学生クリエイターにフォーカスしたインタビュー企画!
―学生クリエイターがどんなことを考えて、何に熱中しているのか―
今回は東北工業大学 工学部 情報通信工学科 3年生の高橋萩斗さんにボードゲームを用いたインタビューを行いました。
エンジニア志望の高橋さんはどんな思いでゲーム業界を目指すのでしょうか。
今すぐ遊べるゲームが10作品!
高橋:名前は、高橋萩斗です。東北工業大学 工学部 情報通信工学科に所属しています。志望業界はゲーム業界です。
―ゲーム業界を目指したのはいつ頃からでしょうか。
高橋:将来プログラマーやゲームクリエイターになりたいな、と中学生の頃ざっくりと考えていました。そのため情報系の工業高校に行きました。
―高校は何部にいましたか。
高橋:電気部に所属していました。工業高校のため電気情報科という学科で勉強していて、その学科の人が多い部活でしたね。ゲームを作ったり電子工作をやっている部活です。僕はプログラミング班でアプリ作っていました。
―すごいですね。リリースの経験もありますか。
高橋:高校3年生の頃にUnityを使い始めて、大学に入ってからはリリース活動も始めました。
―どんなゲームを作りましたか。
高橋:スマホ向けのカジュアルゲームやブラウザのアクションゲームとか、シューティングゲームとかです。
―いくつぐらいでしょうか。
高橋:作ったゲームは10本は超えていますね。今現状でリリースというか、いつでも遊べるのは10本ぴったりぐらいです。
―ゲーム業界での職種は何志望でしょうか。
高橋:職種はプログラマーですね。エンジニア方面にいけると嬉しいです。
―プログラマーとエンジニアだとどちらでもいいんでしょうか。
高橋:設計通りに作ることをプログラマーというなら、エンジニアの方がなりたいですね。設計からやりたいという思いがあります。
すべては作りたいもののために
―最近はモデリングとかもやっていますよね。
高橋:モデリングもやっていますね。独学でBlender(ブレンダー)を使って人体のモデリングをやっています。
―どうして始めたんでしょうか。
高橋:自分のゲームを作っていてグラフィックに特徴がなかったので「自分でモデルを作って特徴出したいな」と思ったのがきっかけです。今は『VR chat』に潜りたくて自分用のモデルを作った。
―『VR chat』はもう参加したりしているんですか?
高橋:一応、ログインはしましたね。何人かとしゃべったりとかして。
―そういった表現周りのことに興味があるんですか?
高橋:そうですね。割と、動作部分やシステム部分は簡単なやつだったら出来るようになったのでデザインやグラフィックにこだわりはじめました。
―自分のイメージを実現するためにエンジニアリングが必要ということでしょうか。
高橋:元々はゲームを作りたいというか、自分の考えるようなゲームを作りたいっていうのが大前提にあって、その手法のエンジニアリングだったりモデリングとかデザインだったりっていうのがあって。
―企画も好き?
