増えるのでめちゃめちゃ楽しみだし、開発者的にも自分だけで表現にチャレンジできる領域が増えるということなので、すごく憧れな世界だと思います。

さて、ワッと駆け足で進んできたのですが、そろそろ時間が迫ってきていることもあり質問コーナーに行きたいと思います。中々難しい話ではあるのですが、自分のクリエイターヒストリーを振り返った時、どこにでも戻っていいよ、と言われたらどこに戻りますか?もしくは、そもそも戻りますか?

質疑応答タイム

神崎氏

無駄なことはなかったと思っています。スマホゲームとかもすぐに興味はなくなっちゃったのですが、その時勉強したUnity等の技術は楽しかったし、役に立っているので、特にないですね。やり残したこととかは、特にないです。

宮田氏

なるほどですね。これ、前回の米光さんに聞いた時も、今を楽しんでいるし、今からやれば良いじゃん、というスタンスだったので、今も引き続き活躍されている方にこの質問を聞くと「あの時に戻れればな…」というのがあまりないのも一つの共通項かもしれませんね。

神崎氏

あ、なるほど…。もし、そういうのがあるのなら、すでにこの業界から立ち去っていると思うのですよね。そんなに楽な業界でもないので…。

 

宮田氏

そうですね(笑)。ここまでが神崎さんのメッセージ、という形となっているのですが、見てくれている方の中からの質問にも少し答えていきたいな、と思います。

「モバイルゲームのマネタイズが頭打ちとなっており、コンシューマーゲーム開発もどんどん大規模化しています。その中で、学生クリエイターやインディーズゲームメーカーにはどのようなことを期待していますか?」なかなか骨太な質問ですね。

神崎氏

これからのモバイルは、今のコンシューマーみたくなっていくと思います。ゲームエンジンが優秀なので、今まで大人数でやっていた開発を少人数で回せるようになっていく。

 

宮田氏

新しいエンジンを積極的に学んでいく、というところが大きいのですかね…。結構、勉強するとなれば学校とか会社とかでどういう風にやれば良いのだろう、という部分が出てくると思うのですが、そういう所は何回か言ってもらっているように、ググれば出てくる。

神崎氏

本当にそうなのですよ。僕、人に聞く、というのがすごく苦手で、学生の時は勉強とかあまりできなかったのですが、今はコンピューターに聞けば良いので、頭の中に何も入っていなくて…(笑)。昨日今日調べたことをまたググっている、みたいな。検索欄に二言とか打てば、昨日調べたのがすぐ履歴で出てきたりするのですよ(笑)。歳のせいもあるのかもしれないですけど…。

 

宮田氏

あー(笑)。いやでも、それって脳を外部化しているってことじゃないですか。

神崎氏

そうですね。なので、勉強ってこれからどんどん記憶ではなく、考えの方に寄っていくと思う。

 

宮田氏

それこそプログラムを学んだ時も、別に学校とかでバリバリ理系だったわけでもないですものね。

神崎氏

はい、ずっと絵を描いていましたね。美術でしか5、取ったことないです(笑)。

 

宮田氏

あるあるですね(笑)。結構デザイナーさんの方って絵しか描いていなかった、みたいな人多くてエンジニアリングとか言われても…とシャットダウンしてしまう方が多いので、一歩踏み出すというところで…。

神崎氏

そうですね。ググればなんでも出てくるので、最初はコピペする所から始めればすぐに覚えますよ。プログラミングといっても最初は、参照して、円数とか配列に入れてループで処理する、というのを覚えるだけで全然違いますよ。そこから先は応用だけなので。

 

宮田氏

やりたいことがあれば、その都度調べれば良いということですね。それでは次の質問に…。
ちょっと言い回し面白いのですが、「若い方々に期待することは何でしょうか?これからクリエイターになる方や20代のクリエイターさんに期待すること」

神崎氏

是非、皆さんにテクニカルアーティストを目指して欲しいですね。今の会社、将来テクニカルアーティストの会社にしたいと思っているので。

 

