ゲームクリエイター甲子園をきっかけに新卒入社実績アリ! 株式会社タストα 企業インタビュー

株式会社タストα 企業インタビュー

ゲームクリエイター甲子園 2022では総合大賞2次審査員の一人として株式会社タストα(以下、タストα)の代表取締役兼ゲームプログラマーである大久保タクマさんにご参加いただきました。

タストαは、カジュアルなアプリから家庭用ゲームまで、幅広い作品を企画・開発しているゲーム開発企業です。今回、大久保さんをゲストにお迎えし、会社の働く環境、そしてゲームクリエイター甲子園に参加する学生たちの印象などをお聞きしました。

大久保タクマ

代表取締役・ゲームプログラマー

2008年株式会社ボトルキューブ入社。主にリードプログラム担当として、スマートフォン向けアプリ20本程度開発。

~開発タイトル抜粋~
「MOTTAINAI Relax」 (C)BottleCube、
「おやすみオルゴール」(C)BottleCube、
「ネスレ ココロとカラダのバランスレシピ」ネスレ日本(C)、
「テレ Bing」日本マイクロソフト(C)

2012年AppBankGames 株式会社入社。「Dungeons & Golf」にてプログラム担当。「Cross Horizon」のプログラム、運営担当。2015年株式会社OnionGamesにて、「勇者ヤマダくん」や「Million Onion Hotel」、「Black Bird」開発に参加。いずれもリードプログラム担当。

2019年株式会社グラムボックスと業務委託契約。2019年株式会社タストα設立。2022年「ハテナの塔」シニアプログラム担当。

会社公式サイト▶ https://www.tastoalpha.com/

若手でも活躍できる環境づくりを徹底

―まずはタストαさんについて、簡単に教えてください。

株式会社タストαは、パソコンや家庭用ゲーム機向けのゲームを開発している会社です。企画から開発まで一貫して自社で行っております。この他にも、他社企業の一部プロジェクトを受託にてサポートしています。

弊社では案件ごとに開発会議が行われるんですが、良いアイデアを持っている人や、その案件でやりたいことがある人には入社年数や役職、年齢に関係なく積極的に発言してもらっています。そのため、若手の頃から手を挙げやすい環境が自慢です。また「こんなプロジェクトに関わりたい」との要望があれば、その要望に沿ったプロジェクトチームに呼ぶこともあります。

―2019年設立のベンチャー企業ながら、自分がやりたい仕事に携わりやすい環境が整っているんですね。

そうですね。その人のスキルセットや、やりたい仕事に合わせてお仕事の内容を組み立てているので、「希望の仕事ができない」といったミスマッチは起こりにくいんじゃないでしょうか。

実は、弊社にはリードプログラマーをやりたい、という方がちょくちょくいらっしゃるんです。正直、こんなに大変なロールをやりたい人がいるんだ、と思うんですが…(笑)。リードプログラマーとしてプロジェクトを円滑に回したい、という方には、僕がサブについた上でリードプログラマーのロールをお願いすることもあります。

もしもそのロールを任せている間に緊急事態が起こった場合、僕が現場を整備し直して状況が落ち着いてから再度ロールをお任せしたり、僕が最後まで進めたりと、常にフォロー体制が取れるように準備しているので、安心して働いていただけます。とはいえ、現場もかなり育ってきているので、僕自身があれこれ指示するフェーズは数年後に無くなっていると思います。

―ピンチになったら、他のスタッフが助けに来てくれる体制が整っているんですね。入社して間もない頃から責任感のあるロールを任されるとびっくりする方もいらっしゃると思いますが、いかがでしょうか。

僕は「業界歴が浅いから小さい仕事から始める」という仕事の進め方は、あまり良くないと思っています。だって、それだと楽しくないですし、小さい仕事なら誰でもできちゃうじゃないですか。それなら最初から楽しい仕事をしてほしい。なので、入社一年目や新卒にも責任感のある仕事をお任せして、その上で都度アドバイスを行っています。

何か躓くようなことがあれば必ずフォローを入れますし、仮に大問題が発生したとしても組み直しやすい体制を常に敷いているので、失敗しても大丈夫です。失敗するのも立派な経験なので、存分に失敗しながら思いきりやっていただくのが良いと思います。とはいえ、今のところ大問題は発生していないですけどね(笑)。

―新人時代は技術的に分からないことが多々あると思いますが、誰かにアドバイスを受けられる環境も整備されているんでしょうか。

弊社は完全フルリモートを採用していて本社に出社することはないので、基本的には仕事用のチャットツールで会話をしています。なので、何か質問があれば随時チャットを送っていただいています。弊社のプログラマーは僕を含め10名以上いるので、技術的な質問は非常にしやすいと思います。皆フランクですし、チャットのレスポンスも早いですよ。

―若手でここまでチャレンジングにゲームを作れる環境があるのは珍しいと思うので、「自分のアイデアを世に出したい」「自発的に何かをやりたい」と思っている学生さんにおすすめですね。

