ゲームクリエイター甲子園2024出展ゲームを深掘り!学生ゲーム開発者インタビュー
「ゲームクリエイター甲子園 2024 発表授賞式&作品展示会」が間もなく開幕します。本イベントには、全国の学生クリエイターが制作した独創的なゲーム作品が集結します。そこで、イベント前に出展作品をピックアップし、その魅力や制作秘話を紹介する特別インタビューをお届けします!この記事を読めば、イベント当日をより楽しむための予習ができるはずです。
第4回となる今回は、「HOT DOGS」「CHROMJOURNEY」「蒼/檸 オリジナルキャラクターモデリング」「SSVSR1等客車研修日記」「Run! Barrel!! Run!!!」を手掛けた方々にインタビューを実施。作品の特徴や開発の裏話について深掘りしました。ぜひご覧ください!
ケツを狙い、ケッセンの時 『HOT DOGS』
【作品紹介】
2Dドッグファイトアクション! 加速と減速を使いこなして敵の背後を取ろう。 目まぐるしいスピードの世界で命ある限り撃墜数を稼ごう。
──自己紹介をお願いします。
torihapi:torihapiです。
──制作期間はどれくらいですか。
torihapi:2Dで戦闘機のドッグファイトを表現したアクションゲームです。「スピード」のステータスがあり、自機と敵の「スピード」の差によって、敵の画面内の移動速度が変わる、というシステムです。この「スピード」を増減させて、敵を撃てるポジションにつく、というゲーム性になっています。制作期間は約2ヶ月です。
──制作過程で特にこだわったポイントを教えてください。
torihapi:操作感を気持ち良くすることです。特に移動速度の調整や、射撃時と敵撃墜時のSE,エフェクトにこだわりました。
──このゲーム制作を通じて自分自身が成長した点はどんなところでしょうか。
torihapi:全体的な制作能力が向上しました。特にあげるとすれば、SEの制作能力と、バグが起こりにくいようにする能力です。
──他の参加者に「これだけは負けない」と思うご自身の強みを教えてください。
torihapi:ゲームシステムの独自性と、航空戦への憧れです。
──今後、挑戦してみたいことや目指している目標はなんですか。
torihapi:このゲームの完成、販売を目標としています。
──1月19日の作品展示会で特に見てほしいポイントやアピールがあれば教えてください。
torihapi:ぜひ遊んで、プレイ感覚を味わっていただきたいです。
色で紡ぐCHROMでの物語『CHROMJOURNEY』
【作品紹介】
色溢れる色の塔に隠れてしまったカードを集めながら塔を登っていく爽快カードバトル、フィールドに広がるバブルを自由に動かし同じ形のバブルをつなげる直感的な操作、さらにバトル中にカードを獲得することで多彩な技を発動できます。
──自己紹介をお願いします。
三浦:One Team.の三浦です!主にパズルゲームやカジュアルゲームを制作しています。
──制作期間はどれくらいですか。
三浦:制作期間は1年間です。
──制作過程で特にこだわったポイントを教えてください。
三浦:この作品を通じて色の美しさやエネルギー、そして調和によって作られている世界を表現しました。また操作を簡単にすることで誰でもこの作品を楽しめるように工夫しました。
──制作中に苦労したこと、どう乗り越えたか教えてください。
三浦:「色」をどのようにゲームとして遊ぶのか、この問いに答えられるような表現やゲーム性を見つける事に苦労しました。この作品では沢山の迷走を経験しました。初めは色をバブルをつなげて混色することで表現しましたが、混色の法則が分かりにくく遊びにくいゲームになっていました。そしてふと「水彩画風の背景や色そのものを物質のように捉えれば表現できるのではないか」と思いつき現在のゲームへとなりました。
──この制作を通じて自分自身が成長した点はどんなところでしょうか。
三浦:色や自分の好きと向き合っていく中で「自分のこれだ!」を見つけ表現する力がつけられたことやシェーダーを用いた表現を学び技術面でも成長できた点です。
──他の参加者に「これだけは負けない」と思うご自身の強みを教えてください。
三浦:色彩や世界観へのこだわりです!本作では特に色を最も重視しているので美しい配色の世界観を届けられたのではと思っています。
──今後、挑戦してみたいことや目指している目標はなんですか。
三浦:オンラインゲームやクラウドとの連携に挑戦してヒトをつなぐゲームを作ってみたいと考えています。世界中の人達に届けられるゲームを作れるようにこれからも頑張ります!
