自分の感じた不公平感を別の角度から捉えられるといいかもしれません。
中でも #マシュマロを投げ合おう 企画では、実際に寄せられた就活に関連する質問にお答えしています。今回は、ゲーム業界の就活スケジュールに関するお悩みや疑問をまとめました。
『努力量』ではなく『人物像』を見ている
一昨年卒でゲームプランナーになったものです。
無事、ゲームプランナーになれたのは、いいのですが、いまだに就活のダメージ(数多のお祈りメール・大半がお祈りの理由不明)が頭というか心から離れません。
入社して実感した、「ゲームプランナーの仕事、一定の思考力があれば別に誰でも良い」という現実がますます、もやもやを増加させます。
個人的には努力・苦労した人が報われてほしいという思いがあるのですが、
実態は(書類選考はほぼネガティブチェック的に能力がない人を弾くにしても、面接で)
・面接官の好みによる曖昧な匙加減
・結果、発生するゲーム制作経験ないけど合格する人(ゲーム制作経験ある人が落ちているのに)
を観測したりします。
たまにある女性の意見が必要だから、能力とかをそこまで考慮せず、女性のプランナーを採用するとか、単純に社風に合いそうは、まあ分かるんですが、制作経験がない人がちらほら受かって、ある人がぼろぼろと落ちるという状況がやるせない気持ちです。
なんで就活になって、急に「自分ゲーム結構好きだし、ゲーム作るの楽しそう!」みたいな人に、3〜4年ゲーム作りに熱意や時間を捧げてきた人が席を取られなきゃいけないのでしょうか?
別に社会全体に不合理・不公平がありゲーム業界もその1つだというのは分かるのですが、にしてもゲームプランナー就活が歪すぎる気がします。曖昧で不透明すぎます。
どうして他業界と比べて短いとはいえ、数十年の歴史の中で業界全体としてゲームプランナーの採用基準を明確に打ち出せないのでしょうか?他職種みたいに能力の優劣がつけづらいとはいえ、いつまで学生たちは面接官の好みに左右されなきゃならないのでしょうか?
他職種と比べて評価基準が曖昧になりやすいと思います。理由は、職務内容が幅広く、会社ごとに求める役割や適性がまったく違うから。企画書力や仕様書力だけでなく、社風との相性やチームバランス(性別やキャリアの偏り含む)も判断に入るため、経験や努力量がそのまま通過率に直結しません。
業界全体で統一基準を作れないのは、プランナー業務が定型化しづらく、プラットフォーム、ジャンル、マネタイズ方法、開発技術、タイトル規模や社内文化で必要な人材像が変わるからです。「一定の思考力があれば誰でもできる」と感じてしまう仕事も、別の現場では高い適応力や交渉力が求められます。
不透明さが学生の皆さんを苦しめるのも事実だと思いますが、「努力量が評価される場所」ではなく、「その会社・チームが今ほしい人材像に合うか」が強く出る場所と割り切って考える方が心を守れるのではないでしょうか。
また機会があれば、小規模でも採用や面接の補助に関わってみると、採用基準の背景や判断プロセスが見えやすくなります。自分が感じた不公平感も、別の角度から捉えられるはずです。
実績を積み、自分の価値を高めて「選ぶ立場」「評価基準をつくる立場」になれば、自分が評価した方がいいと考える人材を登用することもできます。
就職活動から1年以上たってもモヤモヤに苦しめられるのであれば、次のステップに目標を設定して、前に進んでみてはいかがでしょうか。
関連記事
プランナーはアイデアを考える力が大事なのはわかるけど何が他に必要なんだろう… もちろん企画力や発想力も大切ですが、その企画を実現可能な形に落とし込み、周囲を巻き込んで進められるのが、現場で評価されるプランナーです。 ゲーム業界を目指[…]
ゲーム開発に関する具体的な理解を深めた上で、それに対する自身の考えを言語化しよう 別分野からでもゲームデザイナーになれるか。 ゲーム業界を目指す学生、現役クリエイターのキャリアデザインを応援するゲームクリエイターズギルド。X【 GCG@[…]
ゲームクリエイターをはじめとしたゲームに関わる/関わりたい人たちが、プロ・アマチュア/学生・社会人/企業間など、あらゆる垣根を越え「学び合い」「語り合い」「教え合う」ゲームクリエイターのための拠点(ギルド)です。
※現役ゲームクリエイターやゲーム企業を目指す学生が約7600人参加(2023年12月現在)
スキルや知識を学びゲームクリエイターとして成長・活躍し続けたい、同じ業界にいる仲間と市場の動向や技術についてなどの交流したい、日本のゲーム業界・職業自体の価値を上げ今より良い環境を作っていきたい……。そんなゲームを愛する人たちの未来に、必要な情報や機会を提供します。
ゲームクリエイターズギルド公式サイト ▶ https://game.creators-guild.com/