講義を終えたらゲーム開発に参加してゲームをリリースできる!就職に近づくテックスタジアム独自のゲーム開発体制についてインタビュー!

講義を終えたらゲーム開発に参加してゲームをリリースできる!就職に近づくテックスタジアム独自のゲーム開発体制

今回はテックスタジアム代表の高島さんにお話を伺いました。

テックスタジアムは、高島氏が2020年に創業しニンテンドースイッチ版の『メタルニンジャ』をリリース。その後も精力的に開発を続けています。現在はテックスタジアムを受講して修了した卒業生も開発メンバーとして参加するチームでゲームをリリースしています。

開発体制は、同社の社員でテックスタジアムの講師をプロジェクトリーダーとして、講義を修了した卒業生が開発メンバーとして参加する形態となっていますが、どのように開発をしているのか、お聞きしました。

年齢・バックグラウンドを超えた挑戦

──今日はよろしくお願いします。TECH STADIUM GAME APPSでリリースされているタイトルの開発体制についてお聞かせください。

高島さん:
『メタルニンジャ』では卒業生3名が参加(2か月のUnityコースを卒業)しており、協力し合いながら制作しました。仕様や企画はプロジェクトリーダーが行なうのですが、アイデアは卒業生からも出してもらってより良い内容にしています。敢えてガチガチに指定した企画にしていなくて、卒業生が工夫する余地があるようになっています。

──実際の現場でも意見を出すことは求められますからね。こういった開発を始めた理由はどこにあったのでしょう。

高島さん:
テックスタジアムでの受講期間は個人のスキルを高めることが中心になりますが、実際の開発ではチームでの制作が行われるので、受講後の次のステップとしてチーム制作を経験させようという意味合いがあります。チーム制作においてのバージョン管理ソフトの利用など実践的な要素があります。

──実践的という意味では、実際の開発現場では年齢や性別なども様々です。参加された方はどういった方なのでしょう。

高島さん:
年齢も性別もばらばらの3人が参加しています。例を挙げると、高専出身の女性で受講の時に20歳くらいの方がいました。他には、参加時に20代後半でもともとは金融システム系のSEをされていたけど、ゲーム業界に行きたいということで参加された方や、アプリゲームを作っていたりフリーで活動をされていた30代の方でした。

──様々な方がいるわけですね。中でも印象に残った方はいますか。

高島さん:
20代の女性ですね。彼女はコース受講の時から熱心に取り組んでいました。このプロジェクトに参加したことで実務経験をアピールできるようになった結果、現在はUnityを使うIT系企業で活躍しています。大学進学を希望していたものの家庭の事情で進学を断念しアルバイトをしていたのですが、時間を有効活用して熱心にプロジェクトに打ち込んでいました。

──本人の意欲と努力が実ったわけですね。テックスタジアムの受講者は多いかと思いますが、どのようにプロジェクトに参加してもらっているのでしょう。

高島さん:
開発のための時間が取れて、最後までコースを修了し課題もクリアしている人であることが条件ですね。面接などを経て決定しています。テックスタジアムの2か月間のコースはしっかりと現場で通用する人材を育成していくのが目標で、元々は人材紹介会社の1事業として誕生しました。コースを作るにあたって、いろいろなゲーム会社の人事にヒアリングし、採用したい人材に求められるスキルを身に着けるように設計されています。

──テックスタジアムの受講者を全体で見るとどういう年齢の方がいるのでしょう。

高島さん:
最年長ですと70代の人がいました。就職は考えていなくて、自分でゲーム作ってみたいという動機でしたね。最年少だと、小学5年生がいました。お父さんからゲーム開発を教わりつつ更にスキルアップしたいと考えていたようです。一番多い層は20代~30代ですね。

コロナ禍で挑んだフルリモート開発

──『メタルニンジャ』の開発において苦労された点も教えてください。

高島さん:
コロナ禍の時期に開発をしていたので、完全にオンラインで開発を進めていました。コロナ禍の前はオンラインでゲーム制作が学ぶということは主流ではなかったのですが、その後定着していて、同じように開発もオンラインでできるのでは?と考えて取り組みました。フルリモート開発の場合、やっぱりコミュニケーションは重要だと感じましたね。メンバー間の調整はリーダーが行い、毎週のオンラインミーティングや進捗管理をしっかりと行いました。

──初めての取り組みですが、スケジュール通りに進んだのでしょうか。

高島さん:
デバッグ作業に時間がかかったことや、プラットフォーム側の仕様変更などに対応したりして時間を要したのでスケジュール通りに行かない点もありましたね。

──デバッグは想定より時間がかかることがありますね。この開発プロジェクトへの参加ですが、参加した卒業生の満足度は高いのでは。

高島さん:
プロジェクトに関わった人は実績としてアピールできる他、経験として活かすことができるので就職につなぐことができ、高いモチベーションを維持して開発に参加していますね。

──ちなみに、スクールはいつでも参加できるのでしょうか。

高島さん:
毎月2回開始のタイミング、第一月曜、第三月曜に開始しています。現在全部で13コースあり、どれもゲームに特化しています。Unityコース以外に3DCGのコースやプランナーのコース等もあります。

──プランナーコースの内容を教えていただけますか。

高島さん:
プランナーコースはソーシャルゲームなどの運用ができるプランナー育成となっています。これには理由があって、ゲーム会社にヒアリングしたところ新人プランナーに求めることは既存のゲームの運用なんです。いきなり新人に新しいゲームの企画を任せることはないんですね。それには最低でも3年くらいの経験が必要です。むしろ、既存のタイトルについて日々の運用や分析をしっかりできることが求められているんです。

──既存の教育機関とは違うカリキュラムでの育成に取り組んでいるのですね。プロジェクトにはデザイナーやプランナーも参加できるのでしょうか。

高島さん:
今のプロジェクトにはプランナーやデザイナーも参加しています。プランナーについては、既存作品を分析してもらって改善案を出すようにしてもらっています。リリース後のアップデートも重要な仕事になっているためです。

「まず触れてみてほしい」テックスタジアムのタイトルに込めた思い

──少し話は変わりますが、ゲームクリエイター甲子園の作品を見てどう感じましたか。

高島さん:
チームで開発していて、出展している作品はレベルが高いものが多いという印象です。あと、甲子園の出展作品はPCでガッツリとのめり込む系の作品が多いですね。一方、うちでは新卒の採用はソシャゲ系の会社が多いので、そういう可能性にも触れてゲームを作っています。

──この記事をご覧の方に一言お願いします。

高島さん:
2024年は特にゲーム系でもAIによるインパクトが強かった年で、弊社でも2025年は新たなことを行う予定です。また、現在、この3年間、テックスタジアムでの受講生と講師の質疑応答のテキストを学習させたAI「ゲーム開発の先生」を公開しています。ChatGPT内で検索したら誰でも使えるようになっています。

個人開発も含めたゲーム開発の形はどんどん変わっていくので、これからのゲーム開発の形に合うように講義もブラッシュアップしていき、オリジナルタイトルの開発もしていこうと考えています。ですので、2025年以降もゲームを作ってみたい方はテックスタジアムに注目してほしいと思っています。まずは、弊社で開発したタイトルに触れてみてもらえたらうれしいです。

──ありがとうございました。

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