ありがとうございます。弊社では内定後すぐにアルバイトとして入社できるんですが、スキルセットがあればアルバイトのうちからイベントパートや演出周りをまるっとお任せすることもあるので、とにかくチャンスはいっぱいありますよ。

―タストαさんにはどんな社員さんが多く所属されていますか。社員さんの共通点があれば教えてください。

弊社のメンバーは住んでいる場所や個性もバラバラですが、全員がリモートワークに適性があると思います。2022年にリリースした『ハテナの塔』はもちろん、現在動いてるプロジェクトも完全フルリモートで進んでいます。各々のタスクをしっかり把握できていますし、皆さん仕事が始まった時のスイッチの切り替えが上手なので、問題なくプロジェクトが進んでいるのだと自負しています。今後も完全フルリモートで進めていく予定なので、入社を希望される方はリモートワークに適性があると好ましいですね。

―リモートワークだとどうしてもダラダラして残業時間が長くなってしまう、という方もいると思いますが、残業についてはどのように考えていますか。

メンバーが働きやすい環境作りを意識しているので、残業ありきでプロジェクトが進むことは、まずありません。ただ、リリース直前にバグが発生してしまうなど、非常事態が起こった場合は必要に応じて残業をすることもありますが、そういう例外を除けば定時で収まるようにスケジュールを組み立てるようにしています。メンバーの体調は最優先で考えているので、できれば皆定時で上がってほしいですね。

査定のタイミング以外でも昇給のチャンスが!

―少し踏み込んだ質問になりますが、成果が出ればしっかりと昇給できますか。

その答えに関しては“めちゃくちゃイエス”です。弊社では毎年4月に査定面談を行っているんですが、成長速度が著しいメンバーなら、査定のタイミングよりも前に昇給することが可能です。もちろん、この仕組みは新卒社員にも採用しています。それに、昇給の際はちまちまと段階的に金額を上げるのではなく、一回でドンと上げています。社員一人一人にリスペクトを持って適切な給与をお支払いするよう心掛けているので、給与はケチケチしないのがモットーです(笑)。

―タストαさんが求める人物像はありますか。

自分の気持ちを正直にお話いただける方、ですね。「仕事の内容がキツい、合わない」など、働く中でストレスがある場合は、我慢をせず正直にお話いただけると嬉しいです。それに弊社は企画から開発まで全てを担う会社なので、今走っているプロジェクトに対してやりたいことがあればしっかり発言いただくなど、自発的に発言できる方が好ましいですね。

もっと理想を言うと、企画職志望であれ、プログラマー志望であれ、一人でゲームを作り切った経験がある方だと尚良いです。制作の過程でゲーム制作の全体像も見えるので、ゲームに対する愛やモチベーションが爆発している方は、ぜひゲームを一本仕上げてみてほしいです。

たくさんゲームを作って、たくさん失敗を経験してほしい

―ゲームを一本作り上げる経験は、入社のアドバンテージになりますか。

めちゃくちゃアドバンテージになると思います。失敗もたくさん経験した方が良いと思うので、とにかく手を動かして、失敗して、また挑戦するサイクルを回してほしいです。特にUnityやUnreal Engineが使えるかどうかは、選考の肝になると思います。今の時代は初心者でもゲーム制作がしやすい環境が整っているので、どんなに下手でも一回は絶対に触ってほしいです。もちろん、オリジナルの3Dモデルじゃなくても全然良いので、まずはエンジンを触ってみてほしい。

企画職を希望している方であれば、Unity上で物体を動かせるようになるだけでも十分だと思います。プログラマーを希望している方は、モバイル端末への実装に挑戦してもらいたいですね。モバイル環境で動かすのは本当に大変なので、様々なエラーに対してどのように対処すれば良いか、検索するうちに自ずと色んな知識が身に付くからです。そして、どういったAPIを活用して演出や機能を作ったのか、具体的に理解した上でゲーム制作ができるようになると、相当なアドバンテージになるんじゃないでしょうか。

ゲーム会社への就職を希望している学生は、とても多いです。ライバルがひしめき合う中で「ゲーム制作は未経験だから、就職してからゲームを開発しよう」と考えているようでは、恐らくどの会社にも落ちてしまいます。選考で生き残るためには、学生のうちにたくさんゲームを作って、たくさん失敗を経験することが大事だと思います。

―「コロナ禍でサークルやインターンを経験できなかった」という学生も多くいると思います。そんな方には、ぜひ個人開発に挑戦してほしいですね。

そうですね。こんなことを学生に言うのは絶対にダメだと思うんですが、大学生は授業に出て単位さえ落とさなければ大丈夫です(笑)。なのでぜひゲーム開発に打ち込んでほしいですね。もちろん大学の研究室が忙しくて中々開発の時間が取れない、という場合は別ですが、暇な時間があればひたすらゲーム制作をする、それだけで頭一つ抜けるんじゃないでしょうか。

最前線で活躍する学生クリエイターを知れる「ゲームクリエイター甲子園」

―タストαさんにはゲームクリエイター甲子園 2022にご参加いただいていますがいかがでしたか。

ゲームクリエイター甲子園への参加は今回が初めてでした。
多数の応募作品があり、どの作品もレベルが高いなと感じつつ、その中でも「他の作品に埋もれない”尖った”作品」が応募されていたことが、とても印象深かったです。