高橋:そうですね、企画も。がっつり何か企画書を書くというよりかは、自分の頭の中で考えて、こんな感じかなって思い浮かべるぐらいなんですけど、結構全般に興味があるっていうか。
―全部自分のやつ、頭の中で考えたのを実現するためにスキルを全部身につけるというか。
高橋:そうですね。一人で作っているっていうのもあって、全部自分でやらなきゃいけなかったので。
―今までのゲームは全部1人で作ったんでしょうか。
高橋:全部ではないですが、ほとんど1人です。複数人で作ったのは1~2本ぐらいです。
―1番の自信作ってどれでしょうか。
高橋:Unityルームに上げた『Connect Crystals』という馬が追いかけてくる脱出ホラーゲームは自信があります。
―どんなゲームでしょうか。
高橋:ホラーゲームという割にはアクション性が高く、ハラハラドキドキする、ビックリするようなゲームっていうのが特徴です。「これめちゃめちゃビックリする」とか「怖い」という声が多くて、狙った通りに驚いてくれています。
『Connect Crystals』
追いかけてくる敵(馬)から逃げながら、全てのクリスタルと接続し脱出を目指すアクションホラーゲーム。
―どんなところが1番のこだわりでしょうか。
高橋:結果論ですが、追いかけてくる馬と鉢合わせしたときに、めちゃめちゃびっくりして声が出てしまうところや、極力UIは少なく実装したところです。
起きている間はゲーム作り
―将来の展望はどんな感じでしょうか。
高橋:この人が作ったゲームは絶対に面白いというブランド力を身につけること。
これは他の人の言葉を借りることになりますが「オススメのゲームはなんですか」と聞かれたら「自分が作ったゲームがおすすめです」と言えるようになりたいです。
―今はまだ言えないですか。
高橋:言えないです、ちょっと。色々としょぼいところがあったりするので。
―作品として、これが作れたら自身持って言えるっていうのはなんでしょうか。
高橋:自分の作品がめちゃめちゃ売れるとかですね。ほとんどの人がプレイしたことがあるような。
―どこを褒められたらうれしいですか。
高橋:ゲームシステムですね。「このシステム面白い」や「遊んでいてクセになる」と言われたらうれしいですね。
―高橋くんがやりがいを感じられるのはどちらでしょうか。大規模タイトル? 個人製作?
高橋:個人で作っていく方ですね。というよりかは、小規模のゲーム開発グループで1人から5人、多くても10人な小規模のイメージです。めっちゃビッグタイトルの開発に携わりたいというよりかは自分でプロジェクトを立ち上げたいなと思います。
―そっちの方向で憧れているゲームタイトルはありますか。
高橋:よく見る名前で「Voodoo」さんかな。そういうブランドが確立しているイメージがあります。めちゃめちゃGoogle Playでも上位にいて「こういうのいいな」と思いますね。1個1個のゲームが簡単だけどめっちゃ面白いです。
―10年後、20年後は自分がスタジオ経営しているイメージと1クリエイターとしてお仕事をするのはどちらが近いイメージでしょうか。
高橋:1クリエイターとしてですね。やっぱりそれは。
―生涯クリエイターですね。
高橋:そうですね。
―ゲーム作り以外でやっている趣味はなんでしょうか。
高橋:今思うとゲームばっかり作っていますね。起きている間はほとんどゲーム制作のことを考えています。あとはそれにつながる部分として、イラストだったり3Dモデリングだったり独学で制作しています。最近は自己紹介のためにウェブ制作したりもやっています。
―集中していて盛り上がるのはどんなときでしょうか。
高橋:めちゃめちゃ軌道に乗っているとき? でも、作っているときってずっと楽しいんですよね! ゲームを作っている時間が多くて、あまり考えてないですね。
―最近作っていて面白いのはなんでしょうか。
高橋:最近はウェブ制作でJava ScriptとかHTML、CSSを使うのがハマっています。
―これじゃなきゃというのではなく。
高橋:そうですね。いろんなことに興味を持ちますね。
持っている技術を混ざ合わせて新しい価値を作る
―最後に自己PRをお願いします。
高橋:興味を持ったものにはまずは触れてみるという意識があり、結構幅広い技術を身につけようとしています。その中でもプログラミングやゲームシステム作りに特化しています。
―高橋くんができないことはなんでしょうか。
高橋:手先の器用さが求められるような細かい作業です。ハードウェアを作るような実体のあるものを触るのは苦手です。
―電脳空間上だったらできる。
高橋:そうですね。パソコン画面の中だけで、ものを作るのは得意です。
―今は勉強すれば作れないものはないという自信がありますか。
高橋:やろうと思って始めたら、簡単なものはすぐできるけど限界が近くて、器用貧乏みたいな感じですね。すぐ人並み以上には行けるけどそれ以上は行けないという感じです。
―どういう風なクリエイターになりますか。
高橋:特化したところは別にいいかなって思って、自分の持っている全部の技術を混ぜ合わせて新しい価値を、何か面白いものを作れるクリエイターです。
―オールマイティーというか、幅広いからこそ作れるものがある。そこはニーズがありますよね。ありがとうございます。
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