──1月19日の作品展示会で特に見てほしいポイントやアピールがあれば教えてください。
三浦:CHROMJOURNEYを実際に触ってみてバランスが変わり世界が変化する様子を体験してほしいです!
かっこかわいいくノ一たち『蒼/檸 オリジナルキャラクターモデリング』
【作品紹介】
和風ファンタジーの世界観のアクションRPGに登場するキャラクターを想定して制作しました。このキャラは普段別の衣装を着ていますが、今回は武器を持たせたくノ一の衣装で制作しました。
──自己紹介をお願いします。
ロム:ロムといいます!今回はキャラクターデザインからモデリング、リギングまですべて自身で制作しました。
──制作期間はどれくらいですか。
ロム:今回制作したオリジナルキャラクターの蒼(あお)と檸(ねい)は和風ファンタジーの世界観のゲームに登場するキャラを想定していて、その中でも異様な存在感を放っているくノ一の双子です。くノ一が持っている代表的な武器はもちろん、二人とも形の違うモーニングスターをもっています。戦闘シーンのポーズをとらせたかったので武器も一緒に制作しました。自分自身ですべて担当し、約90時間かかりました。
──制作過程で特にこだわったポイントを教えてください。
ロム:和風な世界観の中で目立つ存在になるように花魁のような帯や靴、洋風なフリルなどのモチーフ入れているところがこだわりです。帯や髪の揺れるものが目立つキャラクターでもあるので滑らかに違和感なく動くように何度も試行錯誤しました。
──制作中に苦労したこと、どう乗り越えたか教えてください。
ロム:今回初めて挑戦した顔の表情や制作途中に起こったUVのトラブルにかなり苦戦しました。友人や先生方に作品を何度も見てもらい、アドバイスをもとに改善して、完成までもっていくことができました。
──この制作を通じて自分自身が成長した点はどんなところでしょうか。
ロム:自分自身ですべて制作したことでこの作品をきっかけにかなり制作に幅を広げることができました。特にモデリングでは多くのモデルを参考に制作にしたのでそれを生かして細部までこだわってモデリングすることができるようになりました。
──他の参加者に「これだけは負けない」と思うご自身の強みを教えてください。
ロム:制作を楽しみながら、デザインをもとに限界までこだわってモデリングできるところだと思っています。
──今後、挑戦してみたいことや目指している目標はなんですか。
ロム:トゥーン調のモデルを制作することが多いので、リアル調や動物など今より制作の幅を広げることが目標です。今回ゲームクリエーター甲子園に参加して、今後は自分自身で制作したモデルを実際にゲームに実装することに挑戦してみたいと思いました。
──1月19日の作品展示会で特に見てほしいポイントやアピールがあれば教えてください。
ロム:キャラデザからモデリング、ポージングまでこだわりぬいたオリジナルキャラクターの蒼と檸をぜひ見てください!
お客様は、ネズミですか、、、?『SSVSR1等客車研修日記』
【作品紹介】
・このゲームは主人公が1等客車の新人乗務員として研修を受けるゲームです。乗務員のお仕事はお客さんの要望通りの物を提供すること、ごみの回収、乗客の安全を守ることです。
──自己紹介をお願いします。
にゃさき:にゃさきです。一部効果音やフォントを除いた大体全部(プログラミング、モデリング、UI、BGM作曲、イラスト制作)を作っています。
──制作期間はどれくらいですか。
にゃさき:架空の鉄道会社の客室乗務員の新人の7日間の実践的な研修をテーマにしたゲームです。制作期間は大体計画段階を含めて8か月くらいです。
──制作過程で特にこだわったポイントを教えてください。
にゃさき:自分がもともとデザイナー職を本命にして就活をしていたのもあり、UIのデザインを頑張りました。また、スマホとPC両方でプレイできるようなゲームにできるよう頑張りました。またスマホでも動かすためにポリゴン数はかなり抑えめにしました。
──制作中に苦労したことを教えてください。
にゃさき:久しぶりにアクション要素を含むゲームを作ったため、特定の日付以降現れる敵にかかわる要素が難しかったです。大昔に自分が作ったソースコードを見るなどして思い出しつつ作り、時にはネットの情報を頼りにしてまだまだなところは多いもののそれでも何とか実装できました。
──このゲーム制作を通じて自分自身が成長した点はどんなところでしょうか。
にゃさき:あらゆる素材を一人で作ることで、プログラミング、モデリング、イラスト制作、作曲などいろんなことを経験できたことだと思っています。
──他の参加者に「これだけは負けない」と思うご自身の強みを教えてください。
にゃさき:やりたい、作りたいと思うものが出てきたら誰かを頼らずとも自分が動きさえすればある程度形にできるのが強みだと考えています。(本命はデザイナー職であるものの、エンジニア職側からの視点も多少はもっている(おそらく)というのも強みに…なるのかな…?)