宮田氏

お、テクニカルアーティストとして腕を磨けば、神崎さんの会社で仕事を作ってくれる、ということですね。ぽんぽんいきましょう〜。

「昔はテクニカルアーティスト、という業種がハッキリとありませんでしたが『自分はテクニカルアーティストです』と名乗れるようになったキッカケや時期をお聞きしたいです」

神崎氏

そういう言葉ができてから、ですね。自分の所にたまたま声がかかったのですよ。テクニカルアーティスト探しているのです、こういうことができる人です、と。その時に内容を聞いていたら「あ、それ僕です。僕がテクニカルアーティストです」と発覚して、そう売り込むようになりましたね。

 

宮田氏

あ、では言葉からではなく、実際にやっていく中で「これテクニカルアーティストなんだ」となった感じなのですね。

神崎氏

そうですね…。各会社さん「テクニカルアーティスト」が何をしているのか決まっていることがないので。

 

宮田氏

なるほど。職種の言葉自体にフォーカスするより、どういったニーズに応えるか、というところに重点を置いているということですね。次の質問は結構がっつりですが、いきますね。

「私は、現代アーティストとして活動していて、ゲーミフィケーションを用いたクリエイター専用のテレワークアプリを開発しているのですが、テクニカルアーティストとしては人々の生活や働き方を豊かにする為に、どの業界とのコラボレーションが現実を拡張できると思いますか?」

どの業界と今後コラボしていくと、人々の生活が変わっていくか、という質問ですかね。

神崎氏

シミュレーション的な部分を必要としている業界っていっぱいあると思うので、そういう所全般に関われると思いますね。例えばUnrealEngineを使って天気予報やったり、交通の渋滞シミュレートとか…ゲーム業界の人がそういう部分に関わっていくことは可能だと思います。ゲームが結構そういう部分の先をいっているジャンルなので。

 

宮田氏

色々な世界を作っちゃいますものね。その想像性を現実世界に当てはめていくことは僕も可能だと思うので、これから先、それがどんどん普及していくのでしょうね。クリエイターもゲームという領域を狭く捉えず、どんどん拡張していくと、今後のゲームクリエイターとしてどんどん未来が広がっていくと思います。そういう時代を作っていきたいと思っています。さっきの若い人に期待すること、ではないですけど、この業界をどんどん広げっていって欲しいですね。

そろそろ時間も本当に迫ってきているので、今来ている質問で締め切って、どんどん答えていきましょう!「当時きつかったけど、今思うと経験してよかった、と思う失敗談はありますか?」

神崎氏

あまり気付く人はいないのですが、FFVIIでゴールドソーサーに行くためのロープウェーをデザインして作ったのですが、ゴールドソーサーに入る時の途中のムービー制作は別の会社さんが担当していてたのですね。そのムービーで、ロープウェーの前後を逆に作ってしまい、修正する時間がなかったので、そのままゲームが発売されてしまいました…。ちゃんとチェックすることは大事だと身にしみて感じましたね。

 

宮田氏

「学生時代はなにを大切にして過ごされていたか教えて頂きたいです」

神崎氏

学生時代は遊ぶことしか大事にしていなかったです…(笑)。釣り、サーフィン、バイク、車等色々な遊びを楽しんでいましたね。

 

宮田氏

「新しいことを学び続けるモチベーションの源はどこにあるのでしょうか」

神崎氏

小さなことでも何か新しいことを習得すると気持ち良いのですよね。気持ち良いことは人間繰り返ししたくなりますよね(笑)。あとは、人から褒められたりするのも嬉しいですね。

 

宮田氏

はい、ありがとうございました!質問聞かれた方、満足できましたか?それでは、最後に神崎さんから、振り返った時に後悔しないように、神崎さんのように50歳になった時に、後悔なんてない、と言い切れるようなクリエイター人生を歩む秘訣があったら話して欲しいです!

