ごきげんよう、ゲーム業界20年、人事の毛玉です。
今回から人材採用にがんばるゲーム会社に向けて、新卒採用や人材育成についてゲーム業界での動向を記事として連載していきます。
いよいよ本格的な新卒採用が始まりましたね。採用担当の皆様も、エントリー対応や面接準備などで慌ただしい日々を迎えられているのではないでしょうか。今年度も例年通り、いや、それ以上に早期選考が活発に行われており、内々定の動きもすでに出始めています。
現在の傾向:インターンシップ・早期選考の影響
昨年度に続き、今年もインターンシップの活用、秋頃からの早期選考が定着しています。サマーインターンから選考に直結するケースや、秋冬インターンを経て2月頃には内々定を出す企業も少なくありません。すでに一部の学生は内々定を獲得し、今後の選考をどのように進めるか慎重に考えている段階です。早期に優秀な人材を確保したい企業が増える一方で、学生側も選択肢を広げるため、複数の内定を得るまで動き続ける傾向が強まっています。
ハイクオリティ学生の増加と二極化の進行
特筆すべきは、現段階で仕上がっている学生のクオリティの高さです。特にポートフォリオや実績をしっかり積んでいる学生は、これまで以上に完成度が高く、企業側の評価も上がっています。一方で、準備が間に合わず、書類選考や面接で苦戦する学生との差がより明確になっており、採用市場は「すぐに内定が出る学生」と「なかなか決まらない学生」の二極化が進んでいます。
この流れの中で、企業は何を意識すべきでしょうか?
内定後の保留増加と長期化する採用戦略
優秀な人材は、早期選考にエントリーし、複数社から内々定をすでに確保しています。学生の多くは、最初の内定をすぐに受諾せず、比較検討する動きを強めています。2025年度は、初夏頃から内定辞退が続出、大手有名企業でも辞退が増え、追加募集・採用活動の継続が増加しました。
今後、辞退や追加募集の可能性を考慮し、長期的な採用戦略を立てる必要があります。
早期選考の課題:クオリティ未完成の学生の見極め方
早期選考を進める企業にとっての課題は、学生のポートフォリオや作品の完成度です。多くの学生が、まだ実力を十分に発揮できる段階にないまま早期選考に挑むため、本当に「即戦力」として活躍できるかどうかの見極めが難しくなっています。
もし即戦力を求めるなら、秋以降の選考を待つのも一つの戦略です。特に、実践を重ねてスキルを磨く機会の多い学生は、夏を経て大きく成長することが期待できます。
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まとめ:学生の囲い込みと理解を深める重要性
ゲーム業界の新卒採用は、ますます長期化し、多様化しています。この環境の中で、企業が優秀な学生を確保するためには、単なる採用活動だけでなく、学生との関係構築がより重要になります。学生が企業に興味を持ち、信頼関係を築いた上で選考に進むような工夫を取り入れることが、今後の採用成功のカギとなるでしょう。
早期選考と長期的な採用戦略を両立し、学生の理解を促しながら最適な人材を確保する準備を進めていきましょう。
今後も、ゲーム業界の採用担当者の皆様に役立つ情報をお届けしていきます。次回もお楽しみに!