──今後、挑戦してみたいことや目指している目標はなんですか。
にゃさき:ゲーム業界に新卒で入ることは叶わなかったものの、今後もゲームなどをフリーゲーム、同人ゲームの形でどこかで出し続けたい(就職先が副業NGなので一定規模以上の有料ゲームを出すことはあきらめざるを得ない)というのと、どこかのタイミングでまたゲーム業界に再挑戦してみたいなとも考えています。
──1月19日の作品展示会で特に見てほしいポイントやアピールがあれば教えてください。
にゃさき:追加シナリオの先行公開などを考えています。展示などが初めてなので何を出せばいいかなどがわからないまま(出展説明会より前に書いてるため)今これをかいていますが、単にゲーム(PC版、Android版の両方を展示予定)だけでなく世界観が伝わるような展示にしたいと考えています。また、シナリオ本編の方もおもに背景や演出の方をもうちょっとブラッシュアップしたいなとも考えています。
走れ!壊せ!!弾け!!!『Run! Barrel!! Run!!!』
【作品紹介】
タルを転がしてゴールを目指せ! このゲームのカギを握るのは、突進して攻撃する「ローリングタックル」・回転して弾き飛ばす「スピニングタックル」・ガードする「ホイールタックル」。 これを状況に応じて使い分け、攻略していくゲームです。
──自己紹介をお願いします。
久保:久保政稀です。企画、制作を行っています。
──制作期間はどれくらいですか。
久保:PS4のコントローラーを使った。3Dアクションゲームです。両トリガーでタルを右に左に押しながらゴールを目指します。制作期間は6ヶ月程です。
──制作過程で特にこだわったポイントを教えてください。
久保:ボタンを連打する事でひたすらタルを押して進んでいる時間からの緩急を演出するために、3つの技を使った際のエフェクトにはこだわりました。
──制作中に苦労したことを教えてください。
久保:物理演算が上手くいかず意味不明な挙動を起こすことがとても多く、大変苦戦しました。
──このゲーム制作を通じて自分自身が成長した点はどんなところでしょうか。
久保:Unityの扱いやプログラムスキルはもちろん、制作を終えて反省点がはっきりしたことも収穫だと思います。
──他の参加者に「これだけは負けない」と思うご自身の強みを教えてください。
久保:絶対に作業や考えることをやめない忍耐力です。
──今後、挑戦してみたいことや目指している目標はなんですか。
久保:プロのゲームデザイナーになることを目標として、様々なコンテストや展示会への出展を目指します。
──1月19日の作品展示会で特に見てほしいポイントやアピールがあれば教えてください。
久保:3種類のタックルをうまく使い分けることがこのゲームのカギです!
「ゲームクリエイター甲子園 2024 発表授賞式&作品展示会」に行こう!
「ゲームクリエイター甲子園 2024 発表授賞式&作品展示会」では、他にも個性豊かな学生作品が多数出展されます。当日はぜひ実際に作品を体験し、学生クリエイターたちの熱意と創造性に触れてみてください!
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ゲームクリエイターをはじめとしたゲームに関わる/関わりたい人たちが、プロ・アマチュア/学生・社会人/企業間など、あらゆる垣根を越え「学び合い」「語り合い」「教え合う」ゲームクリエイターのための拠点(ギルド)です。
※現役ゲームクリエイターやゲーム企業を目指す学生が約7600人参加(2023年12月現在)
スキルや知識を学びゲームクリエイターとして成長・活躍し続けたい、同じ業界にいる仲間と市場の動向や技術についてなどの交流したい、日本のゲーム業界・職業自体の価値を上げ今より良い環境を作っていきたい……。そんなゲームを愛する人たちの未来に、必要な情報や機会を提供します。
ゲームクリエイターズギルド公式サイト ▶ https://game.creators-guild.com/