特に賞を取られた方の中には、ゲームのコンセプトやユーザーに体験してほしいことを考えた上で制作されている方が多かったですね。学生クリエイターというより、一クリエイターとして力のある方が多いように感じました。

―参加学生と交流する機会もあったと思いますが、どんな学生と出会えましたか。

面接のテンプレートのような言葉ではなくご自身の言葉で発言できる方、自分から攻めてた質問ができる方、そしてモノ作りに対してモチベーションがとても高い方と出会うことができました。それに、僕が現役のプログラマーということもあって、技術的な質問をしてくれた学生も多かったです。

―参加している学生のスキルやレベルはどう感じられましたか。

純粋に「今の学生さん、レベルが高いな」という印象を受けましたね。学生さんの中には既にゲーム会社と業務委託契約を結んでお仕事をされている方も何名かおられましたので、年齢関係なく業界の最前線で活躍される方が、今後も増えて続けて欲しいですね。

―ゲームクリエイター甲子園の一つの特徴として成長型コンテストが挙げられます。学生の成長を感じられたエピソードを教えてください。

参加していた学生の皆さんとお話ししてみると、ゲーム制作に関する技術的な議論が盛んにおこなわれていました。しかも、かなり具体的でディープな内容で、2〜3時間ほど会話が続いておりましたので、純粋に「学習意欲が高く、ゲーム制作に本気で携わりたい」方々が集まっているな、という印象を受けました。

―ちなみに、大久保さんが求める「とにかくたくさんゲームを制作している学生」には出会えましたか。

そうですね。しっかりお会いして、その方たちに新卒で入社いただきました!

―最後になりますが、甲子園に挑戦する学生に向けてエールをお願いします。

とにかくいっぱいゲームを作って、いっぱい失敗して苦しんでください。その苦しみの中には、絶対に自分が殻を破らなきゃいけない“何か”があるはずです。そして苦しんだ後には、「ここは突破できた!」という喜びもしっかり味わってください。

何を作れば良いか分からない、という方は自分の好きなゲームをコピーするのも良いと思います。その過程で「今の自分の技術力じゃ、全然できない」と泣いてしまっても良いです。そうやって泣いた後に、「この機能だけでも良いから丸パクリして、頑張って作り切ろう」と、踏ん張ってください。その経験は絶対に皆さんの力になるので、ぜひ頑張ってくださいね。

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「ゲームクリエイター甲子園 2023」開催中!

ゲームクリエイター甲子園は「ゲームクリエイターズギルド」が主催の、ゲーム制作に関わる学生クリエイターのためのゲームコンテストです。

このゲームコンテストの最大の特徴は、“成長型ゲームコンテスト”であること。作品がない状態からでもエントリーが可能で、1年を通して作品をブラッシュアップしながらクリエイター自身の成長を目指します。

制作途中の作品でも応募すればプロのクリエイターからアドバイスがもらえるほか、学生クリエイターコミュニティに参加する仲間たちとの切磋琢磨で刺激を得ることができるのも、このコンテストの魅力の一つ。過去の参加者の中には、企業からオファーを受けて新卒採用に至った方もいらっしゃいます。

「オリジナルのゲームを作ってみたい!」「色んな人に自分の制作物を見てもらいたい!」そんな方は、ぜひご応募ください!

【ゲームクリエイター甲子園 2023 エントリー情報】

エントリー・チーム登録期間:2023年1月30日(月)~10月31日(火)16時59分
作品提出期間       :2023年1月30日(月)~11月7日(火)16時59分

※作品がない状態でのエントリーも可能です。
※一作品につき一回チーム登録が必須となります。個人参加の場合もチーム登録をお願いします。
※運営との連携のためLINE公式アカウントの友だち追加が必須です。

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【応募資格】

年齢  :小学生以上の学生 ※社会人は応募不可
制作人数:個人・チーム、人数不問
作品数 :無制限
ゲームクリエイター甲子園は作品の完成・未完成問わず参加・展示が可能です

「ゲームクリエイター甲子園 2023」エントリーはこちら

 

ゲームクリエイターズギルドとは
ゲームクリエイターをはじめとしたゲームに関わる/関わりたい人たちが、プロ・アマチュア/学生・社会人/企業間など、あらゆる垣根を越え「学び合い」「語り合い」「教え合う」ゲームクリエイターのための拠点(ギルド)です。※現役ゲームクリエイターやゲーム企業を目指す学生が約5500人参加しています。(2022年12月現在)スキルや知識を学びゲームクリエイターとして成長・活躍し続けたい、同じ業界にいる仲間と市場の動向や技術についてなどの交流したい、日本のゲーム業界・職業自体の価値を上げ今より良い環境を作っていきたい……。そんなゲームを愛する人たちの未来に、必要な情報や機会を提供します。ゲームクリエイターズギルド公式サイト ▶ https://game.creators-guild.com/

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