神崎氏

人生とか、壮大なものではないのですが、モチベーションを保って、常に自分が興味あることに向き合っていれば、大丈夫だと思います。

 

宮田氏

神崎さんがいうと説得力ありますね…。今も現役テクニカルアーティストとして活躍されていますし、そこまでの道のりでもデザイナーとしてイラストやりつつ、3D覚えて、プログラム学んで、テクニカルアーティストになって…と全てが積み重なった上で、学ぶこと、学び続けることが楽しい、ということですものね。

神崎氏

自分がその時その時、楽しいと思うことをやってきただけなので、偉そうなこと言えないのですが、自分がどうやってモチベーション保てるかな、というのを考えていれば良いと思います。

 

宮田氏

ありがとうございます。クリエイターのヒストリーにはFFVIIのような大きい事例もあれば、その前後に色々なトライや実績があると思っているので、神崎さんの話を今日聞いて、その想いを強くすることができました。

これを見てくれているクリエイターの皆さんもヒストリーの積み重ね、と思って、例えば今がちょっと不遇な状況だとしても腐らずに仕事の後にプログラミング学んでみようとか、CG学んでみよう、と工夫して自分のストーリーを自分で作っていってもらいたいな、と思います。先人の話を聞きながら、自身の道を切り開いていく事が後悔のない人生に繋がっていくのかと思っています。視聴者の方もいつかここで登壇してくれたら良いな〜と(笑)!

本日はありがとうございました!

 

アートだけでなく、テクニカルな事にも興味を向け、学び続けてきた末にテクニカルアーティストという天職を見つけ、今も現役で活躍されている神崎さん。現在はUnrealEngineの可能性に注目しているようですね。その時興味のある事、やってみたいことに忠実に従い、努力してきたヒストリーを少し覗かせてもらったヒストリア#2を全2編、情報量多めでお届けしていきましたが、いかがでしたでしょうか?濃い内容の中でも、クスッと笑える話や気の抜ける会話も散りばめられているので、多少息抜きしながらもじっくり読み込んでくれると嬉しいです。

次回のクリエイターズヒストリアは既に開催してしまったのですが、こちらもレポしていくので、お楽しみに!

完!

登壇者ご紹介♪

神崎 建三(かんざき けんぞう)氏

30年以上、ゲームクリエイターとして活躍。主な関わった作品は、Final Fantasy VII,Final Fantasy VIII,Final Fantasy Crystal Chronicle。
2013年にスクウェアエニックスより独立し、FFVIIリメイク、FFCCリマスターにも関わる。キャリアのスタートは背景デザイナーから始まり、現在は主にテクニカルアーティストとして活動。Unreal Engine やUnityをメインに仕事を受け承っている。

■宮田 大介(みやた だいすけ)
株式会社オルトプラス ゲームアライアンス事業執行役員/ゲームクリエイターズギルド主催
大学卒業後、在学中にお世話になった職人の元へ弟子入り、鉄材があれば何でも作れる職人のものづくりをネットビジネスの視点から支援。
設立間もないオルトプラスにフロントエンジニアリング兼なんでも屋として参画。プランニング部部長、第二ゲーム事業部の事業部長等を経て、オルトプラスもマザーズ、東証一部上場と成長。その後、日中韓での3拠点でのゲーム新規開発プロデュースや韓国支社の立ち上げメンバー、高知にてSHIFT社とのジョイントベンチャーの立ち上げなど、諸国を放浪する。
現在は、ゲームアライアンス事業を設立。ゲーム会社同士のマッチングコミュニティサービスである「ゲームコミューン」やゲームクリエイターの相互教育コミュニティである「ゲームクリエイターズギルド」、ゲームのマーケティング事業等、ゲーム業界を活性化するための新規事業の立ち上げを行っている。
▼ゲームコミューン
https://www.gamecommune.jp/
▼ゲームクリエイターズギルド
https://game.creators-guild.com/

ヒストリア#3のレポにもご期待ください!

 クリエイターヒストリア#3


第3回は、あのPlayStationのスタジオ長の経験を経て、「XI(sai)」「どこでもいっしょ」などの名作をプロデュースされた桐田氏をゲストにお招きし、ゲーム業界歴40年にわたる歴史を紐解いて参ります。
詳細はこちらから!

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Game Creators Guildとは

ゲームクリエイターが生涯現役でいられる世界を目指して、
ノウハウ還流の場やクリエイター同士のコミュニケーション機会など、
クリエイターの生涯活躍を支援する活動をしています。
会社の垣根を越えて、業界全体が協力してクリエイター育成が出来る
仕組みづくりを日々模索